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出会い
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しおりを挟む2人に連れられて先程入り口までしか行かなかったサークル棟の中に入ると、キャンパス内の道ほどではないがある程度の人数が、各々のサークル室に出入りしていた
「俺たちのサークル室は南側の3階ね」
須田はそういうと、エレベーターの前を素通りしてゆっくりと階段を上がっていった
「んぇ、須田エレベーター乗らないのー?」
見た目からあまり運動が好きじゃなさそうな福部が、少しだけ抗議する口調でそういうと、須田はあーといいながら彰人の方をちらりと見た
「さっきあんなことあったばっかだし、山本くんも密室でDom2人とはいたくないかなって」
その言葉にで、はっとしたように福部は頷くと先程までの言いたげな表情を引っ込めて大人しく階段を登り始めた
「あ、あの……大丈夫ですよ?」
気を使わせてしまったと思い彰人がそういうと、何段か上がった階段の上から振り向いて笑った
「いーの、こいつ運動不足だしちょっと歩かせねぇと」
そういうと彰人が登ってくるまで同じ場所に立ったまま待っていてくれた
「もー、ちゃんと大学来る時に歩いてるよー」
と言いながら、雰囲気を和ませるように福部が笑って言い返すと、軽く彰人の背中を押して階段を登るように促してくれた
実際のところ、どんなに助けてくれたとはいえDomである2人とエレベーターの密室は怖かった彰人はありがたく2人の厚意に甘えることにして階段を登り始めた
2人の横を歩いてみると、どちらも20cmほど身長差があり、表情を見るためにはしっかり首をあげないといけないほどで、自然と俯きがちだった頭が上を向くようになった
「山本くん、小柄だよね」
その様子を見たのか、まるで小動物を見る少年のような顔で福部はふにゃりと笑った
「あ……その、家系的に低身長で……」
「やめなぁ?気にしてるかもしれねぇじゃん」
須田が嗜めるようにそういうと、福部はぷくっと軽く頬を膨らませた
「だって、小柄なの可愛くていいなって思うじゃない、無駄に俺たちでかいし」
「まぁな?俺は180あるし福部も176だっけ?」
「身長高いの羨ましいです」
「まあ、高いと苦労することもあ……いでっ」
2人の身長を聞いて素直に羨ましそうにする彰人に返事しようとした須田は、螺旋階段の高い位置にある出っ張りに頭をぶつけて呻いていた
「ほらな?でかいはでかいで不便よ?」
そう言って笑ってる須田は、少しでも彰人が2人といて安心できるように和ませてくれているのだと感じて、冷え切っていた胸の内が少しだけ温まるような気がした
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