19 / 67
日常
1
ゲームサークルに入会してしばらく経つと、活動の中や知ったことがいくつかあった
ひとつ目はサークルの在籍数の中でダイナミク性を持つ人たちが想像よりも多いこと、そしてその中で仮のパートナーを組んでお互いのことを守り合っていることだった
サークル活動日というものが明確に決まってないからなのか、全員と会う機会はそこまで多くなく、講義の空きコマや、須田達に誘われてサークル室に遊びにいくと、毎回違うメンバーと顔を合わせることとなった
そして2つ目は、DomやSubの中にも公にはあまり言われていないがレベルがあるというものだった
「つまりな?俺とか福部、上條はレベルが高いDomな訳よ。そんで特に強いのが上條」
「上條はね、Dom相手でもCommandを使って命令することができるの、サークル紹介の日に見たからなんとなくわかるかな?」
いつもの5人とゲームをしながら、その説明を受けていると、上条は居心地悪そうに椅子の上でもぞもぞと身じろぎした
「別に……そんな強制力ないやないですか、福部さんや須田さんにはほぼ使えへんし……」
困ったような顔で上條がそういうと、福部はふにゃりと笑った
「それは俺たちが上條と同じレベルだからね、ほぼいないじゃない俺たちと同等のDomって」
「まぁ、そうなんやけど……」
相変わらず気まずそうな顔のままふいっと窓の方に視線を泳がした
「あの、Domの人たちのレベルについてはなんとなくわかったんですけど、逆にSubのレベルって……?」
自分がどのくらいのレベルにいるのか計るためにもそう彰人が聞くと須田は鞄からルーズリーフを一枚取り出した
「んー、Subはもっと曖昧なんだけどな……保健の授業で、ダイナミクス性って、こうやってダイヤ型で表されるっしょ?」
そう言いながら須田はルーズリーフに横向きにダイヤ型をかいてみせた
「そんで、この形の真ん中のとこにこう、Normalって呼ばれるいわゆるCommandを使いも使われもしない人口があるじゃん」
ダイヤを三等分にするように線を引いて真ん中の膨らんでいるところを塗りつぶし、その右側にDom、左側にSubと記入しながら言葉を続けていく
「Subで、よりこのNormalに近いやつがレベルが高くて、Commandへの耐性が強かったり自我がはっきりしてる連中が多くて、逆にこのダイヤの端の方になると、Commandへの耐性が低くてパートナー以外からでも強い強制力を受けちゃう子がいるわけよ」
そう言いながら頂点側に向けて矢印を書いていく
「んで、このサークルって実はこういう強い強制力を受けやすいSubの子たちのCareとか、学校生活を安全に送れるように支援するのが本来の活動なわけよ。わかった?」
彰人は須田からの説明を受けて、なぜ初めて会った時から彼らが自分に優しくしてくれていたのかの疑問が解消され、素直に納得することができた
あなたにおすすめの小説
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
世界で一番優しいKNEELをあなたに
珈琲きの子
BL
グレアの圧力の中セーフワードも使えない状態で体を弄ばれる。初めてパートナー契約したDomから卑劣な洗礼を受け、ダイナミクス恐怖症になったSubの一希は、自分のダイナミクスを隠し、Usualとして生きていた。
Usualとして恋をして、Usualとして恋人と愛し合う。
抑制剤を服用しながらだったが、Usualである恋人の省吾と過ごす時間は何物にも代えがたいものだった。
しかし、ある日ある男から「久しぶりに会わないか」と電話がかかってくる。その男は一希の初めてのパートナーでありSubとしての喜びを教えた男だった。
※Dom/Subユニバース独自設定有り
※やんわりモブレ有り
※Usual✕Sub
※ダイナミクスの変異あり
待てって言われたから…
ゆあ
BL
Dom/Subユニバースの設定をお借りしてます。
//今日は久しぶりに津川とprayする日だ。久しぶりのcomandに気持ち良くなっていたのに。急に電話がかかってきた。終わるまでstayしててと言われて、30分ほど待っている間に雪人はトイレに行きたくなっていた。行かせてと言おうと思ったのだが、会社に戻るからそれまでstayと言われて…
がっつり小スカです。
投稿不定期です🙇表紙は自筆です。
華奢な上司(sub)×がっしりめな後輩(dom)
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
被虐趣味のオメガはドSなアルファ様にいじめられたい。
かとらり。
BL
セシリオ・ド・ジューンはこの国で一番尊いとされる公爵家の末っ子だ。
オメガなのもあり、蝶よ花よと育てられ、何不自由なく育ったセシリオには悩みがあった。
それは……重度の被虐趣味だ。
虐げられたい、手ひどく抱かれたい…そう思うのに、自分の身分が高いのといつのまにかついてしまった高潔なイメージのせいで、被虐心を満たすことができない。
だれか、だれか僕を虐げてくれるドSはいないの…?
そう悩んでいたある日、セシリオは学舎の隅で見つけてしまった。
ご主人様と呼ぶべき、最高のドSを…