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金木犀

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日常

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ゲームサークルに入会してしばらく経つと、活動の中や知ったことがいくつかあった

ひとつ目はサークルの在籍数の中でダイナミク性を持つ人たちが想像よりも多いこと、そしてその中で仮のパートナーを組んでお互いのことを守り合っていることだった

サークル活動日というものが明確に決まってないからなのか、全員と会う機会はそこまで多くなく、講義の空きコマや、須田達に誘われてサークル室に遊びにいくと、毎回違うメンバーと顔を合わせることとなった

そして2つ目は、DomやSubの中にも公にはあまり言われていないがレベルがあるというものだった

「つまりな?俺とか福部、上條はレベルが高いDomな訳よ。そんで特に強いのが上條」

「上條はね、Dom相手でもCommandを使って命令することができるの、サークル紹介の日に見たからなんとなくわかるかな?」

いつもの5人とゲームをしながら、その説明を受けていると、上条は居心地悪そうに椅子の上でもぞもぞと身じろぎした

「別に……そんな強制力ないやないですか、福部さんや須田さんにはほぼ使えへんし……」

困ったような顔で上條がそういうと、福部はふにゃりと笑った

「それは俺たちが上條と同じレベルだからね、ほぼいないじゃない俺たちと同等のDomって」

「まぁ、そうなんやけど……」

相変わらず気まずそうな顔のままふいっと窓の方に視線を泳がした

「あの、Domの人たちのレベルについてはなんとなくわかったんですけど、逆にSubのレベルって……?」

自分がどのくらいのレベルにいるのか計るためにもそう彰人が聞くと須田は鞄からルーズリーフを一枚取り出した

「んー、Subはもっと曖昧なんだけどな……保健の授業で、ダイナミクス性って、こうやってダイヤ型で表されるっしょ?」

そう言いながら須田はルーズリーフに横向きにダイヤ型をかいてみせた

「そんで、この形の真ん中のとこにこう、Normalって呼ばれるいわゆるCommandを使いも使われもしない人口があるじゃん」

ダイヤを三等分にするように線を引いて真ん中の膨らんでいるところを塗りつぶし、その右側にDom、左側にSubと記入しながら言葉を続けていく

「Subで、よりこのNormalに近いやつがレベルが高くて、Commandへの耐性が強かったり自我がはっきりしてる連中が多くて、逆にこのダイヤの端の方になると、Commandへの耐性が低くてパートナー以外からでも強い強制力を受けちゃう子がいるわけよ」

そう言いながら頂点側に向けて矢印を書いていく

「んで、このサークルって実はこういう強い強制力を受けやすいSubの子たちのCareとか、学校生活を安全に送れるように支援するのが本来の活動なわけよ。わかった?」

彰人は須田からの説明を受けて、なぜ初めて会った時から彼らが自分に優しくしてくれていたのかの疑問が解消され、素直に納得することができた
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