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夏合宿
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しおりを挟む「合宿って言っても、狭いサークル室じゃなくて海の側の民宿でゲームしたり飲んだりして遊ぼうぜってだけだから、希望参加って感じだけどな」
須田の説明に捕捉しつつ、一台だけ置いてあるPCを立ち上げると、画像フォルダから昨年の写真を見せてくれた
1年前ということもあり、心なしか少し若く見える上級生たちの写真を見ると、どの画像も楽しそうに笑っている写真ばかりで予定されている夏合宿への期待が膨らむ
「めちゃめちゃ楽しそうですね!!」
集まっていた他のサークルメンバーからもどよめきに近い声が上がり開催が暗黙のうちに決定していた
「福部さん、予約とかまた手伝ってもらっていいですか?」
沢井がそう声をかけると、福部は何やら言いたげな顔で笑った
「手伝ってじゃなくて、頼んだ、でしょ?」
「そこは言わない約束っす」
「んぇ?去年だって俺が全部やったじゃない」
年下のサークル長をいじる年上の副サークル長の姿にみんなが笑うと、スケジュールや合宿中のイベントなど思い思いにみんなが会話を始めた
「彰人どうする?」
「……僕、そういうみんなで遊びに行ったりするの今までなくて、その……行ってみたい」
今まで団体行動を必死に避けてきたため学生時代の思い出というものがほぼ皆無な彰人は、このサークルでならと思いそう口にすると、須田はそっかと笑ってくれた
「じゃあ、いっぱい楽しまないとじゃん?あ、でも未成年はお酒飲んだら強制帰宅させるからな?」
そう言って悪戯っぽく鼻を摘まれ、彰人は頬を膨らまして反抗してみせた
「じゃあ、まずは人数は把握したいからグループチャットのスケジュールに行ける日行けない日出してね」
その場にいた部員だけでなく、チャットの方でも夏合宿に対して盛り上がりを見せていてアプリを開いていなかった彰人のスマホはすぐに通知でいっぱいになった
「楽しみ」
一言だけ呟いて、須田の首元に顔を埋めると優しく頭を撫でてくれた
「沢山楽しい思い出作ろうな」
自分にだけ聞こえる声は暖かくて埋めた首筋に頬をもう一度擦り寄せて同意した
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