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金木犀

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苦痛

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彰人が翔たちに連れていかれていた頃、須田は彰人がラムネを買った海の家とは違う店で2人で食べるための軽食をいくつか買い込んでいた

「あいつ、ちいせぇしこんなに食えんのかな」

あれもコレもと思ううちに、予定より多くなった軽食たちを見ながら、先ほどまで彰人が座っていたブルーシートに戻ると、そこには誰の姿もなかった

「……あれ」

誰かと一緒じゃない限りどこかにいくような性格でもない彼が近くには見つからず嫌な汗が背中を伝った

「いや、まて……河野といたし……」

冷静になるためにも、彰人と別れた直前のことを思い出しながら口にする

一緒にいたであろう河野の姿を探すと、海辺の方で福部たちとビーチバレーをしている姿が見えた

急いでそちらに向かい河野に声をかけると、何事かという様子で河野が近寄ってきた

「なぁ、彰人みなかった?」

「え……?30分くらい前にブルーシートで話していて、今もそこに……っ!!」

そう話しながら先ほどまで自分がいた場所を須田の肩越しに目をやると、彰人の姿が見えずすぐに動揺の色が顔に表れた

「どうしたのー?」

何の会話か聞いていなかった福部がのんびりとした様子で近寄ってくると、すぐに只事じゃない空気に表情が曇った

「何があったの、須田」

「彰人が見当たらない……しらねぇよな?」

「ごめん、見てない……」

3人の様子が普通じゃないことに気がついたのか、沢井と上條も寄ってきた

「なにかあったすか?」

「彰人がいない」

沢井の言葉に短く答えると、その後ろから上條の声がした

「え……?会ってないんすか、山本と」

思いもよらないその言葉に怪訝そうに上條の顔を見ると、言った本人も問いかけるような視線でこちらを見てきた

「どゆこと」

「山本さっき俺んとこきて、須田さんに話したいことあるからって場所聞いてきたんすよ……ちょうど海の家に向かったとこやったんでそう言ったんすけど……」

「1人でいかせたわけ?」

「ついて行くって言ったすけど、山本がいらへんって……すぐ合流できるからって」

「だとしても一緒に行くべきだろ!あいつ、1人にさせたら!!」

焦りで無責任にも上條の肩を掴み食ってかかると、やられた本人もその腕を掴み返して睨んできた

「せやったら側におってくださいよ!」

ごもっともな言葉に何も言い返せず、歯を食いしばるしかなかった

「落ち着いて……2人とも、拓哉と沢井が怖がってる」

自分のSubの危険を感じてDefence防御姿勢になる須田と、それに対してGlareを返す上條の間に福部が割り込んだ

その言葉で河野や沢井を見ると、Dom同士の喧嘩に当てられ不安そうに震えていた
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