七賢聖

赤城 奏

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第四話 赤き炎の不安

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 ソスナの村を出たフレム達はルナミス王国南端にあるルネの村に向かっていた。だが、北端にあるソスナからルネまで最低でも三週間はかかる。
 そして一週間を過ぎた頃、馬車の中ではシデンが不満を漏らしていた。
「なあ、まだ着かねえのか?」
「まだよ。一体何回言えば分かるの。少しは大人しくしてなさい。」
 サンラが苛立ちを隠さず返す。二人の会話を聞いていたルナンはため息を漏らした。
 馬車の空気が重い。グレスやミゾレも疲れを見せていた。最近の馬車の空気はいつもこんな感じだった。流石に不味いと感じたのかアースがフレムに休憩を進言する。
「フレム、少し休もう。」
「……そうだな。近くに森がある。そこに馬車を止めよう。」
 フレムは逡巡するもアースの言葉に頷いた。行き先をルネから一旦外れ近くにある森へ変えた。
 森に入って少ししたところにあった川のそばへ馬車を止めた。馬車を降りたシデン達は森の澄んだ空気に癒された。
「あ~、きっもち良いぜ。」
 飛び出すように馬車を降りたシデンはその場で体を思いっ切り伸ばした。空を見上げて目を閉じた様はそのまま地面に横になってしまいそうだった。
 同じく馬車を降りたサンラはミゾレを伴って川へ降りていった。
「ミゾレ、私達は川に行こう。」
「えぇ。」
 二人は靴を脱いで足を川に入れた。冷えた川の水で二人は涼んだ。
「気持ちいい。疲れが取れそう。」
「確かに、ちょうど良い具合に冷たいですね。」
 二人が川で涼んでいる時、アースは木陰の下で座っていた。アースは自身の聖気を通して大地と繋がり、気を和らげていた。それを離れたところからルナンが見守っている。アースに見つからないよう木にもたれかかるようにして見ていた。
 仲間達の様子を見たグレスはここで野宿するだろうと考えた。
「まずは昼食の用意からですね。…ん?」
 グレスが馬車で準備をしていた時、フレムが皆から離れるように森の奥へ向かうのが見えた。グレスは手を止めてフレムの後を追いかけようとしたが後ろから引き止められた。振り向いたグレスは後ろにいた人物に驚いた。
「ルナン!」
「あいつの事は俺が追う。お前はソレとアースの事を頼んだ。」
 グレスはルナンに頷いた。
「分かりました。…フレムの事、頼みます。」
「あぁ。」
 そう言って、ルナンはフレムを追い掛けた。

 フレムは森の奥へ進んで行く。後を追うルナンはフレムに追いつく事なく彼が止まるまで一定の距離を空けて歩いていた。
 ようやくフレムが歩みを止めた。そこには湖が広がっておりフレムは湖の淵に座り込んでいた。ルナンはフレムに近寄りその隣に座った。顔をうつ向けていたフレムはルナンが隣に座った事で気付いたように顔を上げた。
「ルナン?」
 名を呼んで問いかけたフレムにルナンは顔を向けた。互いを見合っていたが先に顔を逸らしたのはフレムだった。フレムが顔を逸らすとルナンも正面にある湖を眺めた。
「…お前一人で全部抱え込んでんじゃねえぞ。」
「‼︎」
 ルナンの言葉に勢いよく顔を上げたフレムはそれでも何かを言おうとして何も言わなかった。思い詰めるフレムにルナンはため息を吐いて彼の頭を撫でた。
「!あ、」
「焦んなくて良い。お前に何か考えがある事はわかってる。だが、お前一人だけじゃねえんだ。少しは俺らのことも頼れ。」
ルナンに頭を撫でられながらフレムの心の中は罪悪感でいっぱいだった。俯いたままのフレムにルナンも一度離れようかと手を離した時、フレムにその腕を掴まれた。
「⁈」
「もう少し、このまま居てくれ。」
「…あぁ。」
 か細い声でそう言ったフレムにルナンは掴まれた腕を再びフレムの頭に置いて撫で始めた。それに安心したのか少しだけ力を抜いたフレムをルナンは彼が満足するまで隣で寄り添い続けた。

 漸くいつもの様子を完全でなくとも取り戻したフレムを見てルナンは立ち上がった。
「さて、そろそろ戻らねえとシデンのやつに昼飯を全部食われちまう。」
「あっ、やばい!」
 ルナンの言葉に急いで立ち上がったフレムは馬車まで走って戻ろうとした。その時少し先に行ったところで立ち止まりルナンの方へ振り向いた。疑問に思ったルナンも足を止めてフレムを見た。 
「?どうした。」
「いや、ルナンにお礼言っとかなきゃと思って。」
そう言ったフレムは少し悩んだ様子を見せるも真っ直ぐにルナンを見た。
「ありがとな、俺に付き合ってくれて。それと、後で必ず、話すから。」
「…分かった。」
「お前も早く来いよ。」
 ルナンが頷いたのを見てフレムはまた駆け出した。その背中を見つめたルナンは自分も昼食を食べるために歩き出した。

 二人が馬車まで戻った時には全員が昼食を終えていた。戻ってきたのを見てサンラとシデンが二人の前に仁王立した。
「こんなに遅くまでどこ言ってたんだよ。もう昼飯食い終わっちまったんだぞ。」
「シデンの言う通り、どこ行ってたの。それとフレムはまた無茶してないでしょうね。」
 二人の威圧にたじろぐフレム。隣のルナンはめんどくさいとばかりにため息を吐いた。サンラたちの後ろにいるグレスたちも顔に心配の色を浮かべていた。
「悪かったって。ちょっと森の奥に行ってただけだから。」
「本当か。」
「本当だってば。」
詰め寄るシデンに必死に弁解するフレム。隣のサンラは問う様な目をルナンに向ける。ルナンが首肯したのを見てサンラがシデンを止めた。二人から解放されたフレムは疲れた様に息を吐いた。 
 そんなフレムにグレスは苦笑を漏らしながら取っておいた昼食をフレムとルナンに渡した。
「遅くなりましたがお二人の昼食です。残さず食べて下さい。」
「サンキューグレス。」
「おう。」
 グレスから受け取った昼食を食べ始めたのを離れた場所から見るグレスたちはフレムの様子に安心していた。
「どうやら、いつもの調子に戻った様ですね。」
「そうね。」
 グレスとサンラがそう話しているのを聞いて、ミゾレはルナンの側に近寄った。ミゾレが近くのを横目で見たルナンは気にすることなくそのまま昼食を食べ続けた。食べる手を止めないルナンにミゾレは礼を言った。
「フレムを助けてくれて、ありがとうございます。」
 その言葉に一瞬だけ手を止めたが、すぐに食べるのを再開した。
「さて、一体何のことだか。」
惚けるルナンにミゾレは笑みを浮かべる。ミゾレの笑みに顔を逸らすルナンだが、離れた所からやり取りを見て笑うシデンに気付き睨み付けた。睨まれたシデンは肩を跳ねさせて冷や汗を流す。
 二人が昼食を食べ終えた時を見計らってグレスが今後のことを尋ねた。
「さて、この後どうするつもりですかフレム。」
その言葉にフレムは思い出した様に焦り出した。それを見たグレス達は目を細めたがフレムは気付かなかった。
「っ、急いでルネに向おう。」
「それは一体なぜですか。」
「っ⁉︎」
言葉に詰まるフレムは逡巡するが言葉が出てこなかった。続く様にサンラもフレムに問う。
「ねぇ。フレムは何で、そんなに急ぎたいの。」
「それは、」
 何も言えないフレムを彼らは責めることなく待った。彼等の気遣いを感じたのかフレムは顔を上げて全員を見回した。真っ直ぐに向けられる瞳を見てフレムは覚悟を決めた。
「分かった。お前達に全て話す。」
 フレムは話を始める前にソスナの村で起こった異変について尋ねた。
「お前らはあの村の異変を誰が起こしたと思う。」
その問いにグレス達は不審に思ったがフレムの真剣な顔に気になりながらも答えた。
「大地神・ゼムリアが起こしたものでしょ。」
「そう思った理由は何だ。」
「それは、村を包んでいた神気が大地神のものだったからだろ。」
サンラとシデンが答えそれにグレス達も同意見だった。だが質問に答える毎にフレムの顔色が悪くなって行く。
「そうだ。だが、アレには別の神気も混じってたんだ。」
「別の神気?」
フレムの言葉にグレス達は互いを見たが誰も分からなかった。グレスが先を促す。
「その別の神気とは一体、誰のものだったんですか?」
「……俺が感じたのは風、風神の神気だ。」
『‼︎』
その言葉に全員が目を見開いた。誰もが混乱して言葉を紡ぐことができなかった。
「あり得ない。そんなの、あり得るわけない。」
うわごとのようにシデンが漏らす言葉はその場にいる全員が思っていることだった。誰もがその存在を信じることができなかった。
 彼等が混乱している時無情にもそれらは現れた。
 空が一瞬白く光った。それにフレム達は一斉に空を見上げた。そこには大量のメザーゴ達のがいた。
「!アレは。」
「バーリエント体、しかもランドかよ。」
「ならコレは、ゼムリアの仕業か⁈」
メザーゴ達の中に埋もれるようにして一体だけ体に黄色の線が入った個体、ランドが居た。フレム達はすぐに自身の武器を持ち臨戦態勢をとった。
 互いに見合う中先に動いたのはメザーゴ達だ。光の光弾を放ってきた。フレム達は光弾を避けたり自身の武器で防いだ。
「ふっ」
「はぁ」
グレスの細剣が数十の突きを放ちサンラの短剣がその身を切り裂く。二人の攻撃を受けたメザーゴ達は光となって消滅していく。フレムは襲いかかってきたメザーゴを一撃で倒していく。その背をメザーゴ達が狙うがグレスが阻む。
「後ろは任せた。」
「そちらこそ頼みます。」
そう言って二人は笑みをこぼし周りを囲むメザーゴ達に向かって行く。
ドスッ ドスッ ドスッ
ミゾレが三体のメザーゴを射落とし次の矢を番えようとした。そこにメザーゴが襲いかかってくるがアースが斧を振り回して払って行く。アースの斧から逃れたメザーゴはルナンが双剣で斬り捨てていく。連携のとれた二人の動きにメザーゴ達はミゾレに近付くことはできない。
「アース、あんまり取りこぼしを増やすなよ。」
「あぁ、分かっている。」
「ルナンもあまり油断しないでくださいね。」
ルナンを狙おうとしたメザーゴをミゾレが射落とす。三人の連携にメザーゴ達は次々と倒されていく。
 ドンッ ドンッ
シデンの銃が正面のメザーゴを撃ち光となって消滅する。その背後から別のメザーゴが襲いかかるがシデンは左足で蹴り上げる。思わぬ攻撃にもろに受けて態勢が崩れたところにシデンがトドメを撃つ。その隣で両手の短剣でメザーゴを倒したサンラと背中合わせになる。
「ちゃんと着いてきなよ。」
「へっ、そっちこそ遅れんなよ。」
「言ってくれるじゃない。」
二人は短剣で、拳で、銃で、足で倒していく。その様はまるで踊っているように見えた。
 フレム達がメザーゴと戦う中ランドは空中に浮いているまま何もしなかった。戦いながらそのことに気付いていたフレム達は警戒はしながらも多過ぎるメザーゴの相手で手一杯だった。
「ふっ、あいつ一体なんのためにいるんだ。はあ。」
「分かりません。ですが警戒を怠らないようにして下さい。」
正面の一体を倒したシデンは何度を見て呟きを漏らす。ミゾレが警戒を促すが、どうしても周りの相手に意識が向いてしまう。
 粗方倒し終え、後十数体だけとなった時、ランドが動いた。ランドはフレム達に手のひらを向けると神気を込めた。
「グラビティ・ウェーブ」
「ぐう、」「うあ、」
 ランドの重力操作により全員が膝をついてしまった。なんとかしてランドを攻撃しようと武器を構えようとするがランドは見逃す事なくさらに重力を強くする。
 動けない中何か方法がないかと考えるフレム達だがランドの周りを囲むメザーゴ達が光弾を放ってきた。絶体絶命かと思われた時、シデンが地面にありったけの聖気を流した。
『‼︎』
大地の神気を雷の聖気が相殺した。動けるようになったフレム達は自身の武器で光弾を防いだ。メザーゴ達が新たに光弾を放とうとした時、フレム達は自身の聖気を解放した。
『セイント・フロウ』
 七人の巨大な聖気にメザーゴとランドは呑まれた。

 ある場所で男が何かに気付いたように後ろを振り向いた。だが背後には誰もいない。しかし男は楽しげな笑みを浮かべて机に片肘をつき、その上に頭を乗せた。
「へえ、まさかこんなに大きな聖気を持っているなんて。」
その男は先日‘‘ゼムリア’’と呼ばれた男だった。そんなゼムリアのそばに幼子が歩み寄ってくる。
「ゼムリア、どうしたの。」
「いや、少し楽しそうなことが起こる気がするだけさ。」
ゼムリアの言葉に幼子は首を傾げた。だがゼムリアは詳しく説明することなく空を見ていた。

 聖気を解放したことで大量に消費することとなったフレム達はランド達が消滅した後その場に座り込んでいた。
「スッゲェ疲れた。」
「ああ。いつもみたいな使い方をしなかったから、慣れてないのもあるんだろうな。」
シデンがこぼした言葉にフレムが返す。全員がその説明に納得した。
「今の状態で旅を再開するのは無理でしょう。今日はここで野宿するしかありませんね。」
そう言ってグレスは立ち上がった。少しふらついているが真っ直ぐ馬車に歩いて行った。その後をミゾレが追う。同じようにふらついていたがグレスよりも回復していた。
 二人が馬車に向かうのを見送ったフレムは思いつめたように顔を俯ける。それを横目で見たルナンはシデン達の方を向く。シデン達もフレムの様子に気付いていたのでルナンに頷き返す。
 ルナンはフレムの隣に移動する。フレムは俯いたまま顔をルナンから逸らした。そんなフレムにルナンは内心嘆息した。
「フレム、急ぎたいのは分かるが今日はここで野宿だ。」
「ああ、分かってる。」
「…そうか、なら良い。」
そう言ってルナンはその場を離れた。フレム達のいる場所から少し離れたところの木にもたれかかったルナンは夜空を睨むように見上げた。シデン達もフレムのことを気にしながらも視線を落としていた。
「あり得ない、あり得るわけない。」
「…ああ。」
 サンラ達は昼間のフレムの言葉を思い出し否定を繰り返した。その場にいないグレス達も準備をしながら同じ事を考えていた。
「‘‘あの事’’、あなたはどう思いますか。」
グレスの問いにミゾレは一瞬だけ顔をしかめた。
「あり得ることではない。それはあなたも分かっているのでしょう。」
「…えぇ。あり得るはずがないんです。」
グレスも同じように顔をしかめて拳を強く握った。だがすぐに振り払い準備を再開した。
 夕食を終えたフレム達は全員いつもより早めに就寝した。誰もが思いつめたような顔をしていた。横になったままフレムは呟きを漏らした。
(‘‘あの時’’月と風の神は、死んだんだ。生きているなんて、あり得ない。)

 続く
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