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本編

07 SMショーに参加①

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それから何度か理央の家を訪れ、色んな縛り方で俺に合うものを研究した。

ショーの前日には響にも見てもらい、最終的には最初と同じ亀甲縛りの様な縛り方と、片足吊りにする事に決定した。何度も色んな縛り方を試す内に、何だかんだ一番楽だったのと、視覚的にもSMという感じがしていい、との意見だったからだ。

当日理央と会場を訪れると、既に他の参加者も沢山集まっていた。そこはライブハウスの様な場所で、地下へ繋がる階段を降りて重たい扉を開いて中へ入る。

中も本当にライブハウスに似ており、大きくステージが置かれており、そこにはいくつものポールがあった。

薄暗い部屋の中は、小さなBGMと人の喋り声が混ざった程度でとても静かだった。

ぎゅっと理央の袖を握ると、大丈夫だよ、と優しく声をかけてもらえた。

「脱ごうな」

「…ん」

控室へ連れて行かれてすぐに服を剥がれて全裸にさせられると、まだ完全に通常状態なので恥ずかしくて堪らない。

「照れ顔最高ー」

「しばくぞ」

「んな事言ってるとショーの時めちゃくちゃに恥ずかしい事すんぞ?」

「ごめんなさい」

すぐに手を引かれてステージ上に移動すると、そこにはたくさんの参加者達が既に縛られていた。

「わぁ、いっぱい居るんだな」

ポールは各ペア一つ使える事になっているらしく、直接そのポールに縛りつけてもよし、支えにしてもよしという感じらしい。

既に隣のペアの男の子はポールに括り付けられて身動き取れない様にされており、股間を見ると見てるこっちが恥ずかしくなる程に既に勃起していた。

「律、おいで」

「うん」

俺達のポールへ到着すると、練習通り素早く巻きついていく朱色の縄。

体に巻き付いてくるだけで体が熱くなり、口からは熱い息が漏れた。

「随分ドMに育ったな」

「…ぶっ飛ばすぞ」

「楽しみにしてるわ」

後手で縛られて身動きが取れなくなると、ポールに背中をくっつけて外れないように縛りつけられた。

太腿と足首も別の縄を巻きつけられ、上手くポールを利用して片足だけ大きく開かされて吊り上げられた。

「…っ」

さっきの男の子と同じで、縛られただけで主張した俺のモノ。ブワッと顔が染まると、それに気付いた理央はニヤけた顔でそこを弄り出す。

「は…?何っ」

「やべ、汁びしゃびしゃじゃねーか。縛られただけで何興奮してんだよ淫乱律ちゃん」

「…っ、ね、や…クソがっ」

「そんな悪い言葉使う子はこうしちゃおうか?」

後ろから自身を扱かれて乳首を摘まれると、あっ、と高い声が漏れた。

まだ始まってもいないので皆がこちらを向くと、更に羞恥が襲う。

「…やめ、今はまだやめろ、ばかっ、」

「どうしよっかな。ちゃんと謝ってくれれば考えるけど?」

「……今は、やめて、下さい…っごめん、なさい」

「はいはい」

クスクス笑う顔が苛立ったが、直ぐに手を離してくれた。ふぅ、と安堵していると会場には観客達が入場してきた。

「あ…っ、」

色んな人に舐め回す様に見られると恥ずかしくて堪らずに理央を見つめた。

「大丈夫。今日は見られるだけ、俺だけしか律に触んないから」

「恥ずい…っ」

「そりゃ好都合だな。お前感じるまでは生意気だしなー、おら、恥ずかしい所見てもらえよ」

キュッと根元を持たれて自身に触れられると、また高い声が出た。

「てめ…絶対、ゆるさね…ッ」

「はは、でも動けねーんだからいい子にしてた方が良くない?」

先走りで濡れた先端を擽られると体が跳ねた。他のペアも観客達も俺を見つめてくるので、ブンブンと首を振った。

(コイツ、まじでありえね…っ)

必死に耐えていると、突然照明が切り替わり、SMショーの開始を告げるアナウンスが会場中へ響き渡った。

このショーはパートナーショーとは違い、ただの娯楽の様なモノ。投票なんてなく、ただ一斉に俺みたいなM役が縛り付けられてS役に感じさせられるだけ。

参加賞としてそこそこ貰えるらしいが、俺のマイナス分のお金には到底足りない。

「さて、今回は初めてのSMショーでございます!皆様、お近くでお気に入りの子を探してご覧下さいね。触れ合うのは禁止ですので」

そうアナウンスが流れると、皆が少しでも近くで見ようと近付いてきた。

「ん…っ」

恥ずかしくなって身を捩ると小さく縄が音を立てて肌を締め付ける。その感触にジワリと股間から先走りが溢れ出した。

「律くんー」
「律さん」

「え…?」

俺を呼ぶ声がして前を見ると、そこには響と麗と、響の隣にはもう一人誰か知らない可愛らしい男が立っていた。

麗は昔同じ店で働いていたが、会うのはかなり久しぶり。今のこんな状態を見られるのは恥ずかしくて下を向くと、理央に顎を持ち上げられた。

「しっかりみんなに見てもらえよ。隣に居る子が響の恋人な。だからサービスしろよ」

「はぁ…?サービスって、何だよ…」

「笑顔見せてやれば?」

「誰が…っ、」

チラッと見ると、何故か響の恋人はキラキラした瞳でこちらを見つめており、無言で羞恥プレイをしてきやがる。声が届く距離に居るので、その恋人を睨みつけながら呟いた。

「こっち見んな、…響の事だけ見てろよ」

「…え、可愛い…すげー照れてんじゃん。俺響くんの事は毎日見てるよ!だからもうお腹いっぱい!」

「詩、あんまり煽っちゃダメだよ。律くん照れ屋さんなんだから」

「爆ぜろバカップル…」

「律さーん、えろーい。頑張ってぇー」

「麗も喋りかけてくんな!!」

三人が無駄に煽って来るせいで恥ずかしくて堪らずに顔を背けると、開始のアナウンスが流れた。

その瞬間、隣のペアからはバシンと激しい鞭の音が聞こえたかと思えば、もう片方からは激しい玩具の音が響く。

「……」

ゾワッと寒気がする様な刺激に不安になっていると、理央が俺の顎を持ち上げて深いキスをしてくれた。

「んぅっ」

「だいじょーぶ、怖がんなって。俺は痛い事しないから、いつもみたいに蕩けてりゃいい」

優しい口調でそう言われて舌を差し込まれると、次第に快感しか感じなくなった。

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