短編BL

まこ

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◇兄弟

ゲームと弟①

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ギャグ/弟×兄/擽り/手コキ/腋舐/臍責/本番無

攻→弟
受→兄/視点

◇ ◆

俺には誰にも言えない秘密がある。

そう、それは膨大な性欲かつ、めちゃくちゃにされたいというドM願望があるということだ。

SMの風俗に行こうと考えたこともあったが、恥ずかしいし、何よりも高い。一回ならまだしもハマってしまって通うとなると俺のバイト代ではバカにならない。

縛られたいし色々されたいけど痕がついたりして家族にバレるのも嫌。

そんな時に見つけたのが、VRゴーグル付きの欲望をありのまま体験できるという謳い文句のアダルトゲームだった。

胡散臭いと思ったし、高かったので何ヶ月も悩んだけど、どうしても我慢が出来ずにバイトを詰め込んで購入した。

それがついに今日届いたのだ。家族が留守の時に開封をした。

「うっひゃーやべー。めっちゃ本格的。えーっとなになに。ある程度シチュエーションは入ってるんだ。うおー年上のオネーサンにいじめられるのとかある。ランキングみたいなのもあるんだぁ。やばー」

一人の時の俺はめちゃくちゃ喋るので、この時も感心しながら説明書を読んでいた。

オリジナルのシチュエーションを入れたい時は一旦インターネットに接続しないといけないらしい。どんなものでも再現出来るなんて最高すぎる。

とりあえずオリジナルは置いといて、既に組み込まれているランキングのシチュエーションをチェックした。

男女兼用なので、まずは性別を入力。その次に攻めか受けか入力、シチュエーションを選択…と言う流れらしい。

ランキングには様々あり、男性で受けを選択したらNLもBLも出てきた。すぐさま可愛い女の子が出てくるものを選択。

ちょっとSな彼女にエッチなお仕置きをされるものを選択した。端末で操作して、VRゴーグルと接続すると画面が現れ、あたかも本当に触られてるような感覚で出来るらしい。そんな技術実際にあるのかと言われれば、まぁ…あるとしておいてくれ。

説明書を読むと、興奮のあまり射精することがあるのと、声が出る可能性があるので周りには注意しましょうと書かれていた。

流石にそれはまずいので、ある程度勃たせてからゴムつけておくとして、プレイする時は必ず家に誰もいない時にしよう。

そして、俺は念願のゲームをプレイしてみることにした。VRゴーグルをつけ、ASMRも楽しみたい人はイヤホンも推奨と書かれていたので家にあったイヤホンをつけた。

因みに股間もゴムつけ+バスタオルで巻いておいた。実際声の出も気になったので、ベッドの上の自分がどんな感じなのかもスマホで録画しながらプレイすることにした。側から見たら変態だが仕方ない。早速手元の端末を操作して、スタート。

『もぉ、この前遅刻したでしょ?反省出来ないならお仕置きだからね?』

画面越しに現れた俺の彼女(仮)は、めちゃくちゃ可愛かった。少し頬を膨らませ俺の体に触れてくる。触れられている感覚があるのは不思議だが、本当に中へ入り込んだ気になれた。

俺は画面の中の彼女に拘束され、自身をいじめられた。その感触はかなりリアルに俺に伝達された。

「…んっ、はぁ…」

『ほら、もうたくさん恥ずかしいお汁が出てきてる…でもイカせてあげない。だってこれはお仕置きなんだもの』

若干セリフ口調なのは気になったが仕方ない。俺は焦らしプレイにかなり興奮していた。実際に触らなくても、画面の中の伝達でかなり気持ち良い。これめっちゃいいかも。

『イカせて下さいって言えたらイカせてあげる』

「ん…イカせて…」

『そんな意地になっちゃって。恥ずかしがらずに言えたらイカせてあげる』

うーん。流石にレスポンスは上手くいかないこともあるらしい。少し冷静になってしまう時はあったが、画面の中の彼女はとても意地悪で、縛られている感覚もある。

『いいよ、イッちゃって?』

彼女は俺の先端を擦ると、画面の中の俺は性欲を吐き出した。俺も本当に刺激を受けた感覚になり、現実世界でも射精した。

手元の端末で操作して、映像を終了させ、バスタオルを捲ってみると、ゴムの中にはたっぷりと欲望を吐き出していた。

「あーめっちゃ気持ち良かった…」

俺は脱力しながらも録画していた動画を見ると、結構声が出ていて、普通に怖かった。

「まぁ多少声出てても問題ないか…」

俺は後片付けをしてシャワーを浴びた。大満足の買い物だった。

それ以降、レスポンスが気になるのもあり、どんどんオリジナルを作成していくことに夢中になった。

念願のSMプレイ、野外プレイ、中々現実世界では出来ないシチュエーションを作っては、家族が居ない時に楽しんだ。

明日から両親は旅行に行くらしいので、ド派手なプレイをしてやろうと思い、弟に予定を聞きに行く。

「なぁ、お前明日予定は?」

弟の部屋へ入るなり訊ねると、いつも不機嫌そうに返される。

「勝手に入んないでよ。明日もいつもと一緒。帰り遅いからご飯いらない」

「了解」

俺はご機嫌に弟の部屋を後にした。

「明日は何にしようかなぁ。へぇ、くすぐりプレイとかもあるんだ。これでオリジナルでやってみようかなーその後連続でSMにしてぇ~うんうんめっちゃいいじゃんー!」

待望の一人エッチの日。両親は早くから出かけ、弟も出かけて行ったのを確認すると、いつも通り準備に取り掛かった。

『ほら、動けないでしょう?』

『みんなでこちょこちょしちゃうからね』

ASMRで耳元で囁かれる声にもかなり興奮する。画面の中の美女たちがみんなで俺をくすぐってきた。伝達された刺激に俺は笑い声を上げながら悶えた。

その時、俺は映像に夢中で弟がいた事に気づけるはずもなかった。

「ぁははは…っぁ、気持ち良い…っイク…!」

俺はゴムの中に盛大に欲を吐き出し、この後にすぐSMプレイの映像を入れていたのでそのまま夢中になっていた。

『ほら、こここんなにビンビン。イキたいならおねだりしなよ』

「はぁ…っイカ、せてくださぃぃ…」

SMのお姉さんにそう言った瞬間、ブチンと映像が途絶えた。

「ん?」

あれ、電源切れたのかな。そう思って腕を動かそうとしたら全く動かない。

「あれ…え?壊れた?」

「壊れてんのは兄ちゃんだよね」

「!?!?!?」

ガバッとVRゴーグルとイヤホンを外されると、弟が俺の上に乗っかっていた。SMの映像を見ていたので気付かなかったが、現実世界でもテープで拘束されていて、動くことが出来なかった。

「…うわぁぁぁぁ!!!お前っ何!?何で!?え!?」

「毎週のように出かけるか聞いてくるから何してんだろうと思ってたんだよね。こんなことしてたなんて」

俺の手元から奪い取った端末を見ながら少し口角を上げている。性癖を曝け出した端末を見られ、俺は羞恥でおかしくなりそうだった。

「ぎゃー!!!!見るな見るな見るな!!」

「へぇ…」

「うわぁぁぁあ!まじで勘弁して!やめてっ!見ないでっ!」

「兄ちゃんってドMだったの?また大量にシチュ作ったんだねぇ…」

「うわぁぁぁ…やめてくれ…」

「今はくすぐられてるの見てたの?実際にしてあげよっか。これと俺、どっちがいいんだろうね?」

黒い笑みを向けてくる弟に、ゾクリと背筋が凍った思いになった。

「ぁぁ…っ!ひゃははははは!やだっ、やめろって!ぁぁぁあ!!」

脇腹をくすぐられると、映像よりも遥かにくすぐったい。体を必死に捩りながら手から逃れようとするが、動ける範囲が狭いので叶わない。

「ねぇ、どっちがくすぐったい?」

「お前に決まってんだろ!!!」

「いつからこのゲームやってたの?」

「やめ…っぁははは!やぁぁっ」

カリカリと爪を軽く立てながら肋骨の上を刺激されると、ビクッと体が跳ねてベッドがギシギシと軋む。

「これいくらしたの?」

「やぁ…やめて…っはずい…!」

「恥ずかしいの好きなんでしょ?羞恥プレイも入ってるじゃん、しかも大量に」

「…っぅるっさい!それとこれはまた違うんだよっ」

弟に体を好きにされるなんて本気で嫌だ。
なのに散々欲に解放的になった俺は、その羞恥すらも興奮に変換されてしまうようになっていた。

「ほら、こちょこちょ」

「ふぁぁっやめろってば!!」

「ASMRも好きなんでしょ?イヤホンで聞いてたじゃん」

「ふ…っんぁぁ、」

時折フゥ、と息を吹きかけられるとイヤホン越しのASMRとは全く違い、気持ち良すぎて仕方ない。弟の足でゆっくりと自身も擦られているので、また絶頂が近付いた。

「待って、まっ、やめ…!」

「ん?またイッちゃうの?兄ちゃん」

「ふ…っぁ、イクから…お願、やめ…」

「でもまだこっちは触ってないよ?耳と脇腹触られただけでイッちゃうの?」

「おま…っさっきから足で俺のいじってただろ!それでイキかけてんだよバカ!!!」

「バカじゃないよ、変態」

「変態言うな!!!お前だって性癖の一つや二つあんだろーが!!」

「んーどうだろ。兄ちゃんよりマシだけど、人に意地悪するのは好きかな」

「ん…っそこ、やめ…!!」

弟の指がお腹へ到達し、優しくお臍の周りをなぞり出した。

「ん?ここダメなの?」

「離せっ、やめ…」

「ふぅん」

弟はおもちゃを見つけた子どものようにニッと微笑むと、両手でサワサワとお臍の周りをくすぐってきた。

「んぁぁぁ…!ゃっ、ぁはははは!!!」

「なんだ、お臍が弱いなら待っててよ」

俺の上から降りると、弟は何かを取りに行った。その間俺は息を荒くすることしか出来なかった。ゲームをしながら一度イッた自身は、ゴムに精液が吐き出されたままなので気持ち悪いし、恥ずかしい。

すぐに弟が帰ってくると、持っていたのはベビーオイルと綿棒だった。

「ちょちょっ何する気!?」

「お臍の中いじめてあげようと思って。暴れたら痛めるから大人しくしてて」

「あっ、んぁーーーっ!!やだっ、待って!」

たっぷりとオイルをつけた綿棒を傷つけないようにお臍の穴へ入れられて掻き回されると快感が襲った。

「ぁっははは、やだっ、やめてぇっ」

クルクルと穴を犯すようにいじられると、くすぐったさよりも気持ち良さが勝ち、ビクビクと体を反応させながら制止を求めた。

「クリクリしたら体がビクビクして面白いね」

「おも、しろくな…っぁ、ああっ」

片手で綿棒をくちゅくちゅと動かしながら、お臍周りを指でくすぐられると、また絶頂が近付いた気がしてブンブンと首を振った。

「兄ちゃんって肌綺麗だよね。お臍もなんかエロい」

「み、んな…っバカ、やめ…」

「見んなって言われたら見たくなるのが人間だよね」

弟は座っていた体勢から寝転んで俺の体を押さえると、ちゅ、とお臍にキスをした。

「ぁん…っ!!」

「何、アンって。そんな可愛い声出せんだね、男も」

「いちいち反応するなバカァァ!!!」

喘ぎ声も拾われて顔を赤くしていると、ニンマリ満足そうに笑う。

「オイル入れすぎて溢れちゃった」

お臍に溜まったオイルを掻き出すように細い指を入れると、直でくちゅくちゅ音を鳴らしながら穴を穿られた。

「…ッッ、んぁぁ…っもぉ、そこいいからっ!」

「くちゅくちゅ言ってエロいね。ここに入れれるのかな」

「何バカなこと言ってんだよ!!」

「あ、なんかハードな責めが多いなぁ。あ、でもこれ見て、触手に優しくお臍犯されたイラスト。エッチだね」

片手で器用にスマホを使いこなしながら、見せられた画像には、可愛い女の子がお臍を攻められているのが写っていた。フィクションだと思うとズクンと股間が疼いた。

「ふ、何大きくしてんの?興奮しちゃった?触手はないから俺の指で我慢してよ」

「ちが…っあほ、ぁぁあ、」

「ほら、俺の指で犯されてるんだよ?くちゅくちゅ言ってる」

「ば、か…っやめ、」

オイルがいい働きをして、くちゅくちゅとエロい音が出ているのが聞こえ、本当に犯されてる気持ちになる。

「兄ちゃんのお臍、俺に処女奪われちゃったね」

「何回も言わんでいいっ!!!てかお臍の処女ってなんだよ!!」

耳元で囁くように言われてブンブンと首を振った。

「可愛くてつい。次はこっちね」

弟は耳から離れると、ペロリと俺の腋を舐めた。

「ひ…っ!!そんなとこ舐めんな!!!」

「いっぱい汗かいてるからエッチな匂いがする」

「うわぁぁぁぁあ!!バカバカバカっ!!ケアしてないからっ、やめっ、」

「いつも汗とか気にしてるもんね、でも兄ちゃんの汗いい匂いだよ」

「ゃめぇ…っまじで…っ」

一気に顔全体に熱がこもると、羞恥からか涙がポロリと溢れ落ちた。

「あれ、これ結構効いてる?」

クンクンとわざとらしく嗅がれると更に顔が熱くなった。

「お前ぇぇぇえ!!!まじでやめろ!!!!」 

「いい匂いだから安心して」

「そういう問題じゃない!!!」

「ん…」

ベロっと舌先を突き出して腋の窪みを舐められると、ビクッと腰が跳ねた。

「ひゃぁぁ…くすぐったぃ…」

「"気持ち良い"に変えてあげるよ」

ゆっくりと丁寧に舐めとるような動きに、本当にくすぐったさより快感に変わっていく。股間も立派に反応し、涙が溢れた。

「もぉ…っぁ、だめ…イキたぃ…」

「舐められてイッちゃうの?すごいね」

「お前…っ」

片方を舐められながらもう片方は指でくすぐられると、変な気持ちが湧き上がる。

「やめ…っそこいやだっ」

「ここくすぐったい?エッチだよね」

わざとらしく唾液を含めながら腋を舐められるとビクビクと反応してしまう。

「ゃ…っも…許して…っ」

「何も怒ってないよ?」

「そうじゃなくて…っ、あ、ぅぅ」
 
「そんな映像じゃなくてさ、言ってくれれば俺がたくさんいじめてあげるから、これからは言ってよ」

「…っばか、やば…触って…イカせて…」

「いいよ。俺の名前呼んで好きって言いながらイッてくれるなら」

「何、言って…っ」

「俺ずっと兄ちゃんが好きだったからさ。嘘でも言われたいじゃん」

「…っふ、ぁ…っバカ、もぉっ」

「イカせてほしいでしょ?兄ちゃん」

「…っば、か…ぁ」

緩く自身に触れられると更にイキたい気持ちが強まり、俺は弟に近くに来るように言った。

「…っ好き、俺もずっとお前のことが好きだったよ。だからイカせて、…」

最後に何年かぶりに名前を呼んでやると、自分でおねだりしたくせにカァッと顔を赤らめた。弟は赤い顔のまま、少し嬉しそうに口元を緩めながら俺の自身を扱いた。

「んっ、ぁ、あぁ…っ!!」

俺は既に欲を吐き出しているゴムに欲を吐き出した。


◇ ◆


「あ、兄ちゃんおはよ」

「………」

あのまま気を失ってしまったようだが、起きたらきちんと服を着て眠っていた。弟が着せてくれたと思うと恥ずかしくなりガバリと布団を被った。

「楽しかったよ、またいじめられたくなったら呼んでよ」

「…おい」

「ん?」

「誰にも言うなよ」

「言うわけないじゃん」

「…こっち来い」

「何」

グイッと腕を引き寄せて布団の中へ引き込んだ。驚いたように俺を見る弟。

「さっきの好きって本気?どういう意味の好き?」

「…気分盛り上げるためだけに言っただけ」

弟がフッと目線を真下にそらした。弟が嘘をつく時の仕草に気付き、顔がニヤケそうになった。

「俺はさ、嘘で好きとか言わないから」

「え?」

グイッと引き寄せてキスをすると、弟の顔が赤に染まる。

抱き寄せて耳元で愛を囁き、ついでに名前を呼んでやると弟の体が熱くなった気がした。

「またいじめてよ」

「…つ、次はもっとめちゃくちゃにするから!」

バッと布団から出るとすぐにドアへ走って行った。

「お、俺も本当は好きだから…じゃっ!!」

バタンと大きな音を立てて部屋を出た弟はとても可愛かった。

綺麗に整えられたゲームを見て、早くも使い物にならないなぁなんて思いながら押し入れにしまい込んだ。

end.
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