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プリン兄弟の日常
プリン兄弟の日常⑨
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拘束/くすぐり/キス/甘々/猫耳/猫尻尾
本番はありません。語尾ににゃーとつけている場面もあるので苦手な方はご注意下さい。
攻→翼
受→吏/視点
◇ ◆
「えええええ!? そことそこがくっついたの!?」
俺の親友でもある田口くんから、翼の友達と付き合うことになったと報告されたのは、以前みんなで王様ゲームをしてから数ヶ月が経った頃だった。
クラスで開催されているハロウィンパーティーが終わり、いつも通りで二人で帰宅している時に打ち明けられた。
「うん。俺もびっくりしたけど、あの後廊下ですれ違った時とかも何度も話しかけてきてさ。押しに負けて連絡先交換して、二人きりで映画に行ったんだ。ちょっとおバカさんなのかと思ってたんだけど、意外にも映画の趣味とか合ってさ。一応吏くんには伝えておこうと思って」
「うぇぇ…田口くんってもっと大人しい人が好きだと思ってたけど…!」
「まぁ吏くんを好きだった時点で俺っておバカさんが好きだったんだろうけど」
「ええぇ…俺あの人と同類…?ま、まぁおめでとう!」
親友兼、自分のことを好きで居てくれた人に恋人が出来るのは少々淋しい気もするが、相手が相手なだけに驚きの方が勝ってしまう。
そこからは珍しく楽しそうに喋る田口くんを見て、本当に好きになれたんだなと感じる場面もあり、少しだけあたたかい気持ちになった。
「いつも映画だったから、今度はわいあそパークに行くんだ」
「わいあそパークって最近出来た室内アクティビティ施設だっけ?楽しんで来てね」
「うん。吏くんはあの暴君とは遊びに行かないの?」
「あんまり行かないかな。俺寒いの苦手だし今の時期は家でゴロゴロしてる方が好きだしー…」
お互いバイトがない日はほとんど家で過ごしているので、二人で出かけることはない。俺はどちらかというと夏が好きなのでプールや海に誘ってはみたがことごとく断られた。
「あはは。確かに吏くん、夏はよく誘ってくれるけど冬苦手だもんね。じゃあ遊びに行ったら感想伝えるね」
「うん。幸せにな」
「ありがと、吏くんもね」
そう言葉を交わして、それぞれ自宅へと帰宅した。
◇ ◆
「そういや兄ちゃん聞いた?飯田、付き合ったって」
帰宅して、風呂もご飯も終わり自分のベッドで寛いでいると当たり前のように翼がくっつきながらそう言ってきた。
「うん、今日聞いた。めっちゃびっくりしたんだけど」
「俺もびっくりした。んで今度遊びに行くみてーじゃん。俺たちもデートしようよ」
「えー?寒いしやだ」
「室内なら大丈夫だろ?」
「えー…お前こそ俺が海行こって言った時断ったくせに……っ、あ、ちょ……」
「海とかプールとか露出多いから嫌なの。──なぁ、行こ?」
翼は少し楽しそうにしながら逃げれないように俺を抱き締め、サワサワと服の上から肌を撫でてきた。
「てんめ…っ、何処、さわっ……ぁはぁ…!」
「かわい。ここ勃ってじゃん」
「ひゃっ…!バカ…っ!今日は二人ともっ、居るんだぞ…!」
服の上から胸の突起を弾かれると恥ずかしい声が漏れた。一階には両親が居るので、変な声を出したらまずい。
逃げるように力を振り絞ってベッドから降りようとするも、後ろから抱き締められて逃げることは叶わなかった。
「そだな。今日は二人とも居るし、静かにしろよ。それか遊びに行くって約束してくれたらやめるけど」
「ひぅ…!んんっ、ぁは…!あ、ぁっ……やめ、っ…く……ふふ!ぅぅ!」
こちょこちょと脇腹をくすぐられて大きな声が出そうになり口元を抑えて悶えていると、カプリと頸を甘噛みされた。
「ゃ…っ、ぅぅ……!」
「すげーいい匂いする」
頸から首筋へキスされると、ぞわぞわとした快感が体を襲う。逃げようとしても唇も手も意地悪く愛撫を続けてくる。
「い、行く…!行く、からぁ…!やめ、てぇ…!」
「んー?本当?俺とデートしてくれんの?」
「ひゃぁぁぁぁ……する、するっ……する、から!ぁはっ、ばっ!か!約束したっ!やめろっ、ぁははははっ」
さわさわさわと後ろから体を撫で回され、堪らずに笑い声を漏らすとグイッと体を反転させられた。
上から覆い被さるように俺を見下ろす翼は頬を染めながらもニヤニヤしており、両手を頭上で一纏めにしては片手で押さえつけてきた。
「な、…っ!?」
「なかなか行くっつってくれなかったからお仕置き。うるせーから口塞いでてやるよ」
唇同士が触れ合い、甘い雰囲気になるかと思いきや、もう片方の翼の手は服の中へ侵入し、脇腹を優しくくすぐり出した。
耐えがたい刺激にバタバタと暴れると、体を覆い被せて身動き取れないようにされた。
「んぅぅ…!ふふぅっ……ふふふっっ……!!んん~~っっ!!」
「かわい。くすぐったい?」
唇が離れた後、相変わらずニヤニヤ笑いながらそう訊ねてくるのがむかついて睨みつけると、こちょこちょと脇の下をくすぐられた。
「ひゃぁあ……ぅぅっ!!んんん!!だ、めっ……声っ…こぇぇ…我慢出来ないぃい……!!」
「声我慢出来ないー?どうしてほしいー?」
「くちっ……ひゃはぁ……塞いで…!ふふっ……ぁあ、っ!!」
「はいはい」
再び唇が重なり、安堵するもグニグニと親指が脇の窪みを弄り出したのでビクビクと腰が跳ねた。
「んぅぅぅぅ!!んぅっ…ふぅ、んっ……!!」
激しいくすぐったさに反射的に体が跳ね、ベッドがギシギシと軋む音を立てる。
翼の舌が口内へ侵入し、舌先が上顎を掠めるとそれもくすぐったくて更に体が反応した。
「んぁぁあ……ふっ……ぁぁ……」
唾液が絡まる音と、我慢出来ず漏れる声、ベッドが軋む音が部屋に響く。
「…ん、翼ぁ…っ、むり、もう無理…!!くすぐんないで…っ」
「うん。二人の時たっぷりいじめてやるから今日はこれくらいにしとくわ」
優しくくすぐられただけで力尽きた俺はくたりと項垂れていると、俺から体を離した翼は唇をぺろりと舐めて立ち上がった。
「んじゃ、早速明日行こうぜ。お休み」
「…っくそがぁぁ……」
フォローすることなく出て行ってしまったので、力が戻った後に翌日の天気予報を確認した。
【明日は一段と冷え込みます】と書かれた画面を見て、更に億劫になってしまう。
しかし約束を破ると寒さよりも過酷な未来が待っているだろう。嫌々ながらも明日に着る服を準備して眠りについた。
◇ ◆
「おいーお前から誘っといておせーんだよ。早くしろよ寒いんだけど」
天気予報通り、家の中でも寒い。そんな中、無駄にお洒落に決め込む弟の部屋で待っていると、机の引き出しから何かがはみ出しているのが見えた。
「何これ」
「あー。クラスのハロウィンパーティーの時のプレゼント交換でもらったやつ」
一生懸命髪の毛をセットしていて暇だったのでそのプレゼントを見てみると、中に入っていたのは猫耳のカチューシャと、腰に巻くタイプの猫の尻尾。
「ぶはっ……!お前何これ!?」
「あー?知らねーよ見てねー。つーか黙れ」
「そんなに必死に髪の毛セットしなくなっていーだろーお前そのままでかっ……」
『格好良いんだから』と言いかけて一気に羞恥が襲った。やばっと思って翼を見ると、奴はセットに必死で気付いていない様子だった。
(良かった……)
ぽりぽりと頬をかいて何気なく手に取った猫耳カチューシャを頭につけると、なかなか可愛らしい。
(お。可愛い。これでにゃーとかつけて喋れば出かけなくて済むんじゃね?ちょっと恥ずかしいけどその作戦で行くか)
猫耳をつけた後、腰に尻尾を装着して翼のベッドへ寝転んで準備が整うのを待った。スマホゲームをしながら待っていると、完璧に決まった翼がひょこっと顔を覗き込んで来た。
「何その格好」
「あ、やっと準備出来た?にゃーにゃー、寒いし、このまま家でゴロゴロしねー?」
「いや、にゃーの使い方おかしすぎんだろ。つーか俺がどんだけ頑張ったと思ってんだよ」
「にゃーにゃー」
「にゃーにゃー言えば可愛いとでも思ってんの?可愛いけど」
スマホを取り上げられ、ギシッとベッドが軋む音がすると案の定翼は俺に覆い被さってきた。
(よし、このまま家で過ご──)
心の中でガッツポーズを決めた瞬間、手首にふわふわとした何かが取り付けられた。
「は?」
「出かけはするけど誘ってくれたからちょっと相手してやるよ。ったく…髪の毛乱れたら嫌だから兄ちゃんでちょこっと遊ぶだけで勘弁してやるよ」
手首に付けられのはふわふわとした可愛い手枷だった。ぐいっと万歳させられると、ベッドの柵に下ろせないように固定された。もちろん猫耳も尻尾もそのままだ。
「っぎゃああああ!やめっ……」
「二人とも出掛けてるしどんだけ声出してもいーよ。寒いんだったら体あっためてから行けば問題ねーだろ」
「ひゃははははははは!!おぃぃぃ!!やめろ!!やめてひゃあああああ!!つめてぇぇえ!手ぇ入れんなぁぁ!」
ズボッと勢いよく入ってきた手が素肌に触れ、脇腹をくすぐってくる。太腿に腰掛けて逃げれないようにしてきているのでガチャガチャと手枷を鳴らして叫ぶも、翼は格好良い姿のままニヤニヤ笑っている。
「おい。全然萌えねーけど、にゃーって鳴けよ」
「萌えっ、ねぇなら鳴かすっ、なぁぁ……!あひゃははははは!!やだぁぁぁあ!!やめてやめてやめてぇぇぇっっ」
「相変わらずすげー声。なーさっき照れてたから聞かなかったけどさー。俺のことかっこいいって言うつもりだったの?」
「いゃあはははははは!!やめっ…やぁぁ!!くすぐったぃぃぃ…!!あっ、ぁあっ……ぎゃああああ!」
「おい、笑ってねーで鳴くか言えよ」
太腿に腰掛けてた体を動かし、ニヤニヤ笑いながら耳元で囁いてくる。手はわきわきと動いたままなので背中をのけ反らせて必死に暴れて叫んだ。
「無茶言うなぁぁぁ…!あっ…待って!待っ、…そこやだ!手ぇぇ…!動かさなっ、でっ…」
「こっちのが好きだもんな?」
するすると脇の下目がけて動く指に恐怖し、必死に腕を下げようとガチャガチャと手枷を鳴らした。
「んひゃぁぁあ……!!だめだっ…でぇぇぇ……!!ぁはははは!!やだぁぁ!!そこやだぁぁ!!」
「こちょこちょこちょ~」
「ひゃぁあああ…っ!あっ、あぅっ、ぅう!ばかぁあ!!やめれっ…こちょこちょしないで…!お願いやめれぇぇっ……ぃゃあはははは!!」
「最後は俺が満足するように可愛くおねだりしろよ。そしたらやめてやるけど?」
こんの鬼畜が!と叫んでしまいそうになるが、このまま続けられると耐えれるはずもない。涙を流しながらこいつが満足しそうな言葉を選んでいると、こちょこちょと指が激しく動き出した。
「やぁぁっ……!翼ぁぁ…!だめっ……だめぇぇぇ!だめ!!~~──ッッ!!」
「ほーら、早く」
「ゆるっしてぇぇ、格好良いからぁ…っ、俺とっ、デートしてぇ……外、いく…からぁ!お願いやめっ……」
「最後に兄ちゃんからキスして好きって言って?あ。ついでににゃーも言え」
「んっ……んん…!」
近付けてくれた口に向かって唇を突き出してキスをした後、泣きながら『好きぃ…にゃぁぁ…』と伝えると、深いキスが贈られた。
暫くキスしながら性感を生み出すような優しい手つきのくすぐりがなされ、俺は泣きながらその刺激を受け入れた。
◇ ◆
「つーか元々はお前が遅いからだろ!!待たせすぎなんだよ!」
「だって好きな人とのデートは格好良く居たいし」
「それなら出発時間逆算してちゃんと準備しろやバカ!!」
「まぁ待たせてごめんて」
なんやかんや色々あって結局出発出来たのは昼過ぎ頃。昼間にも関わらず肌寒さが増しており、俺は震えながら玄関を出た。
「兄ちゃん待って。これつけていけよ」
出かける間際、首元に巻いてくれたのは翼のマフラー。寒がりだが、首に巻くのはあまり好きではないのでマフラーはつけない主義だったのに。
(…翼の匂いがして、このマフラーは好き、かも)
そう思える自分が居て。それがまた少し恥ずかしい。
「寒がりのくせにマフラーとか手袋はほとんどつけねーもんな」
「だってごわごわすんじゃん」
「風邪引くからつけろよ」
「……このマフラーなら、つけてもいいけど」
「はぁ? 新しいの買えよ。俺が寒いんだけど」
二人で最寄駅まで歩く道のりは、寒いけども首があたたかいからかそこまで苦じゃない。
上着の袖を伸ばして手を隠していると、ぎゅっと恋人繋ぎで絡め取られた。
「つめてぇ」
「ここに入れてたらお互いあったかいだろ」
無理矢理絡め取られた手は、翼の上着のポケットに入れられた。外で手を繋ぐなんて恥ずかしくて堪らないが、力を込めると更に強い力で握られた。
「うおい!痛いんだよ!」
「兄ちゃんが逃げようとするから。──今日はデートなんだし手くらい繋がせろよ」
「み、見られたらどーすんだよ…」
「見せつけりゃいーじゃん」
「…っ」
何を言っても無駄なので、素直にポケットの中できゅっと力を込めると、翼も程よい力で握り返してくれた。
寒くて俺にとってはあまり出掛けたくない気候でも、嬉しそうに隣を歩く翼の顔を見てると、悪くないなと思えた。
「……翼、好き」
「ん…俺も」
end.
本番はありません。語尾ににゃーとつけている場面もあるので苦手な方はご注意下さい。
攻→翼
受→吏/視点
◇ ◆
「えええええ!? そことそこがくっついたの!?」
俺の親友でもある田口くんから、翼の友達と付き合うことになったと報告されたのは、以前みんなで王様ゲームをしてから数ヶ月が経った頃だった。
クラスで開催されているハロウィンパーティーが終わり、いつも通りで二人で帰宅している時に打ち明けられた。
「うん。俺もびっくりしたけど、あの後廊下ですれ違った時とかも何度も話しかけてきてさ。押しに負けて連絡先交換して、二人きりで映画に行ったんだ。ちょっとおバカさんなのかと思ってたんだけど、意外にも映画の趣味とか合ってさ。一応吏くんには伝えておこうと思って」
「うぇぇ…田口くんってもっと大人しい人が好きだと思ってたけど…!」
「まぁ吏くんを好きだった時点で俺っておバカさんが好きだったんだろうけど」
「ええぇ…俺あの人と同類…?ま、まぁおめでとう!」
親友兼、自分のことを好きで居てくれた人に恋人が出来るのは少々淋しい気もするが、相手が相手なだけに驚きの方が勝ってしまう。
そこからは珍しく楽しそうに喋る田口くんを見て、本当に好きになれたんだなと感じる場面もあり、少しだけあたたかい気持ちになった。
「いつも映画だったから、今度はわいあそパークに行くんだ」
「わいあそパークって最近出来た室内アクティビティ施設だっけ?楽しんで来てね」
「うん。吏くんはあの暴君とは遊びに行かないの?」
「あんまり行かないかな。俺寒いの苦手だし今の時期は家でゴロゴロしてる方が好きだしー…」
お互いバイトがない日はほとんど家で過ごしているので、二人で出かけることはない。俺はどちらかというと夏が好きなのでプールや海に誘ってはみたがことごとく断られた。
「あはは。確かに吏くん、夏はよく誘ってくれるけど冬苦手だもんね。じゃあ遊びに行ったら感想伝えるね」
「うん。幸せにな」
「ありがと、吏くんもね」
そう言葉を交わして、それぞれ自宅へと帰宅した。
◇ ◆
「そういや兄ちゃん聞いた?飯田、付き合ったって」
帰宅して、風呂もご飯も終わり自分のベッドで寛いでいると当たり前のように翼がくっつきながらそう言ってきた。
「うん、今日聞いた。めっちゃびっくりしたんだけど」
「俺もびっくりした。んで今度遊びに行くみてーじゃん。俺たちもデートしようよ」
「えー?寒いしやだ」
「室内なら大丈夫だろ?」
「えー…お前こそ俺が海行こって言った時断ったくせに……っ、あ、ちょ……」
「海とかプールとか露出多いから嫌なの。──なぁ、行こ?」
翼は少し楽しそうにしながら逃げれないように俺を抱き締め、サワサワと服の上から肌を撫でてきた。
「てんめ…っ、何処、さわっ……ぁはぁ…!」
「かわい。ここ勃ってじゃん」
「ひゃっ…!バカ…っ!今日は二人ともっ、居るんだぞ…!」
服の上から胸の突起を弾かれると恥ずかしい声が漏れた。一階には両親が居るので、変な声を出したらまずい。
逃げるように力を振り絞ってベッドから降りようとするも、後ろから抱き締められて逃げることは叶わなかった。
「そだな。今日は二人とも居るし、静かにしろよ。それか遊びに行くって約束してくれたらやめるけど」
「ひぅ…!んんっ、ぁは…!あ、ぁっ……やめ、っ…く……ふふ!ぅぅ!」
こちょこちょと脇腹をくすぐられて大きな声が出そうになり口元を抑えて悶えていると、カプリと頸を甘噛みされた。
「ゃ…っ、ぅぅ……!」
「すげーいい匂いする」
頸から首筋へキスされると、ぞわぞわとした快感が体を襲う。逃げようとしても唇も手も意地悪く愛撫を続けてくる。
「い、行く…!行く、からぁ…!やめ、てぇ…!」
「んー?本当?俺とデートしてくれんの?」
「ひゃぁぁぁぁ……する、するっ……する、から!ぁはっ、ばっ!か!約束したっ!やめろっ、ぁははははっ」
さわさわさわと後ろから体を撫で回され、堪らずに笑い声を漏らすとグイッと体を反転させられた。
上から覆い被さるように俺を見下ろす翼は頬を染めながらもニヤニヤしており、両手を頭上で一纏めにしては片手で押さえつけてきた。
「な、…っ!?」
「なかなか行くっつってくれなかったからお仕置き。うるせーから口塞いでてやるよ」
唇同士が触れ合い、甘い雰囲気になるかと思いきや、もう片方の翼の手は服の中へ侵入し、脇腹を優しくくすぐり出した。
耐えがたい刺激にバタバタと暴れると、体を覆い被せて身動き取れないようにされた。
「んぅぅ…!ふふぅっ……ふふふっっ……!!んん~~っっ!!」
「かわい。くすぐったい?」
唇が離れた後、相変わらずニヤニヤ笑いながらそう訊ねてくるのがむかついて睨みつけると、こちょこちょと脇の下をくすぐられた。
「ひゃぁあ……ぅぅっ!!んんん!!だ、めっ……声っ…こぇぇ…我慢出来ないぃい……!!」
「声我慢出来ないー?どうしてほしいー?」
「くちっ……ひゃはぁ……塞いで…!ふふっ……ぁあ、っ!!」
「はいはい」
再び唇が重なり、安堵するもグニグニと親指が脇の窪みを弄り出したのでビクビクと腰が跳ねた。
「んぅぅぅぅ!!んぅっ…ふぅ、んっ……!!」
激しいくすぐったさに反射的に体が跳ね、ベッドがギシギシと軋む音を立てる。
翼の舌が口内へ侵入し、舌先が上顎を掠めるとそれもくすぐったくて更に体が反応した。
「んぁぁあ……ふっ……ぁぁ……」
唾液が絡まる音と、我慢出来ず漏れる声、ベッドが軋む音が部屋に響く。
「…ん、翼ぁ…っ、むり、もう無理…!!くすぐんないで…っ」
「うん。二人の時たっぷりいじめてやるから今日はこれくらいにしとくわ」
優しくくすぐられただけで力尽きた俺はくたりと項垂れていると、俺から体を離した翼は唇をぺろりと舐めて立ち上がった。
「んじゃ、早速明日行こうぜ。お休み」
「…っくそがぁぁ……」
フォローすることなく出て行ってしまったので、力が戻った後に翌日の天気予報を確認した。
【明日は一段と冷え込みます】と書かれた画面を見て、更に億劫になってしまう。
しかし約束を破ると寒さよりも過酷な未来が待っているだろう。嫌々ながらも明日に着る服を準備して眠りについた。
◇ ◆
「おいーお前から誘っといておせーんだよ。早くしろよ寒いんだけど」
天気予報通り、家の中でも寒い。そんな中、無駄にお洒落に決め込む弟の部屋で待っていると、机の引き出しから何かがはみ出しているのが見えた。
「何これ」
「あー。クラスのハロウィンパーティーの時のプレゼント交換でもらったやつ」
一生懸命髪の毛をセットしていて暇だったのでそのプレゼントを見てみると、中に入っていたのは猫耳のカチューシャと、腰に巻くタイプの猫の尻尾。
「ぶはっ……!お前何これ!?」
「あー?知らねーよ見てねー。つーか黙れ」
「そんなに必死に髪の毛セットしなくなっていーだろーお前そのままでかっ……」
『格好良いんだから』と言いかけて一気に羞恥が襲った。やばっと思って翼を見ると、奴はセットに必死で気付いていない様子だった。
(良かった……)
ぽりぽりと頬をかいて何気なく手に取った猫耳カチューシャを頭につけると、なかなか可愛らしい。
(お。可愛い。これでにゃーとかつけて喋れば出かけなくて済むんじゃね?ちょっと恥ずかしいけどその作戦で行くか)
猫耳をつけた後、腰に尻尾を装着して翼のベッドへ寝転んで準備が整うのを待った。スマホゲームをしながら待っていると、完璧に決まった翼がひょこっと顔を覗き込んで来た。
「何その格好」
「あ、やっと準備出来た?にゃーにゃー、寒いし、このまま家でゴロゴロしねー?」
「いや、にゃーの使い方おかしすぎんだろ。つーか俺がどんだけ頑張ったと思ってんだよ」
「にゃーにゃー」
「にゃーにゃー言えば可愛いとでも思ってんの?可愛いけど」
スマホを取り上げられ、ギシッとベッドが軋む音がすると案の定翼は俺に覆い被さってきた。
(よし、このまま家で過ご──)
心の中でガッツポーズを決めた瞬間、手首にふわふわとした何かが取り付けられた。
「は?」
「出かけはするけど誘ってくれたからちょっと相手してやるよ。ったく…髪の毛乱れたら嫌だから兄ちゃんでちょこっと遊ぶだけで勘弁してやるよ」
手首に付けられのはふわふわとした可愛い手枷だった。ぐいっと万歳させられると、ベッドの柵に下ろせないように固定された。もちろん猫耳も尻尾もそのままだ。
「っぎゃああああ!やめっ……」
「二人とも出掛けてるしどんだけ声出してもいーよ。寒いんだったら体あっためてから行けば問題ねーだろ」
「ひゃははははははは!!おぃぃぃ!!やめろ!!やめてひゃあああああ!!つめてぇぇえ!手ぇ入れんなぁぁ!」
ズボッと勢いよく入ってきた手が素肌に触れ、脇腹をくすぐってくる。太腿に腰掛けて逃げれないようにしてきているのでガチャガチャと手枷を鳴らして叫ぶも、翼は格好良い姿のままニヤニヤ笑っている。
「おい。全然萌えねーけど、にゃーって鳴けよ」
「萌えっ、ねぇなら鳴かすっ、なぁぁ……!あひゃははははは!!やだぁぁぁあ!!やめてやめてやめてぇぇぇっっ」
「相変わらずすげー声。なーさっき照れてたから聞かなかったけどさー。俺のことかっこいいって言うつもりだったの?」
「いゃあはははははは!!やめっ…やぁぁ!!くすぐったぃぃぃ…!!あっ、ぁあっ……ぎゃああああ!」
「おい、笑ってねーで鳴くか言えよ」
太腿に腰掛けてた体を動かし、ニヤニヤ笑いながら耳元で囁いてくる。手はわきわきと動いたままなので背中をのけ反らせて必死に暴れて叫んだ。
「無茶言うなぁぁぁ…!あっ…待って!待っ、…そこやだ!手ぇぇ…!動かさなっ、でっ…」
「こっちのが好きだもんな?」
するすると脇の下目がけて動く指に恐怖し、必死に腕を下げようとガチャガチャと手枷を鳴らした。
「んひゃぁぁあ……!!だめだっ…でぇぇぇ……!!ぁはははは!!やだぁぁ!!そこやだぁぁ!!」
「こちょこちょこちょ~」
「ひゃぁあああ…っ!あっ、あぅっ、ぅう!ばかぁあ!!やめれっ…こちょこちょしないで…!お願いやめれぇぇっ……ぃゃあはははは!!」
「最後は俺が満足するように可愛くおねだりしろよ。そしたらやめてやるけど?」
こんの鬼畜が!と叫んでしまいそうになるが、このまま続けられると耐えれるはずもない。涙を流しながらこいつが満足しそうな言葉を選んでいると、こちょこちょと指が激しく動き出した。
「やぁぁっ……!翼ぁぁ…!だめっ……だめぇぇぇ!だめ!!~~──ッッ!!」
「ほーら、早く」
「ゆるっしてぇぇ、格好良いからぁ…っ、俺とっ、デートしてぇ……外、いく…からぁ!お願いやめっ……」
「最後に兄ちゃんからキスして好きって言って?あ。ついでににゃーも言え」
「んっ……んん…!」
近付けてくれた口に向かって唇を突き出してキスをした後、泣きながら『好きぃ…にゃぁぁ…』と伝えると、深いキスが贈られた。
暫くキスしながら性感を生み出すような優しい手つきのくすぐりがなされ、俺は泣きながらその刺激を受け入れた。
◇ ◆
「つーか元々はお前が遅いからだろ!!待たせすぎなんだよ!」
「だって好きな人とのデートは格好良く居たいし」
「それなら出発時間逆算してちゃんと準備しろやバカ!!」
「まぁ待たせてごめんて」
なんやかんや色々あって結局出発出来たのは昼過ぎ頃。昼間にも関わらず肌寒さが増しており、俺は震えながら玄関を出た。
「兄ちゃん待って。これつけていけよ」
出かける間際、首元に巻いてくれたのは翼のマフラー。寒がりだが、首に巻くのはあまり好きではないのでマフラーはつけない主義だったのに。
(…翼の匂いがして、このマフラーは好き、かも)
そう思える自分が居て。それがまた少し恥ずかしい。
「寒がりのくせにマフラーとか手袋はほとんどつけねーもんな」
「だってごわごわすんじゃん」
「風邪引くからつけろよ」
「……このマフラーなら、つけてもいいけど」
「はぁ? 新しいの買えよ。俺が寒いんだけど」
二人で最寄駅まで歩く道のりは、寒いけども首があたたかいからかそこまで苦じゃない。
上着の袖を伸ばして手を隠していると、ぎゅっと恋人繋ぎで絡め取られた。
「つめてぇ」
「ここに入れてたらお互いあったかいだろ」
無理矢理絡め取られた手は、翼の上着のポケットに入れられた。外で手を繋ぐなんて恥ずかしくて堪らないが、力を込めると更に強い力で握られた。
「うおい!痛いんだよ!」
「兄ちゃんが逃げようとするから。──今日はデートなんだし手くらい繋がせろよ」
「み、見られたらどーすんだよ…」
「見せつけりゃいーじゃん」
「…っ」
何を言っても無駄なので、素直にポケットの中できゅっと力を込めると、翼も程よい力で握り返してくれた。
寒くて俺にとってはあまり出掛けたくない気候でも、嬉しそうに隣を歩く翼の顔を見てると、悪くないなと思えた。
「……翼、好き」
「ん…俺も」
end.
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