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新しいステージ
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またしても睡魔が襲って来た。このような状況においての睡魔は実に有難いものであり、私としてはあちらの世界を探訪するまたとない機会であり、多くの人においても現実を逃避する術として、もっとも効率の良い方法である。と言えよう。多くの人は夢の世界を脳が作り出すモノであると断定しているわけだが、夢を注意深く観察していると確かにそのようなケースも存在するが、スピリチュアル的な観点からアピールされるように霊界とやらに行っていることも事実としてあり得る話であるので、夢で得られるアイデアはいずれにせよ起きている間には得ることの出来ない側面からの情報として、前向きに受け止めることが賢明な態度であると言えよう。
科学を信奉することは悪いことではない。しかし、未知のモノを積極的に取り上げてこれに怯えるばかりでは、話は進まない。現在只今においてそれが取り上げるべきモノなのかをしっかりと考えることが重要であって、現時点の科学の手に負えないことに関しては、中立的な態度を保ちつつ、非科学的な見解も取り込んだうえで説明解釈するのが筋である。
そのように考えて見ると、世界を席巻している疫病の類なども、何が何でも科学的なアプローチだけでもと問題を解消しようとせずに、非科学的なアプローチを否定するのではなく、むしろ肯定することから科学的アプローチの糸口が見えて来るものである。
自粛警察とやらの存在によって、多くの人の活動が歪な形であることを余儀なくされていて、非科学的なアプローチに対して無理解の人などは、これに便乗する形でもって抑圧されている不満の解消に用いているような状況であり、はっきりと言って卑怯な態度を場合によっては肯定するような人まで登場しているようである。
信仰を鰯の頭のごとくに本気で考えている人たちによって、信仰者は無視する形で迫害されている時代の中で、私のようにリアルに現世とあちらの世界を行ったり来たりしている状態の人間が存在するのは何故だろうか?誰においても、自分が何者であるのか?という事は常に浮かびあがっている問題であるはずなのだが、多分にして答えのでない問題なので、自然と意識の片隅に追いやられるものであり、そのようにすることが常識であると思われているわけだが、こうも頻繁に行ったり来たりを繰り返していると、この問題こそが唯一の問題であって、それ以外の問題がどうでもよくなってくるから不思議である。
さて、時代の転換期はいつも混乱するものであるが、実にくだらないことが引き金となって、ここのところ何ヶ月間が建設的なこともなく過ぎ去っている。この現象をつぶさに観察していると、改めて人間存在についての誤解が根強いことに気づく。死んでしまったらすべてオシマイであるという幻想を真実だと思い込んで、そしてそれを正しいことだと主張する人たちによって、世界のルールは滅茶苦茶にされている。世界は閉ざされていくのだろうか?それとも少しずつ真実に気づく人たちによって変革されていくのだろうか?いずれであるのかについては、誰も断言は出来ない。刻一刻と状況は変化しているが、それを察知している人は本当に僅かである。
「どうするのだ。人々よ」一瞬、まどろんだ感じがして、ふっと気づくと貴龍院丑寅の声がしたので声の方を振り向く。貴龍院丑寅は呆然と座敷の真ん中で立ち尽くしている。彼であっても現在の事態についての対処法が思い浮かばない。と言うのがその立ち姿からはっきりと判る。「どうすればよいのでしょうか。何故、こうなってしまったのでしょうか」と不意に言葉が出た。その言葉で貴龍院丑寅は私に気づいたようで「何とかはなるだろうが、そこから元に戻るのは実に厳しい」と言ってから、私の肩をポンと叩いて裏口から海へと出て行った。久しぶりに見る海は実に青く、美しく。そう言えば迷った時には、いつも海に来ていたことを思い出した。現世の海はそう簡単に足を運べる場所ではなくなっているが、こちらの海は自由なのである。プラスチックによる汚染などもなく、想定内の嵐は存在させることは出来るが、想定外の嵐などもなく、いつも同じでいつも優しい。生物の起源がここにあると言われたならば成程と思うしかない海である。
地球温暖化と呼ばれる幻想、指定感染症と呼ばれる幻想、ただ何となくぼんやりと生きているという幻想。現世は幻想にまみれて行き先を失った舟と成り果てているが、こちらの世界はそのような幻想を超えて、確かなルールが厳然と存在している。このルールが繰り返し現世においても喧伝されてきたわけだが、もう今ではそれを幻想だと思う人しかいなくて、ルールを本当のことだと思う人は壊滅的な数に近い。そのような中でも人々は、辛うじて生きていくより遣ることがないので生きている。生きていることで何かが開けて来るのも事実である。ほとんどの人が勘違いをしている。それが暴力となって横行している。
科学を信奉することは悪いことではない。しかし、未知のモノを積極的に取り上げてこれに怯えるばかりでは、話は進まない。現在只今においてそれが取り上げるべきモノなのかをしっかりと考えることが重要であって、現時点の科学の手に負えないことに関しては、中立的な態度を保ちつつ、非科学的な見解も取り込んだうえで説明解釈するのが筋である。
そのように考えて見ると、世界を席巻している疫病の類なども、何が何でも科学的なアプローチだけでもと問題を解消しようとせずに、非科学的なアプローチを否定するのではなく、むしろ肯定することから科学的アプローチの糸口が見えて来るものである。
自粛警察とやらの存在によって、多くの人の活動が歪な形であることを余儀なくされていて、非科学的なアプローチに対して無理解の人などは、これに便乗する形でもって抑圧されている不満の解消に用いているような状況であり、はっきりと言って卑怯な態度を場合によっては肯定するような人まで登場しているようである。
信仰を鰯の頭のごとくに本気で考えている人たちによって、信仰者は無視する形で迫害されている時代の中で、私のようにリアルに現世とあちらの世界を行ったり来たりしている状態の人間が存在するのは何故だろうか?誰においても、自分が何者であるのか?という事は常に浮かびあがっている問題であるはずなのだが、多分にして答えのでない問題なので、自然と意識の片隅に追いやられるものであり、そのようにすることが常識であると思われているわけだが、こうも頻繁に行ったり来たりを繰り返していると、この問題こそが唯一の問題であって、それ以外の問題がどうでもよくなってくるから不思議である。
さて、時代の転換期はいつも混乱するものであるが、実にくだらないことが引き金となって、ここのところ何ヶ月間が建設的なこともなく過ぎ去っている。この現象をつぶさに観察していると、改めて人間存在についての誤解が根強いことに気づく。死んでしまったらすべてオシマイであるという幻想を真実だと思い込んで、そしてそれを正しいことだと主張する人たちによって、世界のルールは滅茶苦茶にされている。世界は閉ざされていくのだろうか?それとも少しずつ真実に気づく人たちによって変革されていくのだろうか?いずれであるのかについては、誰も断言は出来ない。刻一刻と状況は変化しているが、それを察知している人は本当に僅かである。
「どうするのだ。人々よ」一瞬、まどろんだ感じがして、ふっと気づくと貴龍院丑寅の声がしたので声の方を振り向く。貴龍院丑寅は呆然と座敷の真ん中で立ち尽くしている。彼であっても現在の事態についての対処法が思い浮かばない。と言うのがその立ち姿からはっきりと判る。「どうすればよいのでしょうか。何故、こうなってしまったのでしょうか」と不意に言葉が出た。その言葉で貴龍院丑寅は私に気づいたようで「何とかはなるだろうが、そこから元に戻るのは実に厳しい」と言ってから、私の肩をポンと叩いて裏口から海へと出て行った。久しぶりに見る海は実に青く、美しく。そう言えば迷った時には、いつも海に来ていたことを思い出した。現世の海はそう簡単に足を運べる場所ではなくなっているが、こちらの海は自由なのである。プラスチックによる汚染などもなく、想定内の嵐は存在させることは出来るが、想定外の嵐などもなく、いつも同じでいつも優しい。生物の起源がここにあると言われたならば成程と思うしかない海である。
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