41 / 43
6章 始めるための終わり
538日目 宣戦布告
しおりを挟む
更に日が過ぎて、年末のOSLCのタイミングになっていた。
俺が1位になってから、OSLCも内容は変わってきている。
より実戦的にするために、コンビ戦やチーム戦、序列高位の数的不利のハンデ戦など。
まぁ、11月末は飛んでしまったが…
今回のOSLCは、12月29日に予選を4グループで行い、決勝は31日から1日にかけてカウントダウンバトルを8名のバトルロワイアル形式で実施する”予定”だった。
ネタバレすると招かざる来客のせいで、また延期になってしまうのだが。
12月29日 10時
OSLC開催のため、全メンバーがドーナッツに集合していたその時だ。
ピリッ
久しぶりに感じる圧力。
アイツが来た。
龍皇「これは、重畳。皆、揃っているようだな。」
だが、今日は一人ではなかった。
スカジャン「やっと準備が整ったぜぇ!お前らの負けだぁ!!」
Yシャツ「こらこら、気が早いですよ。アチラは”まだ”、負けてないですから。まぁ、ほぼコチラの勝確ですがね。」
余裕しゃくしゃくの顔で、久々の顔が喋っている。
火火野「ふん。口は相変わらず良く回るみたいだな。今度は、喋れなくなるくらい焼いてやろうか?」
スカジャンの顔が厳しくなる。
今にも飛び掛かってきそうな雰囲気だ。
長髪サングラス「やめときなさいよ。今日の目的は別でしょう。」
暗い女性「ソウヨ。イマは、アクまでセンゲンだけなのヨ。」
里水「宣言だと?」
龍皇が前に出てくる。
龍皇「我ら、新・人間連合”ニュー”(NewHumanUnion)はお前たちに宣戦布告する。来る3月3日、私が所有する島にて決着を着けん!!」
スカジャン「こっちは、この5人が相手だぁ。NHU筆頭 火宮 尊(ヒノミヤ タケル)!」
Yシャツ「同じく、NHU 街風 結誠(ツムジ ユウセイ)。」
長髪サングラス「土生 流衣(ハブ ルイ)。」
暗い女性「勇水 明日望(イサミ アスノ)。」
龍皇「我らが勝利すれば、この世は能力を使う人間が虐げられない世界が実現する。」
火火野「非能力者を”虐げて”だろう。」
龍皇「そうなる場合もあるやもしれん。力でくるならば、力で対抗するまでだ。」
龍皇を見据える。
火火野「そうか。ならやるしか道はない。」
夢野に視線を送る。
が、夢野は龍皇を見ていて気付かない。
複雑。
という感情が表情に出ている。
火火野「フゥ。」
俺が一息つく。
と、同時に。
ドンッ
瞬間に龍皇の眼前へ。
火火野「こっちは、40人だ。分かってんのか。」
龍皇「数だけでは、絶対的な力に及ばん。お前は分かっているはずだ。私に負けたことのある奴達もな。」
龍皇は、里水や天岩、雷華を見る。
火火野「…そうか。お前らは強くなった。でも、それは俺たちも同じだ。次は負けねーぞ。龍皇…!」
龍皇「フンッ。お前たち4人が我に届いているか。楽しみだ。」
火火野「…何言ってんだよ。お前の相手は”俺”だけだ。」
龍皇を含めて他4人が唖然とする。
龍皇「…フッ…ハッハッハー!!相変わらず笑わせてくれる!!その勇気と無謀は賞賛に値する。が…戦場では手加減せんぞ。砕けてから後悔するがいい!」
火火野「本当かどうかは、3月3日に分かるさ。」
龍皇「あぁ、楽しみだ。では、さらばだ。」
そう、言うと入ってきたドーナッツのドアから5人は出て行った。
火火野「ふぅーーー。相変わらずぶっ飛んだ圧力だぜ。あのオッサン。」
雷華「晃太!本気なの!!一人で戦うって!」
天岩「頭おかしくなったんじゃない!?」
雷華と天岩が詰め寄る。
里水が考え込んだ感じから、言葉を発する。
里水「…お前、勝算があるんだな?」
火火野「うーん、勝算つーほどではないけど、多分一人でも何とかなると”思う”ってレベルだけどな。」
里水「そうか。なら俺たちが言えることは一つだ。”任せた”。」
二ッ
と笑顔で応える。
雷華「…本当に大丈夫なんだよね?」
火火野「おいおい、お前に一番応援してもらいたいんだがね。」
天岩「できるかよ!あのバケモン相手だぜ!?」
火火野「まぁー確かに。でも、他の4人のレベルが思ったより上がってただろ?龍皇を俺が何とかしないと、本当に負ける可能性がある。」
雷華「でも…」
火火野「ナンバー1にカッコつけさせろよ。必ず無事には帰ってくるから。」
雷華は不安そうなままだ。
駆「必ずだぞ。義弟と認めたわけではないが、妹を泣かせたら許さん。殺してやる。そうでなくても、殺したい。」
おいおい、ヤバい本音がダダ漏れだ。
夢野「SWEET長官として、令を出します。龍皇率いるNHUを倒してください。」
NHU(ニュー)…長官のネーミングセンスは、父親譲りだったのね。
一同「了解!」
この後、OSLCは開催され、年始にかけて行われたバトルロワイアル決勝で新技を出そうとした俺は見事に失敗して、ナンバー1の座を里水に奪われることになる。
俺が1位になってから、OSLCも内容は変わってきている。
より実戦的にするために、コンビ戦やチーム戦、序列高位の数的不利のハンデ戦など。
まぁ、11月末は飛んでしまったが…
今回のOSLCは、12月29日に予選を4グループで行い、決勝は31日から1日にかけてカウントダウンバトルを8名のバトルロワイアル形式で実施する”予定”だった。
ネタバレすると招かざる来客のせいで、また延期になってしまうのだが。
12月29日 10時
OSLC開催のため、全メンバーがドーナッツに集合していたその時だ。
ピリッ
久しぶりに感じる圧力。
アイツが来た。
龍皇「これは、重畳。皆、揃っているようだな。」
だが、今日は一人ではなかった。
スカジャン「やっと準備が整ったぜぇ!お前らの負けだぁ!!」
Yシャツ「こらこら、気が早いですよ。アチラは”まだ”、負けてないですから。まぁ、ほぼコチラの勝確ですがね。」
余裕しゃくしゃくの顔で、久々の顔が喋っている。
火火野「ふん。口は相変わらず良く回るみたいだな。今度は、喋れなくなるくらい焼いてやろうか?」
スカジャンの顔が厳しくなる。
今にも飛び掛かってきそうな雰囲気だ。
長髪サングラス「やめときなさいよ。今日の目的は別でしょう。」
暗い女性「ソウヨ。イマは、アクまでセンゲンだけなのヨ。」
里水「宣言だと?」
龍皇が前に出てくる。
龍皇「我ら、新・人間連合”ニュー”(NewHumanUnion)はお前たちに宣戦布告する。来る3月3日、私が所有する島にて決着を着けん!!」
スカジャン「こっちは、この5人が相手だぁ。NHU筆頭 火宮 尊(ヒノミヤ タケル)!」
Yシャツ「同じく、NHU 街風 結誠(ツムジ ユウセイ)。」
長髪サングラス「土生 流衣(ハブ ルイ)。」
暗い女性「勇水 明日望(イサミ アスノ)。」
龍皇「我らが勝利すれば、この世は能力を使う人間が虐げられない世界が実現する。」
火火野「非能力者を”虐げて”だろう。」
龍皇「そうなる場合もあるやもしれん。力でくるならば、力で対抗するまでだ。」
龍皇を見据える。
火火野「そうか。ならやるしか道はない。」
夢野に視線を送る。
が、夢野は龍皇を見ていて気付かない。
複雑。
という感情が表情に出ている。
火火野「フゥ。」
俺が一息つく。
と、同時に。
ドンッ
瞬間に龍皇の眼前へ。
火火野「こっちは、40人だ。分かってんのか。」
龍皇「数だけでは、絶対的な力に及ばん。お前は分かっているはずだ。私に負けたことのある奴達もな。」
龍皇は、里水や天岩、雷華を見る。
火火野「…そうか。お前らは強くなった。でも、それは俺たちも同じだ。次は負けねーぞ。龍皇…!」
龍皇「フンッ。お前たち4人が我に届いているか。楽しみだ。」
火火野「…何言ってんだよ。お前の相手は”俺”だけだ。」
龍皇を含めて他4人が唖然とする。
龍皇「…フッ…ハッハッハー!!相変わらず笑わせてくれる!!その勇気と無謀は賞賛に値する。が…戦場では手加減せんぞ。砕けてから後悔するがいい!」
火火野「本当かどうかは、3月3日に分かるさ。」
龍皇「あぁ、楽しみだ。では、さらばだ。」
そう、言うと入ってきたドーナッツのドアから5人は出て行った。
火火野「ふぅーーー。相変わらずぶっ飛んだ圧力だぜ。あのオッサン。」
雷華「晃太!本気なの!!一人で戦うって!」
天岩「頭おかしくなったんじゃない!?」
雷華と天岩が詰め寄る。
里水が考え込んだ感じから、言葉を発する。
里水「…お前、勝算があるんだな?」
火火野「うーん、勝算つーほどではないけど、多分一人でも何とかなると”思う”ってレベルだけどな。」
里水「そうか。なら俺たちが言えることは一つだ。”任せた”。」
二ッ
と笑顔で応える。
雷華「…本当に大丈夫なんだよね?」
火火野「おいおい、お前に一番応援してもらいたいんだがね。」
天岩「できるかよ!あのバケモン相手だぜ!?」
火火野「まぁー確かに。でも、他の4人のレベルが思ったより上がってただろ?龍皇を俺が何とかしないと、本当に負ける可能性がある。」
雷華「でも…」
火火野「ナンバー1にカッコつけさせろよ。必ず無事には帰ってくるから。」
雷華は不安そうなままだ。
駆「必ずだぞ。義弟と認めたわけではないが、妹を泣かせたら許さん。殺してやる。そうでなくても、殺したい。」
おいおい、ヤバい本音がダダ漏れだ。
夢野「SWEET長官として、令を出します。龍皇率いるNHUを倒してください。」
NHU(ニュー)…長官のネーミングセンスは、父親譲りだったのね。
一同「了解!」
この後、OSLCは開催され、年始にかけて行われたバトルロワイアル決勝で新技を出そうとした俺は見事に失敗して、ナンバー1の座を里水に奪われることになる。
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる