超ショートストーリー または、随筆など

いかめしホイホイ

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リンゴスター

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 ちょっと変な人がいた。
 その人は、いつも両肩にりんごをのせているのだ。
「なぜ、両肩にりんごをのせているのですか?」
 わたしは、思いきって聞いてみたことがある。そうすると、こう答えたのだ。
「両肩のりんごは、非常食です。災害にそなえていれば安心でしょう」

 近所の子供たちは、彼のことをリンゴスターと呼んだ。彼は、いつも星マークのTシャツを着ていた。リンゴスターとは、なんてうまいあだ名をつけたものだろう。
 
 わたしは、リンゴスターを見て、ふと疑問に思った。
「あのりんごは、毎日ちがうものを肩にのせているのだろうか?」
 たぶん、そうではないだろう。まさか、毎日ちがうものをのせているとしたら、毎日2つずつりんごを食べていることになってしまう。さすがにそれでは、りんごにあきてしまい、いずれりんご嫌いになり、食べることができなくなってしまう。
 きっと、三日に一個を食べるようにしているのではないだろうか。

 わたしは、彼に聞いてみることにした。
「両肩のりんごって、毎日ちがうものをのせているのですか?」
「そうですよ」
 わたしは、ビックリした。
「では、りんごは、毎日食べているのですか?」
「もちろん。非常食ですけど、夜寝る前に食べてます。そして次の日、新しいりんごをのせるのです。」
 わたしは、さらにビックリした。
「……毎日りんごを食べてあきませんか? りんごを嫌いになりませんか?」
「毎日りんごを食べてもあきませんよ。逆にりんごをさらに好きになります」
 わたしは、こう思った。
「さすが、リンゴスター! スターの名にふさわしい。」

 さらに、彼の話を聞くと、おどろく話が多かった。りんごを肩にのせていると、肩こりがなおるらしい。りんごを肩にのせていると、ヤクザが「変なやつ」と感じるようで、逃げていくらしい。りんごを肩にのせていると、女性にもてるらしい。
 
 りんごを両肩にのせることは、いいことばかりあるので、わたしも真似することにした。今では、わたしもリンゴスターだ。
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