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第1章:異世界転生
冒険者ギルドでのやり取り
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その後、俺たちは縛り上げた冒険者三人を引きずりながらゼルジュラーダへと戻っていった。
冒険者ギルドにいた者は皆が驚いていたものの、リリアーナが事情を説明するとギルドも含めて全員が納得していた。
これが俺の言葉であれば誰も納得しなかっただろうから、上級冒険者の言葉の重みは相当なものだと理解してしまう。
ゼルジュラーダが滅んでいたかもしれない重大な事件だったこともあり、ギルマス直々の対応が決定した。
「ところで、そこのお嬢ちゃんはどちら様だ?」
ギルマスは俺とリリアーナの後ろからついて来ていたレイチェルに視線を向ける。
ここで嘘をつけば変に怪しまれる可能性もあるので、事前にリリアーナとも話をしていたのでギルマスにだけはレイチェルのことを話すことにした。
「……できれば個室で話をしたいんですけど」
俺がそう言うと、有無を言わさずギルマスの部屋に通された――ではなく、連行されてしまった。
「さて、それでは説明してもらおうか。まあ、薄々は気づいているがな」
「気づいているって、そうなんですか?」
「あぁ。そのお嬢ちゃんは、あのドラゴンなんだろう?」
「――!」
レイチェルの表情が緊張に包まれる。
俺はレイチェルを庇うようにして背中の方へと移動させた。
「いや、取って喰おうと思っているわけじゃないぞ! あぁぁ、怖がらせたのなら謝る! こ、これは、アマカワがすぐに説明しないのがいけないんだぞ!」
「……ギルマス、その態度の変化はなんですか?」
「えっと、師匠はかわいいものが大好きだから、レイチェルをもっと見ていたいんだと思うよ」
「……私は、かわいくないわ」
「何を言っているのよ! お嬢ちゃん……レイチェルちゃんはとってもかわいいわよ! アマカワは規格外としてね!」
「おい、なんだか聞き捨てならない発言があったんだが――」
「確かに」
「アマカワさんは例外ですね」
……えっ、二人もそんなこと言うの?
「……は、話を戻してもいいですか?」
「うー……まあ、仕方ないわね」
「はぁ。えっと、ギルマスが言う通り、レイチェルはあのドラゴンです。先ほどもリリアーナが説明しましたが、捕らえた三人が誰かの依頼を受けてレイチェルが暮らしていた森に毒を撒きました。毒を撒いたのはデブの冒険者です」
「らしいな。アマカワが提供してくれた毒から解毒剤を調合中だから、それが出来上がったらすぐに出発してくれるか?」
「もちろんです。リリアーナも構わないか?」
「同然よ! レイチェルを助けるのは私たちなんだからね!」
俺たちが黙々と話を進めていく様子を見て、レイチェルは困惑顔を浮かべていた。
「ん? どうしたんだ?」
「あの、どうして誰も私のことを疑わないのですか?」
「疑わないも何も、嘘を言っていないからな」
「……言っていたら?」
「言っていないんだろう?」
「それは、そうですけど……その、ギルドマスターさんまで信じてくれているので、不思議に思ったんです」
「私はかわいい子を疑ったりはしないわよ!」
ウインクをしながらそう口にしたギルマスを見たレイチェルは若干だが引いている。
「……ギルマス」
「まあ、冗談はさておき! 私は冒険者ギルドのギルドマスターとして真実を見抜かなければならない。最初に駆け込んできた冒険者の話を聞いたけど、それだけで全てを判断するわけにはいかないわ」
「でも、冒険者ギルドは冒険者の味方ではないのですか?」
「基本はその通り。でも、疑うことをせずに信じることはしない。それでは真実を見失ってしまうからね。駆け込んできたのは長髪の冒険者だったが、あいつはブレスで仲間が灰にされたと言っていたが、実際は違ったわね。その時点で、私は長髪の情報を信じるに値しないものだと判断したわ」
「それで、次に情報を持ち込んだのが俺たちだったってことか」
「その通り。そして、その情報は間違いないと判断したわ。ちなみにレイチェルちゃんは、体の一部だけをドラゴンに変化させたり、この部屋に収まるサイズで全身を変化させることはできる?」
「一部の変化なら、問題ないと思います」
「それができれば完全に信用できるわ。お願いできるかしら?」
「……分かったわ」
おぉ、そんなこともできるのか。
俺たちは壁際に移動してレイチェルを見守る。
すると、レイチェルの右腕がドラゴンだった時と同じ漆黒の鱗を持った腕に変化した。
「これで、どうかしら?」
「うん、これで完全にレイチェルちゃんのことを信用するわ。それにしても、体の一部を変化させるドラゴンか、凄いわね」
「これはそんなに凄いことなのか?」
「そうよ。一部の変化はドラゴンのなかでも上位種にしかできないものと言われているの。そもそも、人間体に変化できるドラゴンが少ないのだから、レイチェルちゃんは相当位の高いドラゴンなんじゃないかしら」
ギルマスの言葉を受けて俺はレイチェルに視線を向けたのだが、当の本人は首を傾げている。
「……えっ、知らないのか?」
「う、うん。もう長いこと森の中で暮らしていたから」
そんなことって、あるのか?
冒険者ギルドにいた者は皆が驚いていたものの、リリアーナが事情を説明するとギルドも含めて全員が納得していた。
これが俺の言葉であれば誰も納得しなかっただろうから、上級冒険者の言葉の重みは相当なものだと理解してしまう。
ゼルジュラーダが滅んでいたかもしれない重大な事件だったこともあり、ギルマス直々の対応が決定した。
「ところで、そこのお嬢ちゃんはどちら様だ?」
ギルマスは俺とリリアーナの後ろからついて来ていたレイチェルに視線を向ける。
ここで嘘をつけば変に怪しまれる可能性もあるので、事前にリリアーナとも話をしていたのでギルマスにだけはレイチェルのことを話すことにした。
「……できれば個室で話をしたいんですけど」
俺がそう言うと、有無を言わさずギルマスの部屋に通された――ではなく、連行されてしまった。
「さて、それでは説明してもらおうか。まあ、薄々は気づいているがな」
「気づいているって、そうなんですか?」
「あぁ。そのお嬢ちゃんは、あのドラゴンなんだろう?」
「――!」
レイチェルの表情が緊張に包まれる。
俺はレイチェルを庇うようにして背中の方へと移動させた。
「いや、取って喰おうと思っているわけじゃないぞ! あぁぁ、怖がらせたのなら謝る! こ、これは、アマカワがすぐに説明しないのがいけないんだぞ!」
「……ギルマス、その態度の変化はなんですか?」
「えっと、師匠はかわいいものが大好きだから、レイチェルをもっと見ていたいんだと思うよ」
「……私は、かわいくないわ」
「何を言っているのよ! お嬢ちゃん……レイチェルちゃんはとってもかわいいわよ! アマカワは規格外としてね!」
「おい、なんだか聞き捨てならない発言があったんだが――」
「確かに」
「アマカワさんは例外ですね」
……えっ、二人もそんなこと言うの?
「……は、話を戻してもいいですか?」
「うー……まあ、仕方ないわね」
「はぁ。えっと、ギルマスが言う通り、レイチェルはあのドラゴンです。先ほどもリリアーナが説明しましたが、捕らえた三人が誰かの依頼を受けてレイチェルが暮らしていた森に毒を撒きました。毒を撒いたのはデブの冒険者です」
「らしいな。アマカワが提供してくれた毒から解毒剤を調合中だから、それが出来上がったらすぐに出発してくれるか?」
「もちろんです。リリアーナも構わないか?」
「同然よ! レイチェルを助けるのは私たちなんだからね!」
俺たちが黙々と話を進めていく様子を見て、レイチェルは困惑顔を浮かべていた。
「ん? どうしたんだ?」
「あの、どうして誰も私のことを疑わないのですか?」
「疑わないも何も、嘘を言っていないからな」
「……言っていたら?」
「言っていないんだろう?」
「それは、そうですけど……その、ギルドマスターさんまで信じてくれているので、不思議に思ったんです」
「私はかわいい子を疑ったりはしないわよ!」
ウインクをしながらそう口にしたギルマスを見たレイチェルは若干だが引いている。
「……ギルマス」
「まあ、冗談はさておき! 私は冒険者ギルドのギルドマスターとして真実を見抜かなければならない。最初に駆け込んできた冒険者の話を聞いたけど、それだけで全てを判断するわけにはいかないわ」
「でも、冒険者ギルドは冒険者の味方ではないのですか?」
「基本はその通り。でも、疑うことをせずに信じることはしない。それでは真実を見失ってしまうからね。駆け込んできたのは長髪の冒険者だったが、あいつはブレスで仲間が灰にされたと言っていたが、実際は違ったわね。その時点で、私は長髪の情報を信じるに値しないものだと判断したわ」
「それで、次に情報を持ち込んだのが俺たちだったってことか」
「その通り。そして、その情報は間違いないと判断したわ。ちなみにレイチェルちゃんは、体の一部だけをドラゴンに変化させたり、この部屋に収まるサイズで全身を変化させることはできる?」
「一部の変化なら、問題ないと思います」
「それができれば完全に信用できるわ。お願いできるかしら?」
「……分かったわ」
おぉ、そんなこともできるのか。
俺たちは壁際に移動してレイチェルを見守る。
すると、レイチェルの右腕がドラゴンだった時と同じ漆黒の鱗を持った腕に変化した。
「これで、どうかしら?」
「うん、これで完全にレイチェルちゃんのことを信用するわ。それにしても、体の一部を変化させるドラゴンか、凄いわね」
「これはそんなに凄いことなのか?」
「そうよ。一部の変化はドラゴンのなかでも上位種にしかできないものと言われているの。そもそも、人間体に変化できるドラゴンが少ないのだから、レイチェルちゃんは相当位の高いドラゴンなんじゃないかしら」
ギルマスの言葉を受けて俺はレイチェルに視線を向けたのだが、当の本人は首を傾げている。
「……えっ、知らないのか?」
「う、うん。もう長いこと森の中で暮らしていたから」
そんなことって、あるのか?
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