異世界では人並みに幸せになれますように

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私は図書室に行きたいと言ってみた。


最初は駄目だと言っていたけど、お外と家の中どっちかという選択を言って見ると、
渋々図書室ならと許可が出た。


「お嬢様図書室だけですよ、お身体が辛くなる様でしたら直ぐにお部屋に戻りますからね」


「は～い」


「本当に分かっているのでしょうか？ハァー」


アンは溜息を付いていたけど分かってますって私の中身は大人だよと思いながら廊下を歩いている。


トコトコと歩いているけど今更思う図書室遠くない？
まぁー大公家っていうのも有るけど私の部屋も広いけど、
部屋が１室づつが大きいし部屋数も多いし廊下も広いから仕方ないんだけどこんなに遠かったっけ？
と思ってしまう、段々と疲れてきて歩く速度が落ちてきた。


「ねぇ～アンとしょしつってまだだっけ？」


「お嬢様図書室はお嬢様の今の速度ですと、、、もう少し歩いて頂くと付きます、
　お疲れですか？其方に椅子が御座いますので少しお休み下さい」


私はアンに椅子に座らせてもらった。
大人の人だったら普通に座れる高さだけど中身が大人でも見た目は子供だからよじ登らないといけないからね。


椅子に座りふぅ～と思わず言ってしまった。


窓際に日向ぼっこをする様に置いて有る椅子なので外の景色も見えて休憩するには良い場所だった。


ボーッと外を眺めていると、


「お嬢様はもう少し体力をお付けにならないとですね、お食事も柔らかい物しかお口にしませんし、
　好き嫌いはないみたいですけど、良く食べ良く寝て少しづつでも元気になって頂かないと、
　舞踏会には出れませんよ」


ん？舞踏会？私が出るの？ん？頭の中で？がいっぱいなのでアンに聞く方が早いと思い聞いてみた。


「ぶとうかいってなに？」


「お嬢様は舞踏会はご存知ないですか？紳士淑女の皆様が踊り顔合わせとなり交流を深め、、、」


「あっ！ちがうの！ぶとうかいってしってるけど、そういんじゃなくて～」


「お嬢様が何故舞踏会に出るという事ですね」


「そうそれ！」
流石アン話しが早い。


「それはですね、もう直ぐスクイズ様がお誕生日なのはご存知ですよね、9歳になられます」


私はウンウンとアンに分かると言う意味で頭を縦に振り話を聞いていく。


「もう直ぐお誕生日と言う事で今お屋敷でも準備の為に大忙しです、
　メリーも今日は其方に手伝いに行っております」


ああーそうなんだだから今日はアンなのね、あれ？でもアンメイド長だよね？
アンの方が手伝った方がいいんじゃ？と疑問に思っていると、
アンが説明してくれた。


「私はメイド長ですがお誕生日をお迎えするのはお世継ぎのスクイズ様ですので、
　セデェス、ゴホンッ！大公家筆頭執事セデェスが中心になり指示役になります。
　ですので私はお嬢様のお世話役になっております。

　人が少なくなっておりますのでよりご注意してお嬢様のお世話をしないと、
　又お嬢様がとんでも無い事をされてはいけませんから」


えぇー私大人しいと思うけどなぁー今だって大人しく椅子に座ってるし？迷惑かけないよ？


「えぇ～わたしじぶんのことはじぶんでできるよ！」
ちょっと胸を張ってドヤ顔で威張って言ってみた。


「そう言う所が目を離せないんです！何をしでかすか分かった物では御座いません！ハァー」


とアンは大きな溜息を付いて呆れ顔で私を見ていた。


何で溜息つくの？私は自分の事を自分で出来て何が悪いのかさっぱり分からなかった。