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第41話
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「シイマ様の優勝賞金の件ですが、冒険者免許の方に振り込んでおきました。」
「え?現金じゃないの?」
俺とイーギは興奮冷めやらぬ群衆を避けてコソコソと移動しながら、なんとかホテルに着いた。そしていつもの受付に自分の優勝を報告し、もらえるものを要求した。
優勝の実感を現物で味わいたかった俺は、この現実に少し戸惑った。
「じゃ、じゃあさ、トロフィー的なヤツとかないの?」
「優勝の証となるようなものでしたら、冒険者免許の方に記載されているはずです。」
そう言われた俺は、
「マジで?」
と反応し、少し疑いながら冒険者免許に魔力を通し、情報を確認してみた。載ってた。
「冒険の邪魔や強奪の危険性を考慮して、賞金やトロフィーなどは現物支給しないようにしています。」
そう言われてみれば、そりゃそうか。
次に俺はしっかりと賞金が入金されているか確認してみると、入金がはっきりと分かった。所持金のマイナスが減っていた。
「なあ、イーギ。これってさぁ・・・。」
「間違いねェ。俺達、手持ちがゼロダ。」
「え、え?ちょっと見せてもらってよろしいですか?」
そう言われたので、俺は所持金が書かれた画面を受付に向けた。受付は顔を寄せてそれを確認して、驚きを顔に少し出した。
「・・・これに関しては、申し訳ないと思っております。なにせ、緊急メッセージを利用して多額の借金を背負っているなんて想像できませんでしたから。」
何かコイツ、ナチュラルに煽ってくるな。
そうやって小馬鹿にしている受付の話を聞いていると、受付がこんなことを言ってきた。
「ですが、このままお二人を見過ごすわけにはいきません。そこで、もしよかったら今日使った部屋をしばらく使えるように手配しますが、いかがなさいますか?」
「「ぜ、ぜひとも!」」
俺達は、この誘いに乗っかることにした。
今後の寝床が決まった俺達は、シノアの中心部を散策することにした。思い返してみると、こうやって下町でないシノアをじっくりと観光するのは初めてだ。
そう思いながら周りを見渡していると、ある見世物が俺の目を引いた。
「おい、イーギ。あれってさ、もしかしなくても・・・。」
「ドラゴンと竜騎士だナ。」
そこには宙を舞うドラゴンと、それにまたがる竜騎士がいた。乗っている竜騎士と比べると、ドラゴンの常識外れの大きさがよく分かる。周囲の光で部分的に照らされ、ドラゴンの体に明るさのグラデーションが施されている。
ドラゴンショーの近くには多くの観客がいたので、俺達は身バレを恐れて距離をとってそれを眺めていた。
「・・・ん?」
よく見てみると、竜騎士の様子がおかしい。必死に手綱を動かしている。
するとドラゴンが突然、
「ギャオオオオオオ!」
と雄叫びを上げ、激しく飛び回りだした。するとドラゴンに乗っていた竜騎士が振り落とされた。
そして様子がおかしいことを理解した観客がその場から逃げ出し、周りが大パニックになっていった。
「イーギ、これヤバくねーか?」
「だな。俺らも逃げるカ。」
ということで、俺達もその混乱に乗っかり、身体を半回転してホテルにトンズラすることにした。
しかしいざ帰ろうとした瞬間、ふとドラゴンの様子が気になったので後ろを振り返った。すると、ドラゴンが逃げている一人にめがけて突撃しているのが見えた。
その人は後ろを振り向くと、自分がドラゴンに狙われていることに気づき、腰を抜かして倒れてしまった。
この時の俺にためらいなどなかった。俺はドラゴンのターゲットを守るように立ちはだかり、向かってくるドラゴンの顔面目掛けて飛び込んでゲンコツを振り下ろした。
俺のゲンコツはドラゴンの眉間に直撃し、ドラゴンは大きな音を立てて地面に激突して止まった。
俺はドラゴンの顔面の上に着地し、ドラゴンの様子を確認した。どうやら気絶しているだけのようだ。
それから俺は腰を抜かした人に振り返り、ドラゴンから降りて、
「大丈夫か?」
と言い、右手を差し伸べた。
ん、あれ?コイツの顔、何かどっかで見たことがあるよーな、ないよーな・・・
「お、おい。アイツってさ・・・。」
「ああ。疑いようがねえ。シイマだぜ・・・。」
俺が思考を巡らせていると、ボソボソ話が周囲から聞こえてきた。すると堰を切ったように、
「おい、シイマなんだろ!?サインよこせよ!」
「シイマ!俺に何かおごらせてくれ!」
といった歓声とともに、逃げていた大勢の人々が俺に向かってきやがった。うわぁ、めんどくせーなぁ・・・。
そう思ったので、俺は大きくジャンプをして、シノアの闇に紛れることにした。
「え?現金じゃないの?」
俺とイーギは興奮冷めやらぬ群衆を避けてコソコソと移動しながら、なんとかホテルに着いた。そしていつもの受付に自分の優勝を報告し、もらえるものを要求した。
優勝の実感を現物で味わいたかった俺は、この現実に少し戸惑った。
「じゃ、じゃあさ、トロフィー的なヤツとかないの?」
「優勝の証となるようなものでしたら、冒険者免許の方に記載されているはずです。」
そう言われた俺は、
「マジで?」
と反応し、少し疑いながら冒険者免許に魔力を通し、情報を確認してみた。載ってた。
「冒険の邪魔や強奪の危険性を考慮して、賞金やトロフィーなどは現物支給しないようにしています。」
そう言われてみれば、そりゃそうか。
次に俺はしっかりと賞金が入金されているか確認してみると、入金がはっきりと分かった。所持金のマイナスが減っていた。
「なあ、イーギ。これってさぁ・・・。」
「間違いねェ。俺達、手持ちがゼロダ。」
「え、え?ちょっと見せてもらってよろしいですか?」
そう言われたので、俺は所持金が書かれた画面を受付に向けた。受付は顔を寄せてそれを確認して、驚きを顔に少し出した。
「・・・これに関しては、申し訳ないと思っております。なにせ、緊急メッセージを利用して多額の借金を背負っているなんて想像できませんでしたから。」
何かコイツ、ナチュラルに煽ってくるな。
そうやって小馬鹿にしている受付の話を聞いていると、受付がこんなことを言ってきた。
「ですが、このままお二人を見過ごすわけにはいきません。そこで、もしよかったら今日使った部屋をしばらく使えるように手配しますが、いかがなさいますか?」
「「ぜ、ぜひとも!」」
俺達は、この誘いに乗っかることにした。
今後の寝床が決まった俺達は、シノアの中心部を散策することにした。思い返してみると、こうやって下町でないシノアをじっくりと観光するのは初めてだ。
そう思いながら周りを見渡していると、ある見世物が俺の目を引いた。
「おい、イーギ。あれってさ、もしかしなくても・・・。」
「ドラゴンと竜騎士だナ。」
そこには宙を舞うドラゴンと、それにまたがる竜騎士がいた。乗っている竜騎士と比べると、ドラゴンの常識外れの大きさがよく分かる。周囲の光で部分的に照らされ、ドラゴンの体に明るさのグラデーションが施されている。
ドラゴンショーの近くには多くの観客がいたので、俺達は身バレを恐れて距離をとってそれを眺めていた。
「・・・ん?」
よく見てみると、竜騎士の様子がおかしい。必死に手綱を動かしている。
するとドラゴンが突然、
「ギャオオオオオオ!」
と雄叫びを上げ、激しく飛び回りだした。するとドラゴンに乗っていた竜騎士が振り落とされた。
そして様子がおかしいことを理解した観客がその場から逃げ出し、周りが大パニックになっていった。
「イーギ、これヤバくねーか?」
「だな。俺らも逃げるカ。」
ということで、俺達もその混乱に乗っかり、身体を半回転してホテルにトンズラすることにした。
しかしいざ帰ろうとした瞬間、ふとドラゴンの様子が気になったので後ろを振り返った。すると、ドラゴンが逃げている一人にめがけて突撃しているのが見えた。
その人は後ろを振り向くと、自分がドラゴンに狙われていることに気づき、腰を抜かして倒れてしまった。
この時の俺にためらいなどなかった。俺はドラゴンのターゲットを守るように立ちはだかり、向かってくるドラゴンの顔面目掛けて飛び込んでゲンコツを振り下ろした。
俺のゲンコツはドラゴンの眉間に直撃し、ドラゴンは大きな音を立てて地面に激突して止まった。
俺はドラゴンの顔面の上に着地し、ドラゴンの様子を確認した。どうやら気絶しているだけのようだ。
それから俺は腰を抜かした人に振り返り、ドラゴンから降りて、
「大丈夫か?」
と言い、右手を差し伸べた。
ん、あれ?コイツの顔、何かどっかで見たことがあるよーな、ないよーな・・・
「お、おい。アイツってさ・・・。」
「ああ。疑いようがねえ。シイマだぜ・・・。」
俺が思考を巡らせていると、ボソボソ話が周囲から聞こえてきた。すると堰を切ったように、
「おい、シイマなんだろ!?サインよこせよ!」
「シイマ!俺に何かおごらせてくれ!」
といった歓声とともに、逃げていた大勢の人々が俺に向かってきやがった。うわぁ、めんどくせーなぁ・・・。
そう思ったので、俺は大きくジャンプをして、シノアの闇に紛れることにした。
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