誰かこの暴君を殴ってくれ!

木樫

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第三話 概ね普通の先輩後輩

20(side三初)※

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「ふっ……じゃあ、ちゃんとこれ吐き出してくださいね」

「ふぁ、あ……ッ」


 ご要望通り、ズズ……と粘る媚肉を引きずりながらプラグを少しずつ引き抜く。

 それだけで腰が卑しく浮き上がり、首をすくませて肩が縮まる。
 引き抜くにつれて首をカクカクとよじる様は、惨めったらしくて無防備だ。

 赤く火照り、産毛が戦慄く。


「く……っ、ひ…ぅ……」


 かわいげのない男の固く骨ばった筋肉質な体が、汗とローションとその他の体液でぐしょぐしょに濡れて震えながら、掠れて消えそうな声で鳴くのだ。

 いちいち、たまんないね。

 羞恥と苦痛とそれによる快感の自責で泣き出しそうに紅潮した表情は、どうにも俺心をくすぐって止まない。

 先輩はそんな顔で、ローションや腸液でぬらつき黒光りするシリコンの張り型を、赤い肉の割れ目からゆっくりと産み落とす。

 抜き切る瞬間、熟れた粘膜がめくれ上がってねばっこくプラグに縋った。
 ヒューウ。エッロ。


「ンあ……っ!?」

「うわ、中びちゃびちゃ。指溺れそう」


 抜けると同時に中身がこぼれないよう、指を三本、ジュプッ! と一息に挿れた。

 目を見開く先輩。
 だけど俺はなんのその。

 そのままグッチョグッチョと指で中の温い液体を粘膜ごとかき回してやりながら、あくまでもたまたまのように前立腺を指先でカリッカリッと引っ掻いてやる。


「ちょま、あッ、あぁ……ッ」

「ふ、待ちませんて。抜いたらあんた中身吹くでしょ」

「んんぅ……ッん、ッやめ、やめろッ……ぁんッ……あッ……」

「ちょっと、せっかくそっとしてんのに動かないでくださいよ、ねぇ」


 ま、全然わざとですけど。

 ニヤニヤとほくそ笑みつつ戯れに指を動かして中の具合を確かめると、漏らしたくないが逃げたい先輩はどうにもならずにシーツを引っ掻いて悶えた。

 イかせはしないし、膨れた腹を混ぜられてもこの人はまだこれじゃあイけない。

 でも気持ちいいでしょ?
 プラグなくなって気ぃ緩んだケツほじくられんのたまんないでしょ?

 言葉にはせず語りかけ、三本の指をグパ、と開けば、隙間から待ちわびた温水がチョロロ……と少しずつ排泄される。くく、まぁいい光景だ。


「ふっ、先輩、オモラシしてるみたいですよ」

「ちがッ、く、ぅ……ッあ、ッ、ん……ッ」

「恥ずかしいなぁ、大人なのに」


 ギシ、と拘束具が軋む。
 全身を赤く染め、それほどキチンとした快感は与えていないのにも関わらず、呼吸は荒く、小刻みに震える先輩。

 お得意の強情発言ができないのは、はしたない声をあげる唇を噛み締めたからだ。噛むのはいいけど、傷つけないでほしい。あんたに傷をつけるのは、俺の役目だろ?


「ぅ、く……は…っ……」


 たった数十秒だ。
 ゴポッ、と温水が流れきり、僅かに膨れていた腹が凹みを帯びる。

 先輩にとっては長く感じるだろう間、厚手のバスタオルがそれなりに湿っぽくなるほど孕んでいたものを、どうにか吐き出しきった。

 額に汗を浮かばせ幾分か弛緩する先輩の間抜けな表情を、オレンジの照明が照らす。

 恨みがましく睨みつけてくる眼光が生ぬるい。
 手足を繋がれ、額に張りつく髪をかき上げることもできないのに。繋がれたワンコである先輩は「はやく、抜け」と覇気のない声で強がって見せた。

 あーあ、飽きない人だな。

 俺の手の中に落ちきっていても、まるで変わらないままだ。やばい。


「くく……」


 自分のテンションがじわりと上がっているのがわかった。

 まるでかわいくないしめんどくさい先輩なのに、俺はこの人を、最低なセックスでグズグズに泣かせてやりたい。

 その衝動のままに、雫を纏ってヒクつき俺の指を甘えるように食い締める後孔を、グリッ、と深く指で犯す。


「ン、っ……!」

「ねぇ、抜けって言いますケド──なんで勃ったままなのかねぇ……」

「ッひ、っんっ」


 もう片方の手で勃起したまま萎えていないモノを掴み、軽く擦ってやると、先輩は面白いようにビクリと身を竦めて羞恥に焦がれた。

 さて、まだまだ夜は長い。
 フリータイムってこういうふうに使うんだろうな。くっくっく。




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