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第五話 冬暴君とあれやそれ
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しおりを挟む全世界にアンケートを取ってもいいレベルだ。なんなら恋人同士だったとしても、非合意は破局に決まってる。
好感度補正がかかったとしても俺はキレるぜ。この鬼畜サディスト。
「ふーん。じゃ、別れるんですか?」
「ふぉうへあうッ」
「殺してやる? 別れるとは言わない、と。くくく……俺のこと大好きじゃないですかー」
「ッ……ぅ、うっふぇぇぇ……ッ」
ジョリ、ジョリ、と毛を剃られながら、シーツの上でそっぽを向いて悪態を吐く。
ムカつく。クッソムカつく。
余裕ぶりやがって……悪いかよッ!
こちとらテメェがイカレ野郎ってことは知ってた上で、何度も自問自答して、それでも諦められなかったから頭まで布団被って寝たんだろうがッ!
「でしょうねぇ。だから俺は万が一逃げられないように、恥ずかしい状態にしてやろうと思って、こうしてるわけですが」
「ふっ……あ、ッ……」
クックック、と喉を鳴らしながら会陰のあたりにカミソリを滑らされ、反射的に甘い息を吐いてしまう。
「ま、浮気対策ね」
「ん……っ!」
あっけらかんと告げると同時にグリュンと先端を刺激され、ビクッ、と跳ねた腰が引けた。
根元の毛を剃り落とすために支えるだけに留めていた手が、芯を作ろうとクリームでヌメった性器を擦り始める。
「ひ、ぉあ……! ……ふっ……っ」
当然、コイツに触られると気持ちいい、ともう散々調教されている俺の体が反応しないわけがない。
上着を脱いだだけで未だにシャツとスラックス姿の三初は肌も晒さず「ちゃんと見ててくださいよ」と言って、内ももにキスをした。
「ぃう、っ」
チクリと刺すような感覚がある。
たぶん痕をつけられた。
だがそのむず痒さより、左ももを抱き抱えるようにしながら手淫され、丁寧に剃毛されていく刺激のほうが強い。
白いクリームに覆われた足の間を、刃物が器用に滑り刈り取っていく様。
親指が先端の尿道口を捏ねながら、指先まで綺麗な手が、質量を増す肉茎を昂らせていく。
背筋がゾクゾクと粟立った。
クソ、最悪だ。いつもこうなる。
「はっ……あ、っ……うっ……」
「先輩、凄いですね。こんな格好でツルツルにされてんのに、気持ちよくなっちゃうの?」
「うぅッ、ふぃあッ」
「違うくないでしょ? 首振ったら揺れる。あと少しだから……ほら、ちゃんと見てって言ってるじゃないですか」
「ふぁ、ぁぁぅ……っ」
──誰が好き好んでンな光景見ていたいかよ……ッ!
内心で吠えてみても意味はない。機嫌がいい三初は余計に俺をいじめるだけで、俺に得はなにもないのだ。
それでもその言葉と手によって勃起したモノは、クチュ、クチュ、と蜜を垂らして滑りが良くなっていた。
根元の裏側がキュンとする。
クリーム混じりの先走りが尻の割れ目まで伝って、濡れた窄まりがヒクヒクと物欲しそうに収縮した気がした。
毛がなくなった股座へ、フゥ、と息を吹きかけられて「んぅ……っ」と身悶える。
「最後まで見てなかったでしょ。いけない駄犬ですね……じゃあ、今どうなってるのか、改めて教えてあげようかな」
「うひぅ……! っふぁっ」
あーあ、と責める呆れた声と共にウェットティッシュが丁寧にクリームを拭い、毛がなくて敏感になった肌が違和感をもたらした。
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