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第六話 狂犬と暴君のいる素敵な職場です
39※
こんなことはしたくない。
散々本物の雄で抱かれてきた俺が、今更偽物の冷えたオモチャなんかで満足できるわけがないことは、わかっているくせに。
あてつけっぽい気分だ。もっと俺を大事にしてくれたっていいじゃねぇか。鬼畜。サド。
そーっと足を大きく開いて両足を三初の足の上を跨ぐように割り、恥部がよく見えるようにする。
髪を伝ったローションが糸を引き、シーツに落ちた。
腹にまぶされた粘りをすくってバイブに満遍なく絡ませていくと、ニチュニチュと粘っこい水音が鳴り、これからすることを実感してしまう。
「ん……、ン、ぅ」
ローションを継ぎ足すためにも、まずは指を二本、おそるおそると内部に挿れた。
クチ、と濡れた媚肉が分別なく吸いつく。ローションがなければ、奥に触れるのには苦労しただろう。
「……ふ……んっ…、ん、く……」
熱を帯びた襞が一枚一枚蠢き、指が触れたところから掻痒感に苛まれる。
自分で愛撫しながら、俺の中はこんなにもいやらしい動きをしていたのかと今更ながら気がついた。
「あ、……あぁ…ん……」
ズクン、と陰茎の根元が脈打つ。
酒が入っていて二度も達しているのに、いまだ芯を持つ性器。
うん……確かにこうも甘えた蠕動を繰り返す柔らかくて熱い場所を犯したら、気持ちがいいだろうよ。男としてよくわかる。
俺の中は結構優秀な気がする。
ほらな。やっぱり俺だけでいいじゃねぇか。
薄く目を閉じて、快感に浸った。
心の中では得意になって胸を張り、それがどれだけ恥ずかしい淫靡な体なのか、という悶絶案件の自覚には至っていない。
「ふっ、悦さそうですね。満足できるならそのまま扱いていいですよ?」
三初がクス、と笑う吐息を感じ、俯けていた顔が酔いが増したように赤く染まった。恥ずかしい。後ろで自慰をしているのを、見られている気分だ。
「っ……し、しねぇ、全然よくないっ……」
〝自分の指で満足できるのなら、俺が抱かなくてもイイでしょ?〟
そう言われた気がして、ゆるゆると首を横に振り口元をへの字に曲げて眉間にシワを寄せた。俺ばっかりイッて終わるなんて、成り立ってすらいない。
だいぶローションもまぶせた。
中が解れていると確認できたので、チュプ、と指を引き抜く。
乱暴に引き抜いたから内壁が擦れて熱っぽい息が漏れたが、感じただけだ。全然足りない。不満ばかり。
「ん……挿れたら、終わる、よな……?」
「さぁね。でも挿れなきゃ舐めるのはなしですよ。抱かれない上にしゃぶれないとか、先輩飢えちゃうでしょ?」
「うん……、ふ、っ」
ベタベタと滑る手で握ったバイブを、物欲しげに呼吸する後孔へピタリと当てた。
少し力を入れただけでクプ……っとエラの張った張り型の先端が窄まりに呑み込まれ、肉の輪をくぐる。
三初の足の上に乗せていた俺の足が、ビクンと跳ねた。
「あぃ、み……三初ぇ……」
「ん? ふふ。また泣くの?」
──固くて……冷たい。
それがあんまり寂しいもので、俺はまた半べそをかいて掠れた声で三初を呼んだ。
クスクスと楽しげな声が目の前から聞こえるしその声の主がいるというのに触れてももらえず、俺は一人で疼く体内を慰めている。
異物で嬲られようがいつも最後には生身のモノで埋められていた中は、不慣れなバイブを自ら呑み込み、慣れないギャップに犯された。実感するのだ。これじゃないと。
「ぅ……くぅ…ふっ……みはじめ、俺っ……俺は……ぁぁ……っ」
冷たいバイブがヌッ、ヌヌ、とヌルついた肉穴の中を機械特有のスムーズな挿入感で少しずつ進んでいく。
ブルリと身震いした。押し拡げられる柔襞が快感を感じているのだ。
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