誰かこの暴君を殴ってくれ!

木樫

文字の大きさ
277 / 454
閑話 嫉妬×監禁×自堕落=最低カレシ

13(side三初)※



 ──月曜日。

 三連休を用いた嫉妬ブースト込みのウキウキ監禁生活は、気がつけば最終日を迎えてしまっていた。

 最後ということもあったので、セルクルを使い一人分のショートケーキを作ってみたり。

 これは一応、今までの鞭の分の飴だ。

 初日はひたすら厳しくいたぶった。
 嫉妬由来の苛立ちと、他人の下心をその程度と言う御割のデリカシーのなさに、過激な気分になっていたからでもある。

 しかしその翌日はそうでもない。
 引きずらない気まぐれな質なのだ。

 思う存分大義名分の元楽しむことにしたので、打って変わって道具を使ったプレイを施してやった。

 初日に厳しくされ、ひたすら反抗し、二日目に過ぎた快感で追い込まれ、疲弊する。

 最後は昨日だ。
 あれから宣言通り、自堕落で非生産的ななんの捻りもないただのセックスを行い、グズグズドロドロのダメ人間に仕上げてやった。

 射精を制限もされず延々とベッドで抱かれ、全身が気持ちいい淫靡な時間。

 三初が休憩を挟む間はオモチャに委ね、時に精力剤を飲ませながら、それはもう延々とだ。

 御割と違い自由に室内を彷徨く三初は他にやることもあるので、それをこなしていたが、御割は違う。

 首輪のリードで拘束され、食事、排泄、入浴、睡眠以外は全部セックス。

 おかげで今日の御割はそれを引きずり、ベッドに拘束されたままリードが伸びるめいいっぱいまで、三初に寄り添ってくるようになった。

 三日間、他の誰の存在ともかかわらせていないのだ。

 眠っている間に目隠しをはずして顔を綺麗にしてやっていたとはいえ、視界も奪った。

 三初にくっつきたがるのは、当然かもしれない。

 たった一度のオイタの代償としては高くついたが、これは未来のオイタごとなくすための愛情表現だった。

「はっ…ぁ……っあ……」

 日が落ちた浅い夜。ベッドルームにて甘えたな御割の体を犯す。

 昨日と違い今日は夜まで性的な触れ合いを行わなかったため、本日初めての交わりである。

 同じベッドで起きて、三食を共にし、ペットと戯れ、テレビを見て、少し凝ったオヤツ作りをしてみたり。

 御割の希望通り〝普通の恋人らしい休日の過ごし方〟を叶えてやった結果だ。

 だからシメとして、ケーキを食べさせてやりながら、甘ったるいつまらないセックスをしてやっている。

 御割が口元につけたクリームを指先ですくって舐め取り、おもしろくなさすぎて笑った。

「食べるの下手くそだなぁ」
「ん……っぁ、…ぁ……もっと、ほしい……」
「いいですよ。あーんして」

 ベッドに仰向けで脚を開いて横になっている御割が、素直にパカリと口を開ける。

 両手首を一纏めに拘束されているので、ケーキは三初が手ずから与えているのだ。

 あぁつまらない。つまらない。いたぶるでもないこんな行為、楽しくない。

 なのに満足感から笑みが消えないのは、相手がこの人だからに決まっている。

 つまらないのに、口角が下がらないのだ。

 つまり、天邪鬼な自分の言葉の解読方法は、しょっぱい言葉の全てを逆に受け取るだけでいい。

 それじゃあ結局、自分は御割とただ過ごすだけの日が、楽しくて仕方がないということだろう。



感想 137

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

隣の親父

むちむちボディ
BL
隣に住んでいる中年親父との出来事です。

またのご利用をお待ちしています。

あらき奏多
BL
職場の同僚にすすめられた、とあるマッサージ店。 緊張しつつもゴッドハンドで全身とろとろに癒され、初めての感覚に下半身が誤作動してしまい……?! ・マッサージ師×客 ・年下敬語攻め ・男前土木作業員受け ・ノリ軽め ※年齢順イメージ 九重≒達也>坂田(店長)≫四ノ宮 【登場人物】 ▼坂田 祐介(さかた ゆうすけ) 攻 ・マッサージ店の店長 ・爽やかイケメン ・優しくて低めのセクシーボイス ・良識はある人 ▼杉村 達也(すぎむら たつや) 受 ・土木作業員 ・敏感体質 ・快楽に流されやすい。すぐ喘ぐ ・性格も見た目も男前 【登場人物(第二弾の人たち)】 ▼四ノ宮 葵(しのみや あおい) 攻 ・マッサージ店の施術者のひとり。 ・店では年齢は下から二番目。経歴は店長の次に長い。敏腕。 ・顔と名前だけ中性的。愛想は人並み。 ・自覚済隠れS。仕事とプライベートは区別してる。はずだった。 ▼九重 柚葉(ここのえ ゆずは) 受 ・愛称『ココ』『ココさん』『ココちゃん』 ・名前だけ可愛い。性格は可愛くない。見た目も別に可愛くない。 ・理性が強め。隠れコミュ障。 ・無自覚ドM。乱れるときは乱れる 作品はすべて個人サイト(http://lyze.jp/nyanko03/)からの転載です。 徐々に移動していきたいと思いますが、作品数は個人サイトが一番多いです。 よろしくお願いいたします。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。