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第八話 シスターワンコとなりゆきブラザーズ
34※
「さ、触んなって言ってんだろ……! なに触るどころか追加で指突っ込もうとしてンだテメェっ……アホ、ぃ、……っつ」
「じゃあ自主的に動いてくれます? 俺界隈に指示待ち人間の需要ないんで。ハメたまま指遊びでイク癖つけられたくなきゃ、頑張らなきゃ。ヤり方は知ってるんだから、ね」
「るっせ、テメェはちったァ指示待てよボケ……クソ……っふ……ん……んっ……」
ね、と視線を流され、カァ、と頬に朱が走る。どうすれば気持ちいいのかは、聞かなくてもわかっていた。
言うとおりにするのは癪だが、そうしたいのも事実。悪あがきに当てつけた悪態を吐くことしかできない。
「ん……っ…はぁ……」
苦労して挿れたものをズルル、と肉を振り切りながら腰を上げ、先端だけを残した引き抜ける寸前まで抜き、再度根元までニュブ、と挿し込む。
あまり抜くと戻しにくい。ローションを継ぎ足しつつ半ばまで引き抜いては小刻みにハメて、繰り返す。
だいぶ大胆に動いた。
傲慢な恋人の協力など期待していない、お望み通り勝手にしてやる、とわかりやすいようにわざとシている。
脚を使って、ぐぽ、ぐぽ、と深いところの締まりを意識して犯す。
するとだんだんヌメりが増すから、丁寧な動きがにわかに早まる。
恥骨を挟むように内ももに力を込め、尻を弾ませてテンポよく抜き差し。
時には休憩がてら座り込んだまま前後に股を擦りつけて摩擦を感じつつ、興奮した屹立を恥ずかしげもなく扱く。
一人でヤるなら、こうしないと全部を感じることができない。
体重をかけると指じゃ届かない奥の輪っかに亀頭が触れて、鋭く硬い怒張がゴリュッ、と内臓を押し上げる。
「あぉっ……ぁっ……あっ……」
そんな遊びを繰り返すうち、ぐらぐらと揺れていた理性の留め具がいつの間にやら崖下に転げ落ちていた。
うわ、騎乗位、なんかやべぇ。
突くってより、刺さってる。
普段よくする正常位やバックや片足上げなんかは自分が横たわっているのだが、自分が跨る側だと重力に従う内臓の重みごと感じて、馴染みがない。
それなのにやめる気にもならず、俺は膝立ちのまま何度も何度も上下に跳ねて呻き、火照り、首を振り、身を捩り、ひたすら自分で自分を串刺しにする。
「ぁっ……んっ……あっ……」
ギッ…ギッ…ギッ…とベッドが軋む。
百八十オーバーの筋肉質な男が夢中で腰を振っていれば当然だろう。
尻を下ろすたびにぶつかる汗ばんだ肌同士がローションと体液の泥濘をプレスして、バチュンッ、と弾けては糸を引き、結合部を泡立てた。
体力も筋力もそれなりに使う体位なのでそう激しくはできない。と思う。
でも加減できねぇ。気持ちいい。やっぱ一週間は溜まってンだよ。
どうせ四六時中一緒ならどっかでヤるだろって舐め腐ってたけど、居候する前に抜いときゃよかったぜ。
「あ~……っく…ふぅ……はぁゔ……」
奥の奥まで抉るにつれ、陰嚢からトロみのある濃厚な蜜が分泌され、尿道から押し出されるようにダラ……と溢れた。
ぢゅぽっ、ぢゅぽっ、と貪欲な肉壺をしつこく掻き混ぜるエグい音。
淫蕩する視線。空回る吐息。生ぬるい泥に溺れて雌犬のようによがる声。
目を閉じて、開ける。
後先考えない律動と共にチュクチュクと扱く勃起の先端から溢れた先走りが線を描き、三初の服を粘着いた液で汚す。
まあ、あとで洗濯。
今はどうでもいい、だろ?
「ふ、騎乗位オ✕ニーとか、自分の状況わかってヤッてんのかねぇ……今だーいぶエロい絵面なんですけど」
「ぁ、あ……? ンだって……っふ……」
「セーンパイ。久しぶりに俺のでケツ掘れてそんなに気持ちいいの?」
「いい……熱い…ぉっ……おまえのっ……」
「まだ熱あるからね。でも、先輩の中のがもっと熱いと思いますけど……ん」
「熱ぃ、てっ……すげぇ、いい…っ……」
「そ? なら一人でシたままでいいですが、ちゃんと俺でも遊んでくださいよ」
「やべ……ン、ン…っ……ァっ……」
自分のものを好き勝手に使って淫欲に耽る俺を見ながら、三初は震える太ももを撫でていた手を離し、ダラリとシーツへ落とした。
これで完全にノータッチだ。だとしても大して問題ないだろう。
俺は気にせずトクトクと脈動して濡れそぼる自身を擦りながら、前と後ろの両方を使って快楽を求めた。
刺して、浮いて、刺して、浮いて。
孕んだ男根を、ギュッ、ギュゥ……ッ、と噛みちぎる気分で強く食い締め、快楽の波間を一人で揺れる。
すっかり三初のカタチに馴染んだ中を思うさまうねらせてしゃぶると、突っ張ったゴム越しのモノがビクンと鼓動して、硬さを増すから気分がいい。
それに硬いと挿れやすくなる。
激しく動いてもズレにくくなるので、好きなところになすりつけるように角度を調節してバウンドした。
三初をオモチャにしている、というのもあながち間違いではないらしい。
「はぁ……あ~……っ…当たる……く、っン……ンっ……は……ぅは……」
他のことはなにも考えずに喘ぎながら、感じるままに腰を振るだけ。
簡単なセックスだ。普段は主導権を握られているせいでもっと趣向を凝らして全身を嬲られ犯されるが、今はただシンプルな官能だけが支配していた。
汗ばむ肌がぶつかって響く鈍った破裂音と、粘膜が擦れ合うグチュ、という水音が混ざり合い、自分の嬌声と共に耳からも煽られる。
(はっ……イク……もう、イク……)
言葉もなくひたすらに快感を追いかけて、背繰り上がった絶頂感が解放を求めてドクドクと湧き始めた。
たまらず片腕を三初の首に回して抱き着き、首筋にガブリとキツく噛みつく。
痕をつける余裕がないので、手っ取り早く噛みついてしまったのだ。
興奮して、とにかくこいつを感じたくて、なるべくリアルが欲しくなった。
「はは、噛んでんの?」
「ゔ……ンく、っァ……三初……」
「んー……?」
「俺もうイキそ、っイク……イキてっ……は、出るって……お前にかけちまう……っん、ふ……このまま出す……」
こびりついた羞恥を捨てきれず、顔も見たくなくて、ボソボソと乾いて掠れた情けない声を絞り出して縋りつく。
笑われても顔は上げないし構いもしない。からかわれるに決まってる。
欲望のままに歯型のついた首筋を舐めて、吸って、また強く噛んで、とにかく〝いい〟と言わせたかった。
俺より薄い年下の男のカラダ。
三初要のカラダでイキたい。
あぁクソ、なんてったってそんなふうに感じるんだよ。テメェ主食麻薬系か? 俺はゲイじゃなかったはずなのに、こいつにはバカほど簡単にムラつく。
顔も肌も匂いも温度もなにもかも、やたらそそって嫌になるぜ。
「なぁ三初ぇ……っいいだろ、なぁ……ふ、我慢できねって……っも、あっ…出る……イク……もうイク……ンっ……ンっ……」
言いながらも動きを止める気はなく、射精を求めて駄々をこねた。
グチグチゴリゴリと腰を突き出して押しつけつつ小刻みに抜き差しし、反りかえりが前立腺をすり潰すように当てて強い刺激を与え続ける。
一心不乱に手を動かし、その動きに合わせて先走り汁を絡め、チュコチュコと指先で真っ赤な先端の粘膜を絞る。
腹筋がヒクン、と痙攣し始めた。ダメだ、イク。──これで、もう……!
「はいダメ。我慢してくださーい」
「い"っぐ、ひっ……!?」
もうイク、と確信した瞬間。
腫れた肉茎の根元を強かにぎゅっと握られ精液をせき止められてしまった俺は、悲鳴を上げて身を丸めた。
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