367 / 454
第八話 シスターワンコとなりゆきブラザーズ
35※
「やっ……はぁっ……なんで、だよっ…… はっ……なんで……っ」
思わずしがみついていた三初の背中を強く握る。
もう少しでイケたのに、どうしてここにきて止めるのか。
あんまりだ。乱れた呼吸の中になんで、という言葉が混じる。
上がった体温のぶん目元が潤み、俺は陰茎の根元を握る三初の手に濡れた手を這わせ、拙く手首を握った。
「おま、掴、っ……離せっ……嫌がらせか、クソ……っん、ふ……」
俺のほうが力が強いのだが、腑抜けた手じゃ引きはがせない。
三初はやに下がった表情で俺の耳に唇を寄せ、耳朶に思い切り噛みついた。
「いつっ……!」
「先輩の希望を叶えて一回しかシないんだから、一人でイかないでくださいよ。俺も気持ちよくして?」
「っ……それは……でも、ンな強く……急に握って、寸止めとか……」
イク寸前に引き戻されたおかげで霞がかったまま三初の言い分を理解すると、独りよがりるだけだった先ほどの自分の姿を思い出し、カァ、と恥じた。
我を忘れたことなど明白だ。
久しぶりのセックスで密かに溜まりかねていたヘドロみたいなマグマが、熱を求めて先走った。
あれじゃセックスに夢中なのかイキたいだけなのかわからない。
だとしても、不意打ちで射精間近の急所を握りしめて止めるという暴挙は、流石に無茶がすぎるだろう。
同じ男ならわかるはず。
不満を顕に睨むが、三初は笑って流す。クソ、バカ酷ぇ。
「酷くない。俺をオモチャにして遊ぶんでしょ? ならちゃんと遊ばないと、ルール違反は風邪ぶり返したって勘弁しませんよ。俺が死んだら先輩のせい」
「ぉ……っま、それ嫌、ひっ……!」
せい、と甘く密やかに囁く声が耳朶を嬲り、気が逸れた隙に、三初はそばに置きっぱなしだったおもちゃ箱からコックリングを手に取り、俺の根元にバチンッ、と括りつけた。
途端、ビリビリと苦痛を連れた電流が駆け抜けて背を丸める。
同時に咥えっぱなしの内壁がギュゥ……っと柔軟な万力のように収縮して、引き攣った舌先が痺れた。──バカ、出せねぇって……!
「ン……ッ…が……ゔふ……」
「いて」
あぁクソ、あと少しだったのにまた遠のいた。アホ、ボケ、鬼畜野郎。
我慢させられることが決定してやさぐれた俺は、八つ当たり気味に再度三初の首筋へ強く噛みついた。
フーッ、フーッ、と荒い呼吸で牙を立てて、刻んだ歯型を舐める。
挿れたままの穴が熟れた媚肉をうねらせてキツく絡みつく。
焦れた下腹部の奥がジュクジュクとぬかるんで切なく疼き、ドグッ、ドグッ、と大きく脈を打った。痒い。
生々しく勃起した肉棒に食い込む靭やかなシリコンゴム。
それが管を堰き止めている。
何度か使われたことのあるそれが絶妙な力加減で俺を戒めると、容易には解放できなくなってしまうのだ。
「あーらら、なんで噛むんですかね。今日はただリング嵌めただけで、別にギチギチまで縛ってないのになぁ。くくく」
「嵌めるのがまずおかしいだろっ、つかお前が俺で、遊んでっ……ぁ、はっ……」
「ま、きちんと翻訳すれば……構ってほしいって言ってんの」
「ンあッ……! ああ……ッ」
グッ、と腰を掴まれたかと思うと言いざま引き寄せると共に下から突き上げられた俺は、あえなく崩れ落ちた。
悲しいほど呆気ない。
ヤる気満々の寸止め後だったとはいえ、こうも感度抜群のままだとは。
この腐れサディストが。なにをどうしたら構ってほしいとかいう甘ったれが強制我慢プレイに成り代わるのか、常人にわかるよう説明しやがれってんだ……!
そう胸中ではブチギレようとも「ほら、先輩も動いて」と追い詰められながら上下に揺さぶられると、まともに長文話す余裕なんてありゃしなかった。
「はッ……待れッ……待てっへ、っぁみ、三初、ぁッ……はッ……はッ……」
それでもなんとか言葉を紡ぐべく、ハイテンポで突き上げられる快感に耐えながら三初の頭にしがみついて訴える。
「ぅッく、ひ、三初ぇ……ッ当たってる、ぁ、当たってるから、ふ、奥に、クる……クる……ッ」
「くく、当ててんのよ、ってやつですよ。だって先輩が一人で遊ぶか、らっ」
「んぁ…ぉ……ッはぁッ……ぁあッ……」
密着したまま動かれると、ガチガチに勃起した屹立の先端が三初の服と擦れて、敏感な粘膜が官能をもたらした。
前と後ろを焦れったく嬲られるたび、閉じることを忘れた唇からあんあんと甘ったるく媚びた嬌声が止まらない。
無防備な直腸を心得た腰使いでゴリュッ、ゴリュッ、と抉り擦られると、無意識に仕込まれたとおり呼吸を合わせて拡がる内部が、悦楽に溺れてヒクヒクと蠢動する。もっと奥に、もっと強く、もっと深くとオネダリしているようだった。
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
またのご利用をお待ちしています。
あらき奏多
BL
職場の同僚にすすめられた、とあるマッサージ店。
緊張しつつもゴッドハンドで全身とろとろに癒され、初めての感覚に下半身が誤作動してしまい……?!
・マッサージ師×客
・年下敬語攻め
・男前土木作業員受け
・ノリ軽め
※年齢順イメージ
九重≒達也>坂田(店長)≫四ノ宮
【登場人物】
▼坂田 祐介(さかた ゆうすけ) 攻
・マッサージ店の店長
・爽やかイケメン
・優しくて低めのセクシーボイス
・良識はある人
▼杉村 達也(すぎむら たつや) 受
・土木作業員
・敏感体質
・快楽に流されやすい。すぐ喘ぐ
・性格も見た目も男前
【登場人物(第二弾の人たち)】
▼四ノ宮 葵(しのみや あおい) 攻
・マッサージ店の施術者のひとり。
・店では年齢は下から二番目。経歴は店長の次に長い。敏腕。
・顔と名前だけ中性的。愛想は人並み。
・自覚済隠れS。仕事とプライベートは区別してる。はずだった。
▼九重 柚葉(ここのえ ゆずは) 受
・愛称『ココ』『ココさん』『ココちゃん』
・名前だけ可愛い。性格は可愛くない。見た目も別に可愛くない。
・理性が強め。隠れコミュ障。
・無自覚ドM。乱れるときは乱れる
作品はすべて個人サイト(http://lyze.jp/nyanko03/)からの転載です。
徐々に移動していきたいと思いますが、作品数は個人サイトが一番多いです。
よろしくお願いいたします。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。