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第十話 誰かこの暴君を殴ってくれ!
13※
息苦しい膨満感と共に、全身を充足と快楽が包み込む。
呼吸を乱し、興奮を帯びる吐息が項を擽る。後ろから抱きしめられているのだ。
「あ、みふぁ、ひぇ、ぇう、ぅ」
アルコールに浸された俺よりも熱い体が、汗を散らせながら、包み込む。
こんなにピッタリとくっついて、汗ばんだ素肌を一つにするような抱き方、滅多にされない。
初めてかもしれない。
そうじゃなくても嬉しい。
三初、好き。俺を犯すことしか考えられない三初も、好きだ。調教されるのも、ほんとは、好き。
背中が熱くて、口元が緩んで心臓が痛くなる。
肉欲的な快楽と心理的な心地良さが絡み合い、俺の中が嬉しげに締まった。
「俺のカタチになってるでしょ? わかる? すっごい食いついて離さないもんで……、ん、酷いわ、マジで、死ぬ、死にそう、熱い……」
「ゔぅ、っう、ぁ……っぅ、ぐっ」
「ふ、感度も動きも、やらしいこと大好きな変態脳も、体丸ごと俺好みすぎなせい、かも」
「ンぃ……ッふぅ、ゔ、ぐ、ひ……っ」
「俺、もう先輩以外抱けねぇのかねぇ……」
顔を見たくないから後ろから貪り、声を聞きたくないから口を塞ぐ。
そう言って俺を制限しても、胎内の肉棒はドクドクと脈打っている。手遅れだ。
「どうしようか、どうなんの? 先輩、俺、こんなにあんたのこと、好きみたいですよ。死にそうです、ホントだ。ねぇ、責任、取ってくださいよ、ねぇ」
余裕の欠片もない欲を帯びた声が、耳朶を舐めながら酷く甘える。
先輩、聞いてる? ねぇ、先輩、と何度も甘える三初は、すごくかわいいと思った。
好きだから止まらないと思っている。
すごくかわいい、三初。
顔が見てぇ。抱きしめて、キスがしたい。
俺のことが好きで死にそうな三初なんて、空前絶後の甘えん坊だ。
俺は懸命に身を捩り、顔をあげようとする。
すると逃げようとしていると思ったのか、バチンッ! と尻を叩かれ、切れ切れと悲鳴をあげた。
媚薬に犯され理性が引きちぎれていても、三初の根っこは三初らしい。
酔いどれモードの俺は従順に縮こまり、スパンキングで赤くなった尻を控えめにゆらめかせた。
足の間で硬く勃起した肉茎から、トロリと先走りが絶え間なく溢れ続ける。
ただ抱かれていた肢体を不意に痛めつけられ、より鮮麗な刺激が快感を走らせた。
シーツの海をかく俺の腕を、三初は始めに雑に用意した山から手枷をひったくり、背で一纏めに拘束する。
「俺を手遅れにしたあんたも、とっくに手遅れでしょ……? 逃がさないし、もう、離さないですよ」
甘露のようなセリフと声が、鼓膜から脳へ染み渡った。
三度目、四度目、と絶え間なく犯され、シーツの上に飛び散る体液とゴムが増えていく。
まともに言葉を紡げないまま、終わりのないセックスが繰り返された。
体を拗られ、俺の中に入り込む肉棒を感じる。時間感覚が狂わされる。
俺は三初に引きずられるように、何度も吐精し、絶頂した。
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