私は聖女になります、性女(娼婦)にはなりません

ブラックベリィ

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第15章 まずは小姑を片付けないと………

302★聖女の血筋ですか………

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 その答えにマクルーフアは、さらに甘さを増した声で優しくエリカがわかりやすいように具体的に説明する。

 「私達は、獣人なので
  純粋な人間である姫君達とは違います

  例えば、身体の大きさも違います
  クマやトラ、ライオンやゾウの

  獣人になると大柄な上に
  身体つきもちょっと違います

  そう、体格も声も顔立ちも………
  気配や雰囲気も………

  ざっくりと言えば
  ごつくてむさくて怖いって感じなんですよ」

 「でも、レギオンさんやギデオンさんは
  トラの獣人でもそんな感じがしませんけど」

 エリカは、レギオンとキデオン、それにマクルーファを見ながら言い返す。
 それに苦笑してから、レギオンが説明する。

 「姫君、俺達の母親は下位貴族だけど
  その美貌で妾妃に選ばれたし

  美丈夫な皇帝で有名な
  父親の息子なんだよ」

 「だから、ごついとかむさいとかは無いよ
  それに気配も雰囲気も
  コントロール出来るしね

  でも、それが出来ない者もいるんだ」

 「それと、俺達は、聖女の血を引いている
  歴代皇帝の皇妃になった聖女がいるから………
  その話はしたよな」

 ギデオンとレギオンの交互の説明を聞いて、エリカは首を傾げる。

 「うん、聞いているよ
  そっかぁ~………

  私達日本人の体格や感性も
  薄っすらと入っているんだね」

 エリカなりに納得しただろうと思いつつも、アルファードは補足説明をする。

 「皇族や高位貴族には
  結構な確立で聖女の血が
  流れているんだ

  だから、マクルーファも
  怖い感じは無いだろう」

 アルファードの言葉に、エリカは頷く。

 「うん、イケメンって感じしかしないわ
  聖女候補の彼女達もマクルーファさんを
  イケメンって思っているだけですよ」

 そんな会話が盛り上がっているところへ、空気を読む気の無いジュリアスがエリカに話しかける。

 「マスター会話が弾んでいるようですが
  毒のあるモノや凶暴なモノなどを
  私が処理しましょうか?」

 その問い掛けに、ジュリアスの存在を忘れて、会話に夢中になっていたエリカは慌てて答える。

 「ジュリアス、ありがとう
  毒のあるモノだけ捨てて欲しいの

  シーサーペント等の魔物と
  魚介類は別々に分けて欲しいわ

  あと、貝の類も食べたいんだけど………
  こんなに頼んでも良いの?」

 エリカの依頼に、ジュリアスはにっこり笑う。

 「マスター……あの中に
  入っていないようでしたら
  私がとってきますよ

  それと、塩なども私の【魔倉庫】に
  入れておきましょうか?」

 ジュリアスの提案に、エリカモにっこり笑ってお礼を言う。

 「嬉しいわ、ありがとうジュリアス
  ああでも、塩は私の【魔倉庫】に
  いれるから良いわ

  その代わり、ジュリアスが
  自由にいじれるように
  識別魔法をかけるわね」
 
 エリカの魔法で浮いていたシーサーペントなどの魔物と魚達が、ジュリアスによって分けられる。
 そして、魚の中から、毒のあるモノ達が捨てられていく。

 それを、エリカ達は黙って見ていた。
 すべてがあっという間に終わってしまったので、ジュリアスは、もうひとつのエリカの依頼を果たしに行くと宣言する。

 「では、美味しい貝を
  獲ってまいりましょう」

 エリカに話しかけると、ジュリアスはふっと消えてしまうのだった。
 それを見送って、エリカはひとつ溜息を吐きだす。

 「なんか、ジュリアスを
  こき使っているような気がするわ」 

 その言葉に対して反応したのは、レオニードだった。

 「マスター…私達…契約獣は
  マスターの望みを叶えたい
  って何時も思っています

  何時だって、マスターの温かい
  こころと思いを感じて

  マスターの美味しい魔力を
  食べているんです

  その対価として
  マスターの為に働くのは
  当然なんですよ

  だから、あのシードラゴンも
  マスターの為に働くコトを
  楽しんでいるんですよ

  だから、我々にも
  もっと命令して下さい」

 その言葉の内容は、エリカには、予想の付かないコトだった。。









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