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第18章 サラディール王国にて………
395★思っていた以上に、シオババアは散財していたらしい
しおりを挟むオスカーの説明に、エリカはこくこくと頷く。
そして、エリカは、八代将軍(質素倹約)と尾張徳川家(贅沢)の政治姿勢を思い出した。
(そう言えば、確か将軍の質素倹約って緊縮財政は
江戸の経済活動の勢いを消したんだっけ………
そして、裏地に刺繍とかの地味派手が流行したのよね
流行は作られたけど、お金を掛けるべきところに掛けられない分
経済萎縮になったのは事実よねぇー
そして、尾張公の財政出動は名古屋の経済活動の勢いを上げた
って言われていたわよね
それと変わらないってコトなのかなぁ~………
公共投資?公共事業?の一環と変わらないってコト?
別の意味で、廃皇妃リリアーナは経済活動に貢献したのかな………
でも、故国からの塩をやりたい放題に高額にして良い
って免罪符にはならないわよね
いやいや、そうじゃなくて………過剰な経済活動だったから
彼女(シオババア)と、その娘(リリアンナ)が消えたら
購買力がガタ落ちするから………それはそれで、迷惑よね
あっ………だからなのね
そっかぁ~だから、残った皇女を3人とも婚姻させる
ってコトなのかぁ~………なるほどなるほど
それと、キャロライン様と陛下の婚姻、聖女達の認定式って
ある種のバブルをわざと作り出すのね
すると、商人達にもわかるから、このイベントが終わったら
経済が冷えるからって、慎重に商売するよね
う~ん、ドラゴニア帝国ってば侮れないわね)
エリカが、思考の海に入っていたのを知ってアルファード達は苦笑する。
そして、エリカの意識が現実に戻ると同時に、アルファードはエリカに話し掛ける。
それはアルファードが、何故そんな嫌がらせをするかという理由のひとつをエリカに教えるのだった。
「あのなエリカ、実はな、塩ババアの見境の無い浪費のセイで
父上個人の歳入は、ほとんど消えていたんだ
だから、父上の好むような嗜好品は
全て、俺が送っていたんだ
この辺は、母上に聞きながらだったけどな」
その発言の内容に、エリカは驚いてしまう。
「えっぇ~………陛下ってば、そんな不自由な生活していたの?」
(うえっ…もしかして、陛下ってば、塩ババアのセイで
好きなモノを口にするのも諦めて、質素倹約させられていたの?
陛下の身体衰弱って《魔力降下剤》だけじゃなかったんだ
身体が弱ったのって《魔力》を含む高栄養を食べられなかったセイ
それって大罪じゃないの……いったいくつ、罪を犯しているんだか
なんか日本の今は亡き陛下を思い出すわぁ~
大日本帝国って、列強って呼ばれていた国の陛下だったのに………
戦後は贖罪の為にだけ生きていたから、遺品がもう涙が溢れるほど
少なかったのよねぇ~私達平民以下だったって………
そんな話しを、ひいお祖父ちゃんやひいお祖母ちゃん達から聞いて
マジかって本気で驚いたっけ………
それに、趣味が学術的な研究って、地味でその辺で採取できるもので
お金が掛からないものだったなんて………
うっ……思い出すと切なくなるわぁ…それとあんまり変わらない
アルのお父さんって、めっちゃ苦労したんだぁ~)
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