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第11章 訓練開始

161★幸せの青い鳥は腕の中・後編

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 アルファードを慰めたいと思ったエリカは、内心で思ったコトを綺麗さっぱりと消去して、もやもやとした思考のまま、余計なことを口にしていた。

 「大丈夫だよ、アル。パパはママのセイで
 立たないって言ってたし、お兄ちゃんは
 ママやお姉ちゃんを思い出すから
 女の人に誘われても立たないって言っていたよ

 好きな人以外としたくないって
 普通にあると思うから、襲ってくる姫君の
 言葉なんて無視すればイイのよ」

 〔ふふふふ…可愛いなぁ~エリカは
 今の発言からすると、エリカの両親は
 関係がこじれているようだな

 家族としても、問題があるようだな
 俺を襲う姫達と似たり寄ったりの性格の
 母親と姉が、エリカにはいるんだな

 そして、父親と兄は、エリカを
 愛おしんでいるんだな
 だから、俺やオスカーに警戒心が無いのか〕

 エリカの不用意な発言にアルファードは驚いたが、そのことについて口にすることはなかった。

 「それは、俺も何度も口にしたコトが
 あるんだけどな
 あいつ等は、俺の身体が反応しないのは
 男として成長していないからだって
 言うんだよ」

 〔あはは……ママと一緒で話しを聞かない
 姫達に絡まれているんだぁ……
 アルってば、不憫な子ね

 でも、アルは皇太子なんだから
 姫達に多少酷いことを言っても
 大丈夫なはずだから……〕

 エリカは、悪戯っ子の表情で酷いことを言う。

 「だったら、アルは……

 『お子様な俺には、アンタ達は
 おばさん過ぎて反応できないんだ』

 って、言えばいいんじゃないかなぁ?
 ソレぐらい言ってあげないと……」 

 〔俺を成長していない子供扱いするヤツラに
 それを逆手にとって、あいつ等を歳上の
 おばさん扱いをするのか
 くっくく…エリカの発想は自由で面白いなぁ〕
 
 エリカの発言内容に、ついアルファードは嗤ってしまう。

 「ぷっくくくく、そうだな、あいつ等は
 俺から見たらおばさんか
 確かに、そう言い返すのも良いな」

 やっと笑ってくれたアルフアードに安心したエリカは、ラノベの知識を元に提案する。

 「それとね、パーティーに出る時は
 魔法騎士団の団長の正装じゃなくて
 皇族としての正装を着れば良いと思うよ」

 「皇族の正装か?」

 「あのね、アルってほぼ皇太子でしょう」

 「この髪と瞳だからな
 非公式に皇太子として扱われている」

 「確か、貴族って、地位が上の人間が
 自分より地位が下の人間に話し掛けるって
 不文律があるでしょう?」

 「貴族の当主同士とか、職場の
 上下関係だとかだと、確かにあるな
 ただ独身の男女の間では
 あまり守られていないけど」

 「だからぁ~…皇太子の正装に近い姿で
 ちょっと多めに《魔力》を垂れ流していれば
 近寄って来れる姫君は居ないと思うよ

 嫌なコト言われて我慢するよりもさぁ……
 話かけられないように威圧してぇ……
 近寄らせないってした方が、アルの心に
 優しいと思うの……ダメかな?」

 エリカの優しい心遣いの入ったセリフに、アルファードはふわりと笑って言う。

 「それもありだな……でも、エリカが
 俺と一緒にパーティーに出てくれるなら
 何の憂いも無いんだけど」

 「どうして?」

 「俺とエリカが、連環の腕輪をしているから
 婚約式を終えていなくても、婚約している
 ってことになるからさ

 正式な婚約者がいる者に、地位が
 下の姫は話しかけられないんだ」

 そんなアルファードに、意識がかなり朦朧としてきたエリカは無邪気に笑って言う。

 「だったら、一緒に出てあげる
 アルに守ってもらっているから
 今度は私が守ってあげる」

 アルファードににっこり笑ってそう言ったエリカは、意識を手放して眠りの園へと旅立ってしまう。
 穏やかな寝息を立てるエリカを腕にしたアルファードは、蕩けるような微笑みを浮かべて浴槽から立ち上がり、浴室から出て行った。




 ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

 エリカとアルファードのいちゃいちゃラブラブを書いてみたかったんですが、なんか別のナニカになってしまいました。
 インフルエンザが長引いて、いまだにセキと吐き気と関節痛に苦しんでいます。
 声はかなりもどりましたが、カラータイマー付きの状態で、3分超えて喋るとセキが出て苦しくなります。
 現在は、デューの方が治りが大幅に遅れています。
 もっと話しを書きたいのに、エリカとアルファードを帝都のダウンタウン辺りでデートさせるとか、パーティーで色々な出来事でもめるとか、書きたいのに体力が追いつきません。
 いや、自業自得なところもかなりあるのですが……。
 ミニヤギのエサのストックが尽きてしまい、多少体調が悪くても、草刈に行かないとならないので……ここのところの天気が悪くて……。
 ヨシ、大丈夫だろうと、エサの雑草を刈っている最中に、雨に当たったりして長引かせてしまっています。
 比較的、症状が落ち着いてきたラズ(咳き込みがかなりなくなった)が、タッチアンドゴー状態で、食料品を買いに行っています。
 インフル拾ったスーパーが1番近い為に、そこに行くしかないんです。
 ちなみに、ヤギエサの牧草が買いに行けないので、毎日雑草の草刈です。
 よく草刈していると『ここに連れてくれば』と暖かい声を掛けてくださる方々がいらっしゃるんですが、犬を飼っている方の中にマナーの悪い方が居て、到底、そこに連れて行くことが出来ないんです。
 ちなみに、ラズもデューも突然犬に齧られたことがあります。
 そう、紐を外してダベリながら歩くオジサンオバサンの犬に襲われたんです。
 歩いて居る時と、自転車に乗っている時と、突然唸って噛み付いてきました。
 幸い、だぼっとしたズボンをはいていたので、ケガをすることはありませんでしたが……。
 そして、そういうことをする飼い主に限って、襲っている愛犬をそ知らぬふりで呼んで、謝りもしないで、おしゃべりしながら居なくなるんです。
 と、いうことで、体調が復調しきらないまま、今日も今日とて雑草刈りしています。
 ヤギの他にも、ウサギやネコやニワトリの面倒もみなきゃないし……。
 1日がもっと長ければとか、馬鹿なコトを考えています。
 アルファードの弟達を全員集合させて、聖女候補全員でパーティーに…………。
 予定は未定ですね。
 明日もガンバッて書きたいな。
 書けるとイイな、体力がもっと欲しいデューとラズでした。
 長々と言い訳を書いてしまいました。
 ここまで読んくださった方々、ありがとうございます。






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