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第2章 和輝ペットシッター?になる
048★契約書は羊皮紙?
しおりを挟む確認を取る蓬莱家の爺やに、和輝は頷く。
「ああ、それで良いです
銀行振り込みとかすると
税金が痛いから………
あと、なにか特別契約に付いて
言って無かったんですが
なにかありますか?」
なんとなく苦手意識を持つような、厳格さを滲ませる蓬莱家の爺やから、和輝は視線をさり気なく外し、テーブルの上を滑らせるようにして、自分の前に置かれた契約書を読む。
ふ~ん……つーか、マジかよ
今時、契約書が羊皮紙とか
………じゃない、内容は?
なるほど、マジで特別な技術とか
持ち合わせて無いのに、それは
関係ないらしいな
俺みたいな学生に、この好条件
見たところ、とりわけ理不尽な
条件みたいなモノはないな
これで、俺が契約書にサインを
すれば、契約が成立するわげか
思ったよりも単純明快な内容で
助かるな
でもって、あとは桜に2頭の
世話のしかたを教わればOKか
「読み終わって、異存がなければ
ここにサインをして下さい
それと、血判で、ここに拇印が
欲しいのですが………
異存はありますか?」
蓬莱家の爺やからの言葉に、和輝は少し首を傾げながら、言われた場所に自分の名前を、差し出された万年筆で入れる。
「あとは、血判ね
ここで良いのか?」
そう言いながら、和輝は何時も持ち歩いている、自分オリジナルのサバイバルツールの中から、自分で打ち上げた細身のナイフを出す。
そのナイフは、趣味と実益を兼ねて、和輝が刀匠のところに出入りして、自分で作った逸品だったりする。
「はい、ここに血判を
お願いします」
「OK」
爺やに確認した和輝は、ナイフに親指をツイッとあてて、表皮を傷付ける。
親指の腹に滲み出た血液を確認し、和輝は言われた場所に、血液で拇印を押す。
「これで良いか?
随分と古めかしいコトを
するんだな」
じぃーっと、桜は和輝が契約書に捺印するまで様子を見ていた。
そして、血判で拇印を押す為に、和輝が自分で傷付けた手を取り、その親指の皮膚の上に盛り上がった血液を、桜は無造作にペロッと舐める。
その桜の行為に、和輝はちょっと呆れ顔で嘆息する。
一方の桜は、舌で和輝の血糊を味わい、瞳をキラキラとさせる。
「和輝の血って美味しいぃ~
チョコレートみたいに
とってもあまぁ~い」
桜のセリフに、和輝は頭痛がするとでも言うように、コメカミをクリクリとしてから、注意する。
「桜、それはどう考えても
誤認だと思うぞ……はぁ~
お前、貧血起こしているから
そう思うだけだ
血液なんて舐めたら、普通は
気持ち悪くなるんだぞ
だいたい、人間の消化器官は
肉食獣と違って効率よく
消化吸収出来ねぇーんだからさ
まっ…血液も母乳とあまり
違いは無いんだけどな
消化吸収出来るんならば
栄養効率は良いかもな
所詮、そういう意味で退化した
人間には無理だけどな」
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