絶滅危惧種のパパになりました………~保護して繁殖しようと思います~

ブラックベリィ

文字の大きさ
53 / 328

0053★修学旅行就寝中の異変*ベッドで寝ていたはずが………

しおりを挟む

 仲間と共に、レポートを書き終え、今日の分を送信し終えた神護は、宿泊先の部屋へと戻ってきていた。
 誰もいない部屋で、荷物を置いた神護は無意識に溜め息を吐く。

 「はぁ~……なんかなぁ………
  今日は疲れたなぁ………」

 ぽつりとぼやくように言って、同室となる他の班のクラスメートが居ない室内を見回す。

 神護の班は、神護を入れて5人で奇数だった為、必然的に他の班のクラスメートと同室ということになっていた。

 そして、神護は部屋に来る前に、ちょうど同室になるクラスメートに声をかけられたていた。

 いわく………。

 『真城ぉ~…今日…こっそりと
  抜けるからよろしくぅ~……』

 で、あった。

 そう、引率の教師達の目をかいくぐり、夜遊びしようという話しで数人と夜の街へと言うことらしい。

 神護は、そういうことに興味ないし、妙な疲れを感じていたので…………。

 注意するのもバカらしいと、了承に頷いただけだった。

 と、いうことで、今日は引率の先生に同室者が捕まらなければ、ひとりを満喫できる状態であった。

 はぁ~……なんか、あの参拝から……
 微妙に疲れているから………

 ひとりはありがたいな……
 いや、嫌な感じはねぇ~んだけど………

 でも、竜治達も妙なモノを
 感じとっていたよなぁ…………

 ちょっと不調と言うわけではないが、ベットが恋しいと思った神護は、1つ溜め息を吐いて、備え付けのシャワーを浴びに着替えを持って入る。

 熱めのシャワーを浴び、その躯を癒す心地よさに吐息を零す。
 躯を洗い、洗髪を手早くすませた神護は、さっさとシャワー室を出て、頭をガシガシと乾かしながら、片方のベットに座り込む。

 速乾性のタオルで、丁寧に全身と頭髪の水分を吸い取り、神護は気に入りのスエットに着替えて、そのままベットの中へと滑り込む。

 妙にふかふかのベットで、慣れない場所だから、ちょと寝づらいかなぁ?と思っていても、疲れがあったらしく、ほんの数分後には安らかな寝息をたてていた。

 眠りの園へと意識が沈んで行く神護に、金粉や銀粉を撒いたようなキラキラした柔らかな光が降り注いでいた。

 神護は、とぉ~っとても困惑していた。

 なぜなら、ふかふかのホテルのベットに寝ていた筈なのに、薄暗い森林の中に立っていたから…………。

 右を見ても、左を見ても、森林しか見えない。
 上を向いても、空が見えないような鬱蒼うっそうとした場所に、神護は首を傾げる。

 えぇ~とぉ~…俺、ちゃぁ~んと
 ベットで寝てたはずなんだけどぉ……

 ここってどこだ?
 夢にしちゃ~…かなりリアルだな

 土や緑の匂いが濃い………
 はっ……もしかして……

 たらぁ~り………ごきゅ………

 考えたくねぇーけどぉ…
 幽体離脱したとか?

 その考えに至った神護は嘆息する。







しおりを挟む
感想 47

あなたにおすすめの小説

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

双子の姉がなりすまして婚約者の寝てる部屋に忍び込んだ

海林檎
恋愛
昔から人のものを欲しがる癖のある双子姉が私の婚約者が寝泊まりしている部屋に忍びこんだらしい。 あぁ、大丈夫よ。 だって彼私の部屋にいるもん。 部屋からしばらくすると妹の叫び声が聞こえてきた。

レイブン領の面倒姫

庭にハニワ
ファンタジー
兄の学院卒業にかこつけて、初めて王都に行きました。 初対面の人に、いきなり婚約破棄されました。 私はまだ婚約などしていないのですが、ね。 あなた方、いったい何なんですか? 初投稿です。 ヨロシクお願い致します~。

【完結】番である私の旦那様

桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族! 黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。 バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。 オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。 気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。 でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!) 大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです! 神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。 前半は転移する前の私生活から始まります。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

【短編】子猫をもふもふしませんか?〜転生したら、子猫でした。私が国を救う!

碧井 汐桜香
ファンタジー
子猫の私は、おかあさんと兄弟たちと“かいぬし”に怯えながら、過ごしている。ところが、「柄が悪い」という理由で捨てられ、絶体絶命の大ピンチ。そんなときに、陛下と呼ばれる人間たちに助けられた。連れていかれた先は、王城だった!? 「伝わって! よく見てこれ! 後ろから攻められたら終わるでしょ!?」前世の知識を使って、私は国を救う。 そんなとき、“かいぬし”が猫グッズを売りにきた。絶対に許さないにゃ! 小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。

あっ、追放されちゃった…。

satomi
恋愛
ガイダール侯爵家の長女であるパールは精霊の話を聞くことができる。がそのことは誰にも話してはいない。亡き母との約束。 母が亡くなって喪も明けないうちに義母を父は連れてきた。義妹付きで。義妹はパールのものをなんでも欲しがった。事前に精霊の話を聞いていたパールは対処なりをできていたけれど、これは…。 ついにウラルはパールの婚約者である王太子を横取りした。 そのことについては王太子は特に魅力のある人ではないし、なんにも感じなかったのですが、王宮内でも噂になり、家の恥だと、家まで追い出されてしまったのです。 精霊さんのアドバイスによりブルハング帝国へと行ったパールですが…。

ブサイク令嬢は、眼鏡を外せば国一番の美女でして。

みこと。
恋愛
伯爵家のひとり娘、アルドンサ・リブレは"人の死期"がわかる。 死が近づいた人間の体が、色あせて見えるからだ。 母に気味悪がれた彼女は、「眼鏡をかけていれば見えない」と主張し、大きな眼鏡を外さなくなった。 無骨な眼鏡で"ブサ令嬢"と蔑まれるアルドンサだが、そんな彼女にも憧れの人がいた。 王女の婚約者、公爵家次男のファビアン公子である。彼に助けられて以降、想いを密かに閉じ込めて、ただ姿が見れるだけで満足していたある日、ファビアンの全身が薄く見え? 「ファビアン様に死期が迫ってる!」 王女に新しい恋人が出来たため、ファビアンとの仲が危ぶまれる昨今。まさか王女に断罪される? それとも失恋を嘆いて命を絶つ? 慌てるアルドンサだったが、さらに彼女の目は、とんでもないものをとらえてしまう──。 不思議な力に悩まされてきた令嬢が、初恋相手と結ばれるハッピーエンドな物語。 幸せな結末を、ぜひご確認ください!! (※本編はヒロイン視点、全5話完結) (※番外編は第6話から、他のキャラ視点でお届けします) ※この作品は「小説家になろう」様でも掲載しています。第6~12話は「なろう」様では『浅はかな王女の末路』、第13~15話『「わたくしは身勝手な第一王女なの」〜ざまぁ後王女の見た景色〜』、第16~17話『氷砂糖の王女様』というタイトルです。

処理中です...