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0053★修学旅行就寝中の異変*ベッドで寝ていたはずが………
しおりを挟む仲間と共に、レポートを書き終え、今日の分を送信し終えた神護は、宿泊先の部屋へと戻ってきていた。
誰もいない部屋で、荷物を置いた神護は無意識に溜め息を吐く。
「はぁ~……なんかなぁ………
今日は疲れたなぁ………」
ぽつりとぼやくように言って、同室となる他の班のクラスメートが居ない室内を見回す。
神護の班は、神護を入れて5人で奇数だった為、必然的に他の班のクラスメートと同室ということになっていた。
そして、神護は部屋に来る前に、ちょうど同室になるクラスメートに声をかけられたていた。
いわく………。
『真城ぉ~…今日…こっそりと
抜けるからよろしくぅ~……』
で、あった。
そう、引率の教師達の目をかいくぐり、夜遊びしようという話しで数人と夜の街へと言うことらしい。
神護は、そういうことに興味ないし、妙な疲れを感じていたので…………。
注意するのもバカらしいと、了承に頷いただけだった。
と、いうことで、今日は引率の先生に同室者が捕まらなければ、ひとりを満喫できる状態であった。
はぁ~……なんか、あの参拝から……
微妙に疲れているから………
ひとりはありがたいな……
いや、嫌な感じはねぇ~んだけど………
でも、竜治達も妙なモノを
感じとっていたよなぁ…………
ちょっと不調と言うわけではないが、ベットが恋しいと思った神護は、1つ溜め息を吐いて、備え付けのシャワーを浴びに着替えを持って入る。
熱めのシャワーを浴び、その躯を癒す心地よさに吐息を零す。
躯を洗い、洗髪を手早くすませた神護は、さっさとシャワー室を出て、頭をガシガシと乾かしながら、片方のベットに座り込む。
速乾性のタオルで、丁寧に全身と頭髪の水分を吸い取り、神護は気に入りのスエットに着替えて、そのままベットの中へと滑り込む。
妙にふかふかのベットで、慣れない場所だから、ちょと寝づらいかなぁ?と思っていても、疲れがあったらしく、ほんの数分後には安らかな寝息をたてていた。
眠りの園へと意識が沈んで行く神護に、金粉や銀粉を撒いたようなキラキラした柔らかな光が降り注いでいた。
神護は、とぉ~っとても困惑していた。
なぜなら、ふかふかのホテルのベットに寝ていた筈なのに、薄暗い森林の中に立っていたから…………。
右を見ても、左を見ても、森林しか見えない。
上を向いても、空が見えないような鬱蒼とした場所に、神護は首を傾げる。
えぇ~とぉ~…俺、ちゃぁ~んと
ベットで寝てたはずなんだけどぉ……
ここってどこだ?
夢にしちゃ~…かなりリアルだな
土や緑の匂いが濃い………
はっ……もしかして……
たらぁ~り………ごきゅ………
考えたくねぇーけどぉ…
幽体離脱したとか?
その考えに至った神護は嘆息する。
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