絶滅危惧種のパパになりました………~保護して繁殖しようと思います~

ブラックベリィ

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0166★火熊《ひぐま》の肉を生で食べることに………なぜ?

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 その腹のなる音に、リオウが情けない表情をして見せる。
 ヨーテ達に襲われて、雷光を使ったセイで、体力も《魔力》もかなり失っていたのだ。

 「父上 今から獲物を探すのは大変ですから さっき獲った
  火熊ひぐまはどうですか?」

 調味料もない上に、獲物として巨大すぎた為に、捌くことすら諦めていた神護だったが、どう見ても大食漢だろうリオウを見て頷く。

 「そうだな 熊肉は臭いって言うが……調味料になりそうな
  生姜やハチミツもあるしな」

 神護のセリフに、白夜は訂正を入れる。

 「父上 火熊ひぐまは臭くありませんよ 肉が臭いのは 穴熊あなぐまです

  火熊ひぐまの肉は 滋養強壮効果があり
  とても美味しいそうです

  それも 生のままが1番美味しいと 言われているんですよ

  もっとも あまりにも美味しいので 獲ったハンター達が
  自分達で食べてしまう為 ほとんど市場に出回らないんですよ」

 白夜の力説に、神護はきょとんとする。

 〔そっかー…こっちのくまは美味しいのか…臭いのは穴熊あなぐま

  …にしても、生で食うのか?刺身みたいにしてってことかな?
  そう言えば、高級料理には、牛刺しや馬刺しってモンあったな

  場所によっちゃー…鶏刺しっていうのもあったな…
  でも、寄生虫みたいなモンはいねぇーのか?〕


 神護はちょっと考えてから、白夜に聞く。

 「生食いするのは、ちょっと不味くないか?」

 神護の言葉に、白夜は小首を傾げる。

 「どうしてです 父上 獲り立てで 
  直ぐに 巾着袋に放り込んだから 新鮮でしょ」

 白夜の言葉に、神護はひとつ溜め息を吐いて言う。

 「その…火熊ひぐまの中に、寄生虫みたいなモンが居たら不味いだろ」

 こちらの世界の常識が大きく欠けている自覚のある神護は、キケンを冒したくないと思っての発言だった。

 「寄生虫ですか もし居たら それはすごい大儲けですね
  でも 居るとしたら 頭ン中ですから 肉は大丈夫ですよ
  寄生虫なんて付きませんから」

 〔はぁ~…白夜のヤツ、どうやら本気で火熊ひぐまの肉を
  生で食べたいらしいな………火熊ひぐまの熊刺《くまさ》しかぁ…

  まぁ………郷に入っては、郷に従えって言うしな

  もし火熊ひぐまのの肉がいまいちだったら
  生姜やハチミツに浸けておいて、封印しておけばいいや

  後で、きちんと香辛料を手に入れよう〕

 言い募る白夜に、お腹の空いているリオウが、神護の手に顔をスリスリして催促する。

 どうやら…ヒリュオンと呼ばれる種族はかなり頭が良いようだな
 まだまだ、容姿からして子供だと判るのに、俺達の会話を
 きちんと理解しているようだな







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