5 / 33
005★フィリシアが野卑な男達に襲われている頃〈皇帝フリードリッヒ 視点〉
しおりを挟む
パーティー会場での騒ぎが、ゴールデンシェンローン帝国の皇帝フリードリッヒ・オトフリート・ゴールデンシェンローンのもとに届いた時その時。
もはや事態はどうしようもないほど、取り返しのつかない状態になっていた。
そう、側近達と近衛騎士達を従えて、皇帝フリードリッヒ・オトフリート・ゴールデンシェンローンが事態を確認しに来た時には………。
黄金の姫君や黄金の聖女様と呼ばれた、フィリシア・エリザベス・ビクトリア・ローエングリン公爵令嬢が、その特徴としてもっとも有名な、床に付くほどの長さの金髪を肩口で切られた無残な姿で、一目で下賤な男達とわかる者達に追われ、必死で逃げている姿が、壁一面に魔法の水晶玉により映し出されているさまだった。
そのあまりな映像を下卑た笑みを浮かべて観賞している者達の姿に、皇帝フリードリッヒ・オトフリート・ゴールデンシェンローンは憤る・
笑って観賞するようなコトか………と
そして、それを先導しているのが
第2皇子ギルバードとは………
我が帝国で、最も尊い血筋と力を有する
黄金の聖女を貶めたのが、我が子とは………
この映像を見た瞬間に、私はすべてを理解し、愛しい我が息子の未来が終わったコトが嫌でも理解しまう。
私は、第2皇子であるギルバートを
溺愛し自由に過ごさせ過ぎたようだな
このゴールデンシェンローン帝国皇帝の私が
不覚を取ってしまった
愛しい我が子ギルバートを
皇帝へと導く為に重要な
聖女フィリシアを失ってしまった
皇帝フリードリッヒ・オトフリート・ゴールデンシェンローンは悔恨に唇を噛み締め、握ったコブシからは手の平に食い込んだ爪によって鮮血をにじませていた。
そのどうしようもない後悔と憤りと、どうしてという思いで………。
まさか、愛しい我が子のギルバードが
自分の降下先のローエングリン公爵の令嬢との
婚約破棄をするなどという
愚かなコトを、自らするとは思いも寄らなかった
このような考え無しの愚か者では
いかに神竜の扉を微かに開けた皇子であっても
皇帝にはなれない
その愚かさを目の当たりに、皇帝フリードリッヒ・オトフリート・ゴールデンシェンローンは、どうしようもない切なさに首を振る。
そして、黄金の聖女を貶めたコトで
ギルバードは、皇位継承権のある
皇子としての立場も失った
今は、単なる貴族でしかない………
否、それすら危ぶまれる状態になっている
なんというコトをしてくれたのだ
何のために側近と監視を付けていたと………
私の見る目が無かったとしか言いようが無いな
驚きを隠せずに映像を見詰めた私に、現在の皇太子であるナイトハルトが話しかけてくる。
「陛下、申し訳ございません
私の不徳といたすところです
ギルバードが、あの男爵令嬢を
寵愛していたのは知っていました
が、このような暴挙に出るとは思わず
油断してしまいました
また、フィリシアを助けようとしたところ
邪魔されてカッとしてしまい
ローエングリン公爵を怒りのまま
切り捨ててしまいました
一応、ビューローに治癒魔法を掛けさせ
完全回復はさせてあります
が、何かと騒がしい男ゆえ
眠らせております
私の短慮な行動が
皇太子に相応しく無かったのは
重々承知しております
ただのナイトハルトとなるのも
自業自得と思っております
ですが、フィリシアには
何の罪も御座いません
どうか、フィリシアを御救い下さい
このナイトハルトが
伏(ふ)してお願い致します」
私は、ナイトハルトの発言に頷いた。
「お前の覚悟はようわかった
ナイトハルト」
もはや事態はどうしようもないほど、取り返しのつかない状態になっていた。
そう、側近達と近衛騎士達を従えて、皇帝フリードリッヒ・オトフリート・ゴールデンシェンローンが事態を確認しに来た時には………。
黄金の姫君や黄金の聖女様と呼ばれた、フィリシア・エリザベス・ビクトリア・ローエングリン公爵令嬢が、その特徴としてもっとも有名な、床に付くほどの長さの金髪を肩口で切られた無残な姿で、一目で下賤な男達とわかる者達に追われ、必死で逃げている姿が、壁一面に魔法の水晶玉により映し出されているさまだった。
そのあまりな映像を下卑た笑みを浮かべて観賞している者達の姿に、皇帝フリードリッヒ・オトフリート・ゴールデンシェンローンは憤る・
笑って観賞するようなコトか………と
そして、それを先導しているのが
第2皇子ギルバードとは………
我が帝国で、最も尊い血筋と力を有する
黄金の聖女を貶めたのが、我が子とは………
この映像を見た瞬間に、私はすべてを理解し、愛しい我が息子の未来が終わったコトが嫌でも理解しまう。
私は、第2皇子であるギルバートを
溺愛し自由に過ごさせ過ぎたようだな
このゴールデンシェンローン帝国皇帝の私が
不覚を取ってしまった
愛しい我が子ギルバートを
皇帝へと導く為に重要な
聖女フィリシアを失ってしまった
皇帝フリードリッヒ・オトフリート・ゴールデンシェンローンは悔恨に唇を噛み締め、握ったコブシからは手の平に食い込んだ爪によって鮮血をにじませていた。
そのどうしようもない後悔と憤りと、どうしてという思いで………。
まさか、愛しい我が子のギルバードが
自分の降下先のローエングリン公爵の令嬢との
婚約破棄をするなどという
愚かなコトを、自らするとは思いも寄らなかった
このような考え無しの愚か者では
いかに神竜の扉を微かに開けた皇子であっても
皇帝にはなれない
その愚かさを目の当たりに、皇帝フリードリッヒ・オトフリート・ゴールデンシェンローンは、どうしようもない切なさに首を振る。
そして、黄金の聖女を貶めたコトで
ギルバードは、皇位継承権のある
皇子としての立場も失った
今は、単なる貴族でしかない………
否、それすら危ぶまれる状態になっている
なんというコトをしてくれたのだ
何のために側近と監視を付けていたと………
私の見る目が無かったとしか言いようが無いな
驚きを隠せずに映像を見詰めた私に、現在の皇太子であるナイトハルトが話しかけてくる。
「陛下、申し訳ございません
私の不徳といたすところです
ギルバードが、あの男爵令嬢を
寵愛していたのは知っていました
が、このような暴挙に出るとは思わず
油断してしまいました
また、フィリシアを助けようとしたところ
邪魔されてカッとしてしまい
ローエングリン公爵を怒りのまま
切り捨ててしまいました
一応、ビューローに治癒魔法を掛けさせ
完全回復はさせてあります
が、何かと騒がしい男ゆえ
眠らせております
私の短慮な行動が
皇太子に相応しく無かったのは
重々承知しております
ただのナイトハルトとなるのも
自業自得と思っております
ですが、フィリシアには
何の罪も御座いません
どうか、フィリシアを御救い下さい
このナイトハルトが
伏(ふ)してお願い致します」
私は、ナイトハルトの発言に頷いた。
「お前の覚悟はようわかった
ナイトハルト」
0
あなたにおすすめの小説
田舎娘をバカにした令嬢の末路
冬吹せいら
恋愛
オーロラ・レンジ―は、小国の産まれでありながらも、名門バッテンデン学園に、首席で合格した。
それを不快に思った、令嬢のディアナ・カルホーンは、オーロラが試験官を買収したと嘘をつく。
――あんな田舎娘に、私が負けるわけないじゃない。
田舎娘をバカにした令嬢の末路は……。
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
婚約破棄? 私、この国の守護神ですが。
國樹田 樹
恋愛
王宮の舞踏会場にて婚約破棄を宣言された公爵令嬢・メリザンド=デラクロワ。
声高に断罪を叫ぶ王太子を前に、彼女は余裕の笑みを湛えていた。
愚かな男―――否、愚かな人間に、女神は鉄槌を下す。
古の盟約に縛られた一人の『女性』を巡る、悲恋と未来のお話。
よくある感じのざまぁ物語です。
ふんわり設定。ゆるーくお読みください。
悪役断罪?そもそも何かしましたか?
SHIN
恋愛
明日から王城に最終王妃教育のために登城する、懇談会パーティーに参加中の私の目の前では多人数の男性に囲まれてちやほやされている少女がいた。
男性はたしか婚約者がいたり妻がいたりするのだけど、良いのかしら。
あら、あそこに居ますのは第二王子では、ないですか。
えっ、婚約破棄?別に構いませんが、怒られますよ。
勘違い王子と企み少女に巻き込まれたある少女の話し。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる