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015★神官と言っても、所詮は人攫いをするような人のは………
しおりを挟む足を踏み入れたお城は、江戸城のように、政務を執る表(男性しかいない)と、王様達のくつろぐ奥向き(女性しかいない)って分かれているのかな? って思った。
だって、女性の数が少ないっていうコトを、想像したく無かったから………。
逆ハーは、乙女ゲームとか小説とかマンガだから楽しいの。
TVやPCやスマホで見ているから、キャッキャウフフして見ていられるの。
だって、それをやっているのは、ビッチなヒロインなんだから………。
私じゃ無いもん……ってね………。
もっとも、私は、逆ハーの乙女ゲームなんてしたこと無いけどね。
ただ、乙女ゲームの世界に転生した悪役令嬢モノを、無料のネット小説サイトで読んでいたから、だいたいの内容はわかるから………。
だって、逆ハーを狙ったヒロインは、ろくなめにあっていなかったからね。
中には、予定外に逆ハーになっちゃって、ヤンデレさんにぶち当たり、監禁コースにはいったりするなんて怖いモノもあったから………。
それを読んでいたから、ある程度のコトを想像できたわ。
リアルの逆ハーレムなんて、娼婦並みに恋人達、または、夫達の相手をしなきゃいけないんだってコトを………。
男って、溜まったら、毎日、アレをださなきゃいけないのよね。
それが、何人もいたら、毎日、何人もの男とエッチを何度もするコトになるの。
ちょっと考えれば、誰だって身体がもたないってわかるでしょう………。
特に、あの部分が、腫れて熱もって炎症しそうだなぁ~って思ってしまうのよねぇ~。
ついでに、腰がイってしまうと思う………下世話かも知れないけど、ソレが事実。
それと、同じ体位だけしていたら、シーツで擦れてしまうから、色々な体位をしなきゃいけないし………なんて、考えてしまう。
いや、本当に大変だと思うんだよねぇ………はぁ~……考えたくない。
大体、そんなに頑張って、エッチしていたら、日常生活に支障がでちゃうでしょ。
夜にエッチしたら、朝は起きれない………昼過ぎに起きれたら御の字かな?
ご飯食べて、お風呂に入って、ほっこりしてたら、恋人達が帰ってくるって状態になりそうだもの。
自分の時間が無くなりそうって、予想がついてしまう。
そんなコトを考えていたら、大きな扉の前に辿り着いた。
どうやら、目的地に着いたらしいわね。
不味い…私ってば、考えごとしていたから、ここまでの道順覚えていないわ………。
迷子になったらどうしよう?
一発で危険なめに会いそうだと思って、ワタワタしていると、ハルト君とジーク君が、ぽんぽんって小さな子供を落ち着かせるように、私の肩を叩いてくれたのよ。
心配してくれた2人に、私はとりあえずにっこり笑ってみせるコトにしたわ。
すると、ほっとした表情を2人は、私に見せてくれた。
そこで、私は考えるのは後にして、この扉の向こうには、何が待っているのかを確かめるコトにした。
目の前で、神官様が、扉の両脇に立っている騎士様達に、声を掛けていた。
「勇者殿と聖女殿を、連れてまいりました」
その言葉に頷くと、騎士様は無言で、扉を開けてくれる。
ちなみに、扉を開けている騎士様以外は、無言で立っていた。
開かれた扉は、定番のギギィーなんて音は、微塵もたたなかった。
力を入れているように見えないのに、すーっと音も無く扉が開く。
室内に居る者へと軽く会釈した神官様が、私達をふり向いて言う。
「これから、謁見の間に入ります」
そう、簡潔にばっさりと言ってから………。
「背負っている荷物は、降ろして手に持ってください」
こちらのことなど一切考えずに、平気で命令して来る。
私達の感情など気にもせずに、命令口調で神官は続ける。
まったく、何様のつもりなんでしょうか?
この人攫いめっ。
そう思う間も、神官は淡々と当然のように言う。
「私が立ち止まったら、立ち止まってください。そして、私と同じように、陛下に頭を下げてください。解かりましたか?」
勝手にそう言い放ち、更に命令の言葉を続ける。
「挨拶の口上はいりません。召喚された方々に、私達のマナーを押し付けたりはいたしませんので………」
そこで一度言葉を切って、殊更に強調して言う。
「ただし、陛下の言葉に逆らうことは許されませんので…………」
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