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092★ラノベ定番より優れモノも存在するようです
しおりを挟むあっ……アルス君でも、知らないんだぁ~……。
でも、ハルト君達も微妙な顔しているから、知らないって思っていいわね。
あれ? 《連環の輪》って、何か読んだコトがあるわ。
確か、婚約の証だったよね?
《連環の輪》は、ラノベにあった気がするけど?
婚約している相手が死ぬと、数日とか数週間で消えるって設定だったと思うわ。
その刻印(しるし)が付いていると、男の人に言い寄られるコトが無くなる程の効力があったような気がする。
確か、強引にピーなコトをしようとすると、男性のアレが腐っちゃうとか………。
邪な男達から女性を護る魔法がかかっていて、危なくなると発動していたっけ………。
もしかして………ソレとおんなじ効果があるとか?
「この《連環の輪》が大事なのよ」
大事って言われても、もう少し説明が欲しいわ。
「どんな効力があるの?」
私の質問に、エリーさんはにっこり笑って(ドヤ顔)答えてくれる。
「お互いに離れていても(国内であれば)、お互いの居場所がわかる。ただし、お互いに生きているならね。妻を捜す為のモノって思っていいわね」
うっわぁ~…今まで読んだラノベや悪役令嬢モノのなかで……1番の優れものだわ。
国内なら何処に居てもわかるなんて凄い。
でも、国内って言っても、居る場所によっては、国外の方が近かったりするよね。
だって、東京都より、九州地方では、韓国のソウルの方が近いもの。
近くても国外はわからないのかな?
「国内なら、距離に関係ないのはどうして?」
「それが、契約の女神ソルトアーナ様の御力でねって、言われてお仕舞いだったわ。それ以上の説明不能らしいわ」
女神様の御力ね………それはそれで、予想外だわ。
「そうなんだぁ~……なんか凄いねぇ」
「感心していないで、アリア達も契約の女神ソルトアーナ様の婚約誓約証書を使って、神官様に誓約魔法をかけてもらいなさいよ」
「安全の為にね」
色々と思考していたから、ちょっと返事が変になってしまう。
「えっ? あっ…うん」
私の代わりに、ハルト君が良い笑顔で答える。
「ああ…そうだな」
「確かに、誘拐対策になるな」
どこか黒っぽいオーラをまとって、ジーク君も頷く。
そして、ダリューン君が、にこにこ笑って質問する。
その笑顔に、私は怖いモノを感じた(涙)。
「セルディ様、手続きはどうしたら良いんですか?」
「婚約するんですね?」
セルディ様は律儀にも私達に質問する。
そこで、私は、自分の耳を指差して言う。
これを言ったら彼女達にからかわれるかな? って思いながら………。
「はい、婚約の証として、ピアスとイヤーカーフを交換しました」
「へへぇ~アリアってば、4人分のピアスを持っていたの?」
予想通り、彼女達にからかわれました。
かまぼこ目で、にやにやしながら私を見ています。
うっ…恥ずかしい…これで、本当に私もビッチの仲間入りね。
でも、あの時たまたまビアスを買っただけなの。
そのピアスを人にあげる予定なんて無かったのよぉぉ~……。
本当に、たまたま私の瞳の色、紫がかった黒真珠のビアスがあっただけだから………。
だから、私はそれを強調して言ってみた。
「うん、1箱買うなら安くしてくれるって言われたから………黒真珠のピアスのデザイン違いを買ったの」
「それを持って転移したってわけね」
「うん」
「だから、デザイン違いの黒真珠のピアスをアルス君達は着けているのね」
私の送ったピアスに彼女達は納得してくれたらしい。
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