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召喚されちゃいました
322★どうやら、魔族による敵襲があったようです
しおりを挟むそして、私はハタッと気付きました。
あれ?アラン様が側にいないとしても、誰も私を起こしに来ないっておかしくない?
これって何か非常事態が起きているって可能性があるかも?
だったら、アラン様に我が侭言って、アラン様の騎士服を仕立て直したモノを着たほうが良いよね。
私は、起き上がるとベッドから降りてクローゼットに向かう。
そして、たったと騎士服に着替えましたよ。
ついでに、色々な《魔石》をインベントリから取り出して、それぞれの属性に合わせた攻撃魔法を付与していきます。
とっさに、攻撃魔法を使えなくても《魔石》を使うコトなら出来るって思ったから………。
さっき作った《魔石》は使ったら確実にアラン様にお仕置きされると思うので、ここは普通の《魔石》を用意します。
私だって、ちゃんとソコは考えてますよ。
魔法を付与した《魔石》を、騎士服のポケットにごそごそと入れます。
いざっていう時にぱっと取り出せる様にね。
なんてやっていたら、慌てた様子でフレデリカさんが部屋の外から声を掛けてきます。
嫌な予感って当たるのよね溜め息しかでないわ。
「姫様、起きていらっしゃいますか?」
フレデリカさんの問い掛けに、私は今の状態をさらっと説明するコトにしましたよ。
「はい、起きてます
ついでに、アラン様から頂いた
あの騎士服に着替えています
だから、扉を開けて良いですよ」
「そうですか、では開けます」
私の許可を聞くとフレデリカさんは、直ぐに扉を開けて騎士様達と一緒に入って来ましたよ。
これって、確実に魔族の襲撃があったと思ってイイですよね。
「魔族の襲撃があったんですね?」
私の問い掛けに、フレデリカさんはちょっと驚いたみたいです。
が、優しく微笑んでから私を安心させる様に言います。
「ランドール様がお待ちですので
この者達と共に行くコトになります
勿論、私達も一緒に参ります」
私は、フレデリカさんや騎士様達の様子から、確信を深めてもう一度言う。
「そうですか、魔族の襲撃があったんですね
私は、陛下達がいらっしゃる場所に向かうんですか?
ランドール様や近衛騎士達が戦っている場所を避けて
この宮にある転移用の魔法陣に向かうというところですか?」
「姫様?どうしてそれを?」
あらまフレデリカさん達が驚いた顔をしています。
ラノベを読んだりRPGをしていれば、割りと良く出る設定なんでちょっと言ってみただけなんですが………。
こんな反応になるなんて予想外でした。
でも、美少女なヒロインじゃないので、テヘペロはしません。
「私の世界で流行ったの物語の中に
良く出で来る設定だったから、わかっただけよ
ランドール様に教えてもらっていたら
この部屋の転移魔法陣を起動できたのに、残念ね」
私の発言に、フレデリカさんも騎士様達もさらに驚いた表情になって無言のままです。
そんなに驚くコトかしら?でもコトは急を要すると思って、私はちょっと命令口調で言いますよ。
この宮を攻撃されたら………アラン様の理性が焼き切れて、フルトランスして魔族にブレスを吐きそうだし、もしそうなったら被害甚大で大変だと思ったんです。
主に宮の残骸処理と再建築で………。
この宮に勤めている者達なら攻撃される前にっさと退避しているでしょうしねなんて、現実逃避してから私は言います。
「とりあえず、移動しましょう
フレデリカ案内を………」
「はい」
もっと説明して欲しいと視線で問いかけているフレデリカさん達を、私は無視しましたよ。
だって、説明するのが面倒だったんですもの。
それに、説明しても信じてくれるとは限らないしね。
気を取り直したフレデリカさんは、私を見詰めてから言います。
「では、姫様は私の後を………」
私は、コクッと頷いてフレデリカさんの後ろに歩いていきましたよ。
私の前後左右に騎士様達は、護衛する為に付き従います。
勿論、フレデリカさんの前にも騎士様達は付いています。
たぶん、私を守る騎士様達の後ろに、残りの侍女さん達や侍従さん達が付き従うんでしょうね。
ここは、フレデリカさんに聞いてみます。
「侍女や侍従達以外は、何処に避難するんですか?」
「他の者達は、既に地下通路を走って他の宮に避難しています」
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