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召喚されちゃいました
324★いるんですねぇ~………本当に………
しおりを挟む私が、これでアラン様の元へと迎えると内心ホッとしたところに、超がつくほど考えなしのお馬鹿さんがキンキン声で話しかけて来る。
「叔母上から、陛下に皇女がいるとは、聞いておらぬ
勝手に皇族を名乗るなぞ、不敬であろう」
とりあえず、この場で一番高位の者としての指示出した………って思っていたのにぃ~マジですか?
ホンモノのおバカさんがいましたよ。
属国の王女と宗主国の皇女を比べたら、例え養女でも皇女である私の身分の方が上だって分かるでしょうに………。
それに、降嫁した皇女と皇帝陛下の皇女を偽者扱いですか………。
どんな教育したら、こんな馬鹿が育つの?
アルファルーラ帝国に、ケンカを売っているの?
「「「「「………」」」」」
属国であるアレンドラ王国の王女の暴言に、呆れてモノも言えないわ。
流石に、フレデリカさん達も近衛騎士様達も唖然としているわね。
どうやって収拾すれば良いの?マジ勘弁してよ(号泣)。
このままじゃ穏便になんて出来ないわ。
アルファルーラ帝国のメンツに関わる事柄だもの。
モブで小市民の私には、こんな時の対応が思い浮かばない(ヤバイ)。
なんて思っていたら、さらにお馬鹿王女が言います。
「皇族の正装のドレスを纏わず
騎士服を纏い男装しておるなど
皇女ではないわ
皇女とは騎士達に守られる存在
その騎士の姿をしておるなぞ
ありえんわ
まして、扇で顔を隠しておる時点で
人間離れした美貌を誇る
アルファルーラ帝国の皇女として
ありえぬわ
不細工な顔を隠しておるのだろう
下級貴族の娘が皇女を詐称するなど………」
あははは………ドレスを着てないって、そこまで侮られるものなの?
っていうか、騎士様達に守られる存在だから男装はおかしいって言われると確かに一理あるねって思うわ。
でも、ここはアルファルーラ帝国で、異世界召喚された花嫁達は、愛する夫と共に皇族や貴族の義務である魔物討伐をするのが当たり前なの。
だから、騎士服を纏い男装するのは当然なのよ。
この辺は、常識の違いとしかいいようが無いわね。
それと、アルファルーラ帝国の皇族って、確かに美男美女ぞろいよね。
アラン様や皇帝陛下や先代皇帝陛下達は超絶美形だったし、会議で見た皇族の男性達も細マッチョの美形だったわ。
女性皇族は、フレデリカさんしか会ってないけど、美女だわね。
うん、確かに美貌で言うなら、私は皇族に入らないわ。
でもね、皇帝陛下の養女って言ったのよ。
色々と常識があるし、それなりにあっているけどね王女様、ここは、貴女のアレンドラ王国じゃないのよ。
これは、ひとこと言っておこうかなぁ面倒くさいけど(ウザイ)。
「ここは、貴女のアレンドラ王国ではない
そして、アレンドラ王国は
このアルファルーラ帝国の属国だと
きちんと理解しているのか?
皇帝陛下の養女であり、皇帝陛下の弟君で
帝都騎士団団長のランドール様の正妃である私に
紹介もされていないのに、勝手に話し掛け
あまつさえ、数々の不敬な発言と
この宮に不法侵入をしているソナタは
ほんに身分をわきまえぬ、愚か者よな」
魂が口から出そうって思いながら、皇女としてアラン様の正妃として精一杯頑張ります。
迷惑王女を格下扱いして、出来るだけ冷たく傲岸不遜な感じに………。
言葉遣いは、あえて女言葉でもなく男言葉に近い感じにしてみました。
私の発言に、フレデリカさん達や近衛騎士様達もにこにこしています。
良かった、このぐらい言ってちょうど良いのね。
なんて思いほっとしていると………。
「ふざけるでないわ
私は皇妃アンジェリーナ殿下の姪で
アレンドラ王国の第1王女
所詮は養女で、臣籍降下する皇弟の正妃なぞ
皇族ではないようなもの
そんな存在が………」
アレンドラ王国の王族って、馬鹿なのねぇほんとぉ~に馬鹿なの(ムカツク)。
確かにアラン様は、出会った時に臣籍降下予定なんて言っていたけど、実際は皇太子だったわ。
それに、大抵の皇帝陛下の兄弟は臣籍降下しないのよ。
皇帝や皇族にあんまり子供が生まれないのを誤魔化す為にも、皇族の数を減らさないようにする為にもね。
そんなアルファルーラ帝国の事情を知らないんでしょうけど、この王女の馬鹿っぷりには呆れてモノも言えないわ。
これをネタに、皇妃アンジェリーナは、完全に捨てられるタイプの離婚ものね。
まぁ~コレもある意味では、予定通りかしらねぇ~うふふふ。
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