召喚されたのに、スルーされた私

召喚されちゃいました

３３２★もう付き合わなくてイイと思う

　私は、アレンドラ王国と付き合いたく無いです。
　なんて、思いっきりこころの中で、毒を吐いてしましました。
　たらたら………。

　「賢いシオンの言う通りですね

　　アンジェリーナと
　　この王女達を送り返したら

　　我が帝国とアレンドラ王国の交易には
　　高い関税をかけましょう

　　アレンドラ王国との交易で
　　どうしても欲しいというモノはありません

　　彼の国との交易を止めても
　　我が帝国には何の支障もありません

　　あちらは、我が帝国からの輸入が止まれば
　　食料事情等が悪くなるでしょうが………

　　他国から輸入すれば良いだけですしね

　　兄上に進言して、属国としていた
　　契約を破棄してもらいます

　　表面だけでも対等の国に成れば
　　関税を安くしてやる必要はありませんしね

　　また、強力な魔物が出でも
　　それを討伐してやるという
　　義理もなくなりますからね

　　残りの２人の側妃達の国も
　　同じ処理をしましょう

　　年々、強力な魔物が
　　出現するようになっていますから

　　他国の為に、騎士団を派遣するのは
　　止めたいと思っていたので………

　　今回のコトは丁度良い理由になります
　　はき違えた者と付き合う気はありません」

　迷惑しか掛けない大陸や半島を思い出して、私の駄々漏れしたこころの声に、そう答えたアラン様の冷たい口調と表情に、私はピンときましたので質問します。

　「ランドール様
　　残りの側妃の祖国からも
　　王女が来ているんですか？」

　「ええ………皇帝陛下や私を含む
　　独身の皇子達の皇子妃や側妃として

　　嫁がせたいから、是非に………と
　　それなりの人数が着ていますよ

　　このアルファルーラ帝国では
　　あちらの国で、王女と言えど
　　何の価値も無い存在なんです

　　それを、何を勘違いしたのか………
　　迷惑以外の何者でもありませんね

　　兄上が他国の王女なら
　　子が生まれるだろうと
　　試した結果がコレですから………

　　本当に、困ったコトですね

　　せっかく、兄上が意地と根性で
　　《魔力降下剤》まで飲んで

　　《魔力》をとことんまで落として
　　気合と根性で生ませたんですけどねぇ………

　　その子供達は、ものの見事に
　　全員、義務と責任を果たさない
　　役立たずのクズですからね

　　それがわかっているのに、また
　　他国者を娶って、出来そこないの
　　子を作る意味がありませんよ

　　心底、関わりを断ちたいと思っている
　　属国の者達なぞ人質にする価値も無い」

　嫌そうに答えるアラン様の様子に、もうその迷惑な集団に会っていたんだと分かりました。
　でも、属国としての価値も無い、婚姻相手としての価値も無い王女達の集団って………迷惑以外の何者でも無いですよね………いや、マジでいらないよね。

　それなのに、たぶんに、超絶美形のアラン様は、王女達に絡まれましたよね。
　過保護なアラン様と陛下達は、わざと私を、その謁見に参加させなかったんだってわかります。

　超絶美形集団に、モブで地味でチビでブスな、デ………げふんげふん………ぽっちゃりな、私を入れたら悪目立ちするって思ったんでしょうね。

　そして、確実にＤＯＱＮ王女達に攻撃されてしまいますね。

　こころの底から、そんな謁見？歓迎の催し？に参加させられなくて良かったって思います。

　超絶美形のアラン様の隣りに、私っていう存在（皇子妃）が居ないから、こっちの常識を覚える気の無い王女達に、ガンガン迫られて嫌な思いをしていたってわかります。

　アラン様の耳に着いているピアスを見れば、既に結婚しているってこっちの人間はわかるけど、他国の人達はわからないから………。

　外交官なら耳のピアスの意味は理解していると思うけど、その忠告を聞く耳を持たない王女達なんでしょうね。

　うん、常識の無い国とは付き合わないほうが良いです。

　何でも言えば助けて貰えると思って、助けて貰ったコトに感謝しない国と付き合っても嫌な思いをするだけですしね。
　ほんとぉ～に、どこの世界にもあるんですね、そういう国………いや、場って………国とも呼べませんよね。