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召喚されちゃいました

352★新たな爵位の為です

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 悩んでいるアラン様も素敵です(ああ写メ撮りたい)。
 じゃなくて、ここは、もうひと提案しましょう。

 爵位があったって、住居が無ければ意味がありませんからね。
 そして、維持管理費用は、馬鹿になりませんからね。


 「だったら
  帝都や都市等に住む

  現在、騎士として
  働いている者達が暮らす

  マンションを作り
  そのフロアごとに

  メイドや従者を共同で
  雇う様にするのは
  どうでしょうか?

  掃除や洗濯
  料理等の下働きは

  そのフロアに
  勤めている者達がする

  その代わり騎士達は
  自分の侍女や侍従等を雇う

  とすれば、そこまで金銭的な
  負担は無いと思います

  マンションの1階部分に
  お茶会用の部屋や

  パーティー用の部屋を
  用意しておけば

  世代交代などで
  貴族から外れる者達

  ようするに次男や三男達が
  貴族に準じた生活ができますよ

  平民に落ちて行方知れずになる
  ということが、ほぼなくなります

  それに、別棟に
  馬小屋や馬車の保管を

  共同で保持すれば
  良いと思います」

 私の提案に、アラン様が頷いてくれます。

 「そうですね
  経費の掛かる部分を減らすが
  貴族としての付き合いは出来る

  それならば、戦爵になっても
  良いと思えるでしょうね」

 「マンションを建てる費用は
  私の魔道具を
  対価にしたいと思います

  ハイワイバーンを確保したのも
  私ですからね

  各フロアに必要なメイドなどの
  費用の補助金も

  こちらから出したいと思います

  ただし、メイドや料理人
  馬番などの下働き達は

  スラムなどに住んでいた者達を
  教育して当てたいと思います

  そうすれば、スラムの
  貧困対策にもなりますから………」

 「シオンは本当に賢いな

  今すぐに宰相にしても
  良いぐらいに………」

 「そうですね
  でも、私の正妃です

  体力が、私達と比べて
  はるかに無いし

  小さくて華奢で
  か弱い存在なんですよ

  今だって余分な体力を
  使わせているんです

  政務に関わらせる予定は
  ありませんよ」

 アラン様の宣言に、思わず、私は頬を膨らませてしまいます。

 確かに、私はアラン様達より遥かに体力はないですよ(涙)。
 でも高い《魔力量》で補えるのに、過保護すぎます(怒)。

 そう思うのに、陛下達もアラン様に同意します。

 「確かに、残念なほど
  体力は無いな

  行動力と賢さと
  《魔力量》は桁違いに
  あるだけに惜しい」

 「………」

 そんなに、買いかぶらないで下さいよぉぉぉ~………(大泣)。

 ラノベやゲームの設定を元にした、知識チートをちょっと持っているだけなんですよ(冷や汗ダリダリ)。

 たぶん、あの美少女達もある程度の知識はあるから………。

 「シオン、あの少女達は
  アレ等と、その側近達に

  ちやほやされているだけだと
  報告があがっている」

 「えっ?」

 「身の回りの世話は
  侍女達がしています

  それについて
  特に拒否もしていないと
  報告があがっていますよ」

 「本当ですか?」

 「こちらのマナーや歴史などの
  教養とダンスなどを

  アレ等の用意した教師に
  習っているのは確かですね」

 「あのキラキラ皇子(仮)達は
  本当に、最低限の……
  お世話をしているんですね」

 「教育を受けた後は
  アレ等とお茶会をしたり

  庭園に出たり
  皇居内にある

  植物園や動物園などに
  出かけている

  その為に、近衛騎士達の
  業務に支障が出ている

  あの王女達を
  上手く誘導する為の

  近衛騎士達の人数が
  足りなくなっていたのだ」

 ああ……それで、勝手にうろつき回ってくれたんですか(怒)。
 というか、本当に姿かたちだけで、役に立ちませんね(激怒)。

 というか、あの子達も、どうしてそう考えなしなんでしょうか?
 本当に、キラキラ皇子(仮)達は自分達の都合が良いようにって、必要最低限の教育すらしていないんですね。

 「皇帝陛下に
  謁見もしていないのに
  出歩いていたんですか?

  あのキラキラ皇子(仮)達は
  何を教育していたんですか?

  誰も彼女達に外出するリスクと
  回りに掛かる負担を説明を
  していなかったんですか?

  それと
  彼女達に選任の守護騎士は
  付いていないんですか?」

 「シオン、それなんですが……

  召喚された花嫁の
  専任の守護騎士は

  婚約者か夫が
  用意するものなんですよ」

 「えっ?」

 「それにですね
  陛下に謁見していない状態では
  有力な皇族との出会いの場を
  用意するコトは出来ないんです

  この帝国に必要な存在として
  陛下に認知してもらい

  貴族達に、紹介してもらう
  必要があるんですよ」

 「ああだから
  彼女達を、わざと
  外出させていたんですね」









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