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第4章 国外逃亡編
第46話 お子様ランチも異世界初よ
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「お帰りなさいませ。ご主人様。」
本日も「メイドカフェ悪役令嬢」は大盛況だ。
開店前から長蛇の列が出来、一時間以上の待ち時間が出来る。
最近導入した新システムが、その人気に拍車をかける。
1つ目のシステムが、ポイントカードシステム。
銅貨1枚につき、私がカードにサインをする。
10個貯まると、当店の人気メニューのクマちゃんオムライスがサービスとなるのだ。
この世界ではポイントカードシステムは存在せず、導入するとすぐに大反響となった。
お客さんが増えた今では、私のサインの代わりに自作のハンコをカードに押している。
前世に作ったイモ版がこんなところで役立つとは思わなかったわ。
2つ目のシステムが推しメン応援刺繍ブローチ。
ポイントカードを埋めたお客さんに、オムライスサービス券と共に渡される。
刺繍ブローチには自分の推しメンの似顔絵が入っている。
流石マーサ。やっぱり手が器用ね。
でも、何で私の目ってこんなに吊り上がって作られてるの?
何度か通ったお客さんは大抵の場合、推しメンが出来ている。
推しメン応援刺繍ブローチを持った人には、その推しメンのみが注文を取りに伺うのだ。
推しメンを作ることで、自分自身のメイドや執事だという特別感が生まれる。
もちろん選ばれたメイドや執事も、自分の推しメン応援刺繍ブローチを持った人にはよりサービスを厚くする。
この相乗効果で、お客さんはお店に何度も訪れるようになるのだ。
そして3つ目のシステムが人気投票システム。
3~4か月に一度メンバーの総選挙(人気投票)を行い、誰が一番人気かを決める。
投票できる権利を持つ人は、推しメン刺繍ブローチを持つ人のみ。
投票期間中に対象のメニューを注文することで、投票券がもらえる。
通常は推しメンに投票するが、他のメンバーに投票することも認められている。
そのため、自分の推しメンが期間中にお店に来たからといって油断することは出来ない。
推しメンを変えることも可能だ。ただ、変える際にはポイントカードを再度埋めなくてはならない。
お店のハンコを10個集めることが出来たら、サービス券とともに別の推しメン刺繍ブローチがもらえるのだ。
言い換えれば、推しメンを変えるためには、最低10回は通わなくてはならない。
我ながら悪どいシステムを考えたものね。
ただ、その日はいつもと違っていた。
ヴェネパール王国の第2王子であるフランツ殿下が、お店にやってきたのだ。
王族にもかかわらず長い列を文句も言わず、順番を待つ殿下。
街の人たちもまさか殿下が並んでいるとは思わなかったでしょうね。
平民の衣装を着て、平民と同じような話し方をする殿下。
ただ、アイゼンベルク王国のヘンリー王太子殿下にも似た育ちの良さが現れていて、明らかに高貴なオーラがにじみ出ている。
マーサとオットーも気づいているようだ。
何もアクションを起こさないのは、恐らく殿下の目的を探っているためだろう。
どうやら他の者たちは気づいていない。
他のお客さんに対応するので手一杯となってしまっている。
私は案内を待つフランツ殿下とその側近に近づき、いつものセリフを告げるのだ。
「お帰りなさいませ。ご主人様。」
殿下の顔がパァッと明るくなる。
殿下は私にニッコリ微笑むと、隣の側近も軽く私に会釈をした。
殿下の身長は私よりも少し高いくらい。
歳は私とさほど変わらないだろう。
手足は細く、女性のように綺麗な肌をしている。
くせ毛気味の金髪で、毛先が軽くカールしている。
目は青く、鼻は高い。
どこから見ても洋風の顔立ちなのに、どことなく彼からは東洋系の雰囲気を感じる。
一方従者は彼と正反対な印象だ。
長身でがっちりとした体型の彼は、見るからに戦士そのもの。
周りを伺う目の鋭さは、常人のものではない。
恐らく殿下を護衛する騎士か何かだろう。
袖から除く浅黒く焼けた太い腕は、いくつかの傷が刻み込まれている。
私は彼らを席に案内し、挿絵入りのメニューを手渡した。
メニューを嬉しそうに見る殿下。
こうしてみると、まだまだ若い男の子だ。
従者の方はこの環境に馴染めない様子。
メニューよりも周囲の方が気になるようだ。
顔にオドオドって書いてあるわよ。
男ならもっとしゃんとしなさいよね。
「ねぇ、このお店のお勧めは何かな?」
メニューを見ていた殿下が私の方を向き質問をする。
「そうねぇ、これなんかよろしいんじゃなくて?あなたにとてもお似合いよ。」
私が選んだのは、パンダちゃんライス。
チキンライスで作ったパンダの顔に、ヴェネパール王国の旗が立てられる。
その周りを囲うのが、ハンバーグとスパゲッティナポリタン。
その奥でエビフライが食べてくれよと主張している。
いわゆるお子様ランチだ。
前世では子供の大好物メニューとして人気だが、この世界では大人も喜ぶ「メイドカフェ悪役令嬢」の定番メニューだ。
「まさかお子様ランチとは…」
ボソッと呟く従者。
えっ、あなた今なんて言ったの?
本日も「メイドカフェ悪役令嬢」は大盛況だ。
開店前から長蛇の列が出来、一時間以上の待ち時間が出来る。
最近導入した新システムが、その人気に拍車をかける。
1つ目のシステムが、ポイントカードシステム。
銅貨1枚につき、私がカードにサインをする。
10個貯まると、当店の人気メニューのクマちゃんオムライスがサービスとなるのだ。
この世界ではポイントカードシステムは存在せず、導入するとすぐに大反響となった。
お客さんが増えた今では、私のサインの代わりに自作のハンコをカードに押している。
前世に作ったイモ版がこんなところで役立つとは思わなかったわ。
2つ目のシステムが推しメン応援刺繍ブローチ。
ポイントカードを埋めたお客さんに、オムライスサービス券と共に渡される。
刺繍ブローチには自分の推しメンの似顔絵が入っている。
流石マーサ。やっぱり手が器用ね。
でも、何で私の目ってこんなに吊り上がって作られてるの?
何度か通ったお客さんは大抵の場合、推しメンが出来ている。
推しメン応援刺繍ブローチを持った人には、その推しメンのみが注文を取りに伺うのだ。
推しメンを作ることで、自分自身のメイドや執事だという特別感が生まれる。
もちろん選ばれたメイドや執事も、自分の推しメン応援刺繍ブローチを持った人にはよりサービスを厚くする。
この相乗効果で、お客さんはお店に何度も訪れるようになるのだ。
そして3つ目のシステムが人気投票システム。
3~4か月に一度メンバーの総選挙(人気投票)を行い、誰が一番人気かを決める。
投票できる権利を持つ人は、推しメン刺繍ブローチを持つ人のみ。
投票期間中に対象のメニューを注文することで、投票券がもらえる。
通常は推しメンに投票するが、他のメンバーに投票することも認められている。
そのため、自分の推しメンが期間中にお店に来たからといって油断することは出来ない。
推しメンを変えることも可能だ。ただ、変える際にはポイントカードを再度埋めなくてはならない。
お店のハンコを10個集めることが出来たら、サービス券とともに別の推しメン刺繍ブローチがもらえるのだ。
言い換えれば、推しメンを変えるためには、最低10回は通わなくてはならない。
我ながら悪どいシステムを考えたものね。
ただ、その日はいつもと違っていた。
ヴェネパール王国の第2王子であるフランツ殿下が、お店にやってきたのだ。
王族にもかかわらず長い列を文句も言わず、順番を待つ殿下。
街の人たちもまさか殿下が並んでいるとは思わなかったでしょうね。
平民の衣装を着て、平民と同じような話し方をする殿下。
ただ、アイゼンベルク王国のヘンリー王太子殿下にも似た育ちの良さが現れていて、明らかに高貴なオーラがにじみ出ている。
マーサとオットーも気づいているようだ。
何もアクションを起こさないのは、恐らく殿下の目的を探っているためだろう。
どうやら他の者たちは気づいていない。
他のお客さんに対応するので手一杯となってしまっている。
私は案内を待つフランツ殿下とその側近に近づき、いつものセリフを告げるのだ。
「お帰りなさいませ。ご主人様。」
殿下の顔がパァッと明るくなる。
殿下は私にニッコリ微笑むと、隣の側近も軽く私に会釈をした。
殿下の身長は私よりも少し高いくらい。
歳は私とさほど変わらないだろう。
手足は細く、女性のように綺麗な肌をしている。
くせ毛気味の金髪で、毛先が軽くカールしている。
目は青く、鼻は高い。
どこから見ても洋風の顔立ちなのに、どことなく彼からは東洋系の雰囲気を感じる。
一方従者は彼と正反対な印象だ。
長身でがっちりとした体型の彼は、見るからに戦士そのもの。
周りを伺う目の鋭さは、常人のものではない。
恐らく殿下を護衛する騎士か何かだろう。
袖から除く浅黒く焼けた太い腕は、いくつかの傷が刻み込まれている。
私は彼らを席に案内し、挿絵入りのメニューを手渡した。
メニューを嬉しそうに見る殿下。
こうしてみると、まだまだ若い男の子だ。
従者の方はこの環境に馴染めない様子。
メニューよりも周囲の方が気になるようだ。
顔にオドオドって書いてあるわよ。
男ならもっとしゃんとしなさいよね。
「ねぇ、このお店のお勧めは何かな?」
メニューを見ていた殿下が私の方を向き質問をする。
「そうねぇ、これなんかよろしいんじゃなくて?あなたにとてもお似合いよ。」
私が選んだのは、パンダちゃんライス。
チキンライスで作ったパンダの顔に、ヴェネパール王国の旗が立てられる。
その周りを囲うのが、ハンバーグとスパゲッティナポリタン。
その奥でエビフライが食べてくれよと主張している。
いわゆるお子様ランチだ。
前世では子供の大好物メニューとして人気だが、この世界では大人も喜ぶ「メイドカフェ悪役令嬢」の定番メニューだ。
「まさかお子様ランチとは…」
ボソッと呟く従者。
えっ、あなた今なんて言ったの?
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