異世界初の悪役令嬢に転生しました~悪役令嬢語しか話せないなんて!どなたか正確に翻訳してくださいまし~

めしめし

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第5章 内戦編

第62話 囲まれてしまいましたわ

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銀色の子ぎつね、マカロンを仲間にした私たち。一路目的地であるモーリアに向かった。
幸いにも私を踏んづけたワイルドボア以来、魔物は現れない。
ついに私たちは森を抜け、モーリアの街まで残りわずかなところに到着した。

「ねぇ、オットー。あなたモーリアのこと調べてるんでしょ?
街の人に受け入れられると思う?」

モーリアは私が母とよく遊びにきた街だ。
それだけにもし受け入れられなかったらショックは倍増する。

「はい、実はモーリアの街は、現領主であるパラデュール伯爵が管理しています。
元々は旦那様の部下の一人でしたが、あまり良い噂を聞かない方です。
モーリアでも税を上げたことにより、反発が起こっているようです。」

パラデュール伯爵?
そう言えば昔、そんな名前の人が私の屋敷にも来てたわね。
ずっとオドオドしていて、子供心にも「絡みづらっ!」て思った人ね。
頼りない人だったけど、変わったのかしら?

そんな話をしているうちに私たちはモーリアの街に到着した。
モーリアの街には門番がいない。
今までこの街で問題が起こったことがない。
それゆえ、街の人の防衛に対する意識は薄い。
それはパラデュール伯爵に代わっても同じことのようだ。

私たちは難なくモーリアの街に入った。
早速メイン通りに向かう。
メイン通りは、多くの人が行き交うストリート。
道幅が広く、道の両端にお店が立ち並び、さらにその前に数多くの屋台まで出店しているのだ。
ただ、往来する人は随分減ったようだ。街の人の身なりも随分と質素になっている。
ただこの街の名物でもある串焼き屋の屋台の前には、大勢の人が並んでいる。
私もよくこのお店に母と共に来たものだ。

早速列に並ぶ私。
あの串焼きの味を久しぶりに味わってみたいですわ。
オットーは少し離れたところで静観している。
マーサはいつの間にかどこかに行ってしまっていた。

列を並ぶ私の横をふくよかな女性が通り過ぎる。
何十本もの串焼きを持ち、歩きながら串焼きを数本まとめて口に入れている。
串焼きのタレが服に垂れ、大きな染みになっている。

えっ、お母様?

一瞬のことではっきりとは分からなかったが、あの下品な食べ方は確かにお母様だ。
どこかにお隠れになっているはずなのに、一体何をしていらっしゃいますの?

身を乗り出して目で姿を追おうする私。
その時、後ろからドスの聞いた声が聞こえた。

「おい、姉ちゃん。何か用があるなら列を離れてから行きな。
俺たち、ずっと並んで串焼きを待ってんだよ。」

何よ、この男!ちょっとくらい見てもいいっじゃない!
私は後ろの男をキッと睨みつけた。

「おぅ、なんだい姉ちゃん。やんのかい?
って、あんた、お、お嬢様じゃねぇか!
あんた、アンポワネット家のメリー様だろう?」

男が騒ぎ立てると、それを聞いた近くの街の人が集まってくる。
あっという間に私は取り囲まれてしまった。

な、何よ。
や、やろうっていうの?
お腹がすいて気が立ってる私は強いわよ!

どんどん街の人が集まってくる。
どっからあんたたち湧いてきたのよ。
さっきまであんなにガラガラだったじゃない。

それでも街の人は集まり続ける。
私を中心にドーナッツ状に囲んでいるのだ。

あっ、そういや私賞金首だったわね。
あなたたち、この可愛い私を売りさばくつもりなのね。
いいわ、この街の人たちになら売られてあげる。
でもね、毎晩あなたの枕もとで呪いの言葉を言い続けてあげるわ!

ちょ、ちょっと待って。
連れて行くなら串焼きだけ食べさせて頂けない?

私の妄想は3倍速で頭の中を駆け巡る。
すでに100人以上の街の人が私を取り囲んでいた。

私はマスコットのように肩に乗っているマカロンをぎゅっと抱きしめた。
このまま捕まってしまうのしゃくだわ!
何か一言を言わせて頂戴。

私はずいっと一歩前に出て、街の人たちを睨みつける。

「私はアンポワネット家令嬢、メリー・アンポワネットよ。
私みたいな女性を取り囲んで、どういうおつもりなのかしら?

ざわざわしていた街の人たちも、私の一言で静まり返る。
誰一人として声を発しようとする者はいない。
賑やかなはずのメイン通りが、静寂に包まれてしまった。

「…様。」
「お、お嬢様」
しかし、一人が声を上げると、次々に声を上げ始めた。

「メリーお嬢さまが帰ってきたぞ!」
「メリー様!」

えっ、一体何なの?
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