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貴方との夜に
しおりを挟む「全くもう……
菊野――!
あんたって、やる事が何気に予測出来ないわよね……
一人でフラ~ッて何処かへ行っちゃって、私が探しに行ったら流血して道端でベーベー泣いてるんだもの~!
はあ――剛君が丁度通り掛かってくれて良かったわあ……
私、こう見えて血がすっごく苦手なのよ――!
ほら、女は毎月の月経があるから血が平気って言うでしょ~?
でも中には例外の女も居るからねっ!
――あ、剛君には刺激の強い話だったかしら……
まあ、いっか、もう高校生になるし、ね!
……でね、私がなんで血が怖いかって言うとねえ、話せば長くなるんだけどさ~」
真歩は、ハンドルを握り調子良くペラペラと喋っていた。
後部席には、清崎を挟み、私と剛、三人が座っている。
剛と清崎がキスをしている場面に出くわした上に怪我をした私は泣きながら歩道に座り込んでいたが、探しに来た真歩が脚の血を見て絶叫し、その声で剛が私達に気付いて走ってやって来たのだ。
私は彼が目の前に立っているのを見て、信じられない思いで居た。
後ろから清崎が剛を追い掛けて来て、私を見て少し青ざめて居る。
デート中に彼氏の親と出くわしたのが気まずいのだろう。
真歩は突然の剛の登場にポカンと口を開けている。
剛は、私の脚を見て目の色を変えると、清崎を振り返った。
「ゴメン、ハンカチ貸してくれ」
「は、はいっ」
彼女からハンカチを受け取ると素早く私の脚に強めに巻きつけ縛る。
目の前の真剣な眼差しに、ドキリと心臓が跳ねたが、彼が両の腕を差し出したかと思った次の瞬間、身体がフワリと浮いて視界が高くなる。
目を丸くする真歩と、青ざめる清崎の表情、そして目の前には彼の逞しい首が見えた。
剛は私を抱え上げて、真歩を振り返る。
「真歩さん、車ですか?」
「う、うん!
今、取ってくるから待ってて!」
剛の言わんとする事を真歩は察して、バタバタと走って行った。
「な……何で……」
声が震えてしまう。
――何故、ここに来たの?
彼女と抱き合っていた筈の貴方が、何故?
どうして、放って置いてくれないの?
こんな風にされたら、また貴方に焦がれてしまう。
惹かれてはならないのに、もっと恋してしまう――
剛は溜め息を吐いた。
「こっちの台詞です……
今朝、俺に気を付けて、とか言っていた貴女がこんな風に怪我をしてるなんて……
一体何をしてるんですか」
「う……」
彼は、叱る様に、少し眉間に皺を寄せた。
私はぐうの音も出ず絶句して、情けなさと、彼が来てくれた事の嬉しさでまた涙を溢してしまう。
剛は顔を歪め、指で私の涙を拭った。
「……余程痛いんですね……病院へ行きましょうか」
私は首を振るが、ふと鋭い視線を感じてゾクリとする。
剛の肩越しに、清崎が青ざめたまま、唇を噛み私達を見詰めている。
私と彼女は図らずも目と目が合い、奇妙な緊張が走った様に感じた。
彼女の目は咎める色を含んでいて、私は背中に寒気が走る。
まさか、彼女に私の気持ちを、知られてしまっていないだろうか?
剛は、彼女を振り返り気遣う。
「ゴメン……清崎……
今日は……」
彼女は、一瞬泣きそうに顔を歪めたが、直ぐに笑顔になり、頷いた。
「ううん、いいの……
お母様、大丈夫ですか?」
お母様、という言葉に険のある響きを感じてしまったのは気のせいだろうか。
私は、慌てて彼女にフォローする様に言う。
「ご、ごめんなさいね、デートの邪魔をしてしまって……
また、遊びに来てちょうだいね?」
彼女は優等生の笑みを浮かべ軽く頭を下げるが、私にはその笑顔を少し怖く思った。
「本当に、病院へ行った方が……」
尚も心配する剛に、私はブンブン首を振る。
「だ、大丈夫……
派手に血が出てるだけで、擦り傷だし……
直ぐに消毒すれば……」
――大丈夫だから、もう降ろして?
私は、剛にしか聞こえない程の小声で言うが、彼は首を振った。
「そ、そんな……」
私は後ろの彼女の視線が気になって仕方がないのだが、剛は降ろしてくれる気配がない。
そして、真歩の車に皆乗り帰る事になったのだった。
清崎の家に着く頃には、もうすっかり暗くなっていた。
門の前で停車すると、剛が降りて手を差し出し、彼女が彼の手を握り締め降りる。
その一連の動作がとても自然で、私はまた嫉妬の感情に苛まれてしまう。
だが、勿論そんな胸の内を悟られてはならない。
「清崎さん……
本当にごめんなさいね……
お家のかたに宜しくね?」
後部席の奥から言うと、彼女は花の様に微笑み、頭を下げ、剛に何か耳打ちした。
剛は頷き、私の横に座ると彼女に手を振る。
「じゃ、行くよ~」
真歩は車を発進させる。
ミラーに映る彼女の姿が見えなくなり、信号待ちしながら真歩はニヤニヤして言う。
「何よ~剛君たら!
やるね~!
可愛い子じゃない~」
「やるって……
何をですか」
剛が平然と返すと、信号が青に変わり真歩はアクセルを踏み、自由な左手をヒラヒラさせる。
「やるってあなたそりゃ――ねえっ!
色々あるでしょ――!」
「……何だかセクハラチックな誘導尋問ですね。
家庭教師が、生徒にセクハラとはいかがなものですか」
剛が澄ました風に言うと、真歩はケラケラ笑う。
「きゃ――!
いいわねぇ~それ!
家庭教師と生徒の少年のイケナイ授業ってやつ?
いいんじゃない?
次はそれで行こうか!
キャハハハ」
「何が
"次はそれで行こう"
なんですか……
意味が分かりませんよ」
「まあまあ、たまには良いじゃない!そういうお勉強もさ~!
恋だ愛だのナンタラなんて誰も教えてくれないわよ~?
剛君がこれからの青春、間違わない様に真歩先生がレクチャーしてあげるわよ!」
「……真歩先生にだけは教わりたくないですね」
真歩は笑い転げ、車を走らせる。
私は、胸の高鳴りが収まらないでいた。
剛が、私の手をずっと握り締めて居るのだ。
離そうと動かすと、彼はそれを察知し更に強く握る。
涼しい表情で真歩と軽口を利いているが、その手から伝わる熱さは私を困惑させた。
「まあ~でも菊野、あんたがもうちょいしっかりしないと、剛君がお婿に行けなくなるわよっ?
いつまでもそそっかしいママの御守りをしていられないものねえ、剛君~?」
剛は口元を緩めこちらをちらりと見るが、私は恥ずかしくてそっぽを向いてしまった。
「お、御守りなんて、要らないもん……
お、大人なんだから……」
「あ~今日は脅かされたり笑わされたり忙しい一日だったわあ~!
……菊野、くれぐれも、家の中でも転ばないようにね?」
「ぐ……
も、もう転ばないよ……多分……」
真歩は笑いを噛み殺しながら左折し、西本家の前で停車した。
家の灯りは点いていない。
まだ悟志は帰っていないようで、ホッとした様な、怖い様な複雑な心境になる。
降りようとすると、剛に腕を掴まれ、強引に引き寄せられてまた抱き上げられてしまった。
「つ……っ」
「真歩さん、ありがとうございました」
剛は運転席の真歩に礼儀正しく言い、頭を下げた。
真歩は左手を軽く上げてウィンクすると、車を走らせて行ってしまう。
「さあ、家に入りましょう」
剛は鍵を開けて、靴を脱ぎ、私を抱えたままリビングへ入り照明を点けた。
ソファに私をそっと降ろすと、丁寧な手付きでパンプスを脱がして玄関へ持っていく。
男の人にそんな事をされるのは初めてで、私の心臓は限界寸前まで早鐘を打っていた。
ソファに身を沈めながら一人、呼吸と速まる鼓動を落ち着かせようと深呼吸した時、スマホが鳴り、取ると悟志からだった。
『菊野?
……すまない、ちょっとトラブルがあってね、今から埼玉へ向かわなくちゃならないんだよ』
「えっ……?
そ、そうなの……?」
『そういう訳で、今夜は帰れないんだ……
今日は、祐樹も花野さんと出掛けて居ないんだよね?』
「う、うん」
『……気を付けるんだよ、菊野』
悟志の言葉に、ギクリとして思わず絶句して相槌も打てないで居ると、幾分か軽い口調で悟志が言う。
『戸締まりと、火元、あと水の出しっぱなしとかね』
「……あ、当たり前じゃない……
大丈夫、気を付けるから……」
『うん……
じゃあ、明日は帰るから……』
「はい……気を付けて……」
通話を切った時、剛がリビングに戻ってきた。
スマホを持ち呆然とする私を見て、剛は怪訝な表情をしながら救急箱を手にやって来た。
「どうしたんです?
困った事でも?」
「う……ううん」
私は曖昧に返事をするが、彼と目を合わせられない。
祐樹は今晩帰らない。
悟志までも帰らない。
つまり、この家で、彼と二人きり――
一晩じゅう、私と、彼だけなんて――
どうしよう、どうしたらいいの……?
「……ストッキングを脱いで下さい」
「――っ!?」
私がビクリと震えて真っ赤になると、彼は苦笑いしながら消毒液をピンセットで摘まんだコットンに染み込ませる。
「手当てしますから……」
「あ、ああ、そ、そうね!
お、おおおお願いします」
変な風に取ってしまい勝手にドキドキしてしまった自分が猛烈に恥ずかしくなる。
私は、ふと
(これは、自分でも出来るじゃないの)
と今更気付き口を開き掛けるが、剛は察した様に優雅に笑い、首を振る。
「あ、あの……」
「ちょっとだけ我慢して下さい」
「……っ」
そっと触れたコットンから消毒液が滴り、擦り傷を刺激して思わず顔を歪める。
「……思ったより大きな傷で無くて良かったですが……
綺麗な肌が可哀想ですね」
「……やっ……
やだあっ!
剛さんたらっ!
なんか、お世辞が得意なセールスマンみたい~!」
私は、二人きりの気まずさと恥ずかしさを誤魔化す様に殊更明るく言った。
「お世辞ではないです。
……菊野さんは綺麗です」
「ひっ!」
剛は救急箱を片付けながらさらりと言うが、私は心臓が跳ね上がり、変な声で叫んでしまった。
「プッ……」
剛は、吹き出した。
私はいたたまれず、立ち上がる。
「あ――っ!
も、もうこんな時間っ!急いで、ごごごご飯作るわね!」
キッチンへ行こうとするが、剛に腕を掴まれる。
「ダメです、動き回らないで下さい」
「え、ええっ……
大丈夫よ!
ただの擦り傷だし」
「擦り傷でもなんでもダメな物はダメです!
俺が適当に作りますから菊野さんはゆっくりしていて下さい……」
「きゃあっ」
剛は私をまた抱き上げて、ソファに座らせると、腕捲りをしキッチンへ引っ込んでしまった。
冷蔵庫の中身を見て何やら思案顔をし、食材を幾つか出し、鍋やらフライパンを用意して、手際よく野菜を切り始めた。
その小気味良い音が耳に心地好かった。
(……毎朝日課で見ている
『MOMO'Sキッチン』の俳優――桃太郎、じゃなくて名前何だっけ……
あの彼よりも、剛さんの方が断然素敵……)
私は、ついうっとりと彼に見惚れていたが、
「今のうちにお風呂を済ませて来たらどうですか?」
と声を掛けられて吃驚し、また
「ひっ!」
と変な声で叫んでしまった。
剛はそんな私を見て笑いながら米を研いでいる。
「覗いたりしませんから、安心して入って来て下さい」
また涼しい顔でさらりと言われ、私は顔中が熱くなる。
「あああああ――ったり前じゃななないっ!
お、お言葉に甘えて、お先にいただいてくるわね――!
じゃっ!」
狼狽えて赤くなった顔を見られたくなくて、私は叫びながら小走りに着替えを取りに寝室へ入った。
剛の低い笑い声を背中に聞きながら、不意に切なくなる。
(――私、何を浮かれてるんだろう。
二人きりだからと言って、何がある訳じゃないのに……)
そう思いながらも、私は部屋着をいくつか引っ張り出してベッドの上に並べて迷っていた。
「何を着よう……」
悟志が選んでくれた短いショートパンツにキャミソールの胸に大きなリボンが付いた部屋着を手に取る。
色もピンクで可愛いのだが、セクシー過ぎるだろうか。
一度しか着ていないのだが、悟志が物凄く誉めてくれたのだ。
"菊野は色白だから、よく似合う……
それに……君の身体をより綺麗に見せているね……"
そして、その後悟志に烈しく攻められ、寝かせてもらえない夜になったのだ。
その夜の悟志の興奮は凄まじく、私は正直身が持たないと思ってしまった。
そういう訳でそれ以来着ていないのだが、せっかく気に入っているのに勿体無いという気持ちもある。
「いやでも……
剛さんの前でこんなの着れない……
ああだけど……
悟志さんが居ない時に着るしか機会がないかしら……
でも剛さんが……」
服を持って部屋の中を熊のようにぐるぐる歩き回るが、そんな自分が可笑しくなって来た。
――大体、私がどんな際どい格好をした所で、剛さんには魅力的な彼女が居るのだし、何とも思わないかも知れない。
だって、あんなに熱烈に抱き締め合ってキスをしていたし……
そこまで考えると、胸が痛くなってきたが、努めて明るい声を出してみる。
「……いいや、これにしよう!
この上に何か羽織れば隠れるし!」
――悟志さんが帰らない事を、黙っておいた方がいいのかしら?
私はふと考えるが、答えが出ない。
剛は、私にもう興味はないかも知れない。
けれど――
先程、車の中で手を握られた事を思い出して困惑する。
――どういう気持ちで、あんな思わせ振りな事をするの――?
胸の痛みを感じながら、私はバスルームへ向かった。
※※
この間も思っていたが、剛は一体いつ料理の腕を磨いているのだろう。
今晩のメニューは和食だったが、私はただただ感心しながら完食してしまった。
「御馳走様でしたっ!」
手を合わせて神妙に言う私に、剛は微笑する。
「どうも、お粗末様でした」
「そんな事ない!
炊き込みご飯も里芋のお汁も、カボチャサラダも全部美味しかった――!
ねえ、剛さん、本当に十五才なのっ?
実は着ぐるみの中身が主婦だった――!て事はないのっ?」
剛は急須で二つの湯飲みに茶を淹れ、澄まして答える。
「当たり前じゃないですか……
まあ、なれる物なら、今すぐに大人になりたいですがね」
私は御茶を受け取り、笑う。
「ええ?何で?
若いって羨ましいのに~私も戻りたいなあ」
剛は首を傾げ、私をじっと見る。
その視線が短パンから出た太股に注がれているのに気付き、私はドキドキしてしまう。
結局、例の部屋着を着た私は大きめのサイズのグレーのパーカを被っていたが、下はそのままなのだ。
(やっぱりスウェットのズボンを穿くべきだったかしら……
足太いとか思われてたらショックだな……)
「菊野さんは、若くて可愛いですよ」
「んぐっ」
私は緑茶が変なところに入ってしまい噎せる。
「大丈夫ですか?」
「ぐほっ……ぐっ……
つ、剛さんたら、本当に、お上手……
ゲホ」
剛は薄く笑いながら尚も言った。
「ショートパンツ、可愛いですね」
「――っ」
急に恥ずかしくなり、私は思わず手で足を隠す。
「隠す位なら何故そんなの着てくるんですか」
「う……っ。
そ、そうよね……」
剛はくつくつ笑って私の顔を覗き込むが、ふと真顔になり時計を見た。
「悟志さん、遅いですね……
こんな会話をしているのを見られたら、俺殴られるかも知れませんね」
ギクリとして私は背中が震えた。
「そ、そうかな……
悟志さんは、優しいからそんな事しないよ……」
気付けば既に十一時を回っている。
剛との二人の時間が楽しすぎて時間を忘れてしまっていたが、もうそれも終わりが近付いているのだ。
私は急に寂しくなってしまい、水分が瞼の裏に集まってきているのを自覚して慌てて指で押さえるが、目の前に剛の顔がいつの間にかあり、仰天する。
「ひ……」
叫びそうになるが、掌で口を塞がれた。
剛は、椅子に座る私の前に屈み、澄んだ色の瞳で何秒間か見詰めたが、掌を離さないまま言った。
「悟志さんは……優しいですか」
「――!?」
「優しく、貴女を抱くんですか」
「……っ」
私は、訳が分からずにただ剛を見上げる。
剛は深く溜め息を吐くと、絞り出す様に言った。
「俺が早く大人になりたい訳が、分かりますか……」
「……?」
「貴女を奪いたいからです……」
剛は、口を塞いでいた掌を離すと、素早く唇を重ねてきた。
刹那、時間(とき)が止まった。
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◆◇◆◇◆◇◆
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