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wedding plan

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「ほらあ、もう泣かないの!」


 キューティクルが天使の環っかを作っている茶色のマッシュヘアーを、桃子の指が優しく撫でる。

 マッシュの男――
 人気ピアノロックバンド『クレッシェンド』のリーダーであり、ドラムスの根本三広(ねもと・みつひろ)は、都内某所の有名シティホテルのロビーでソファに腰掛け、恋人の灰吹桃子(はいぶき・ももこ)に、小さな子供の様に頭をイイコイイコされてあやされていた。



「ぐうっ……
ら、らって……ぼぼ子ぢゃんっ――!
おで、うでじぐで……うれじぐでえ――っ」


 三広は、しゃくり上げてハンカチで涙を拭い、息絶え絶えになりながらも話す。



「あ、綾ぢゃんが……やっど――やっどハッピーにぃ――ぐえっ!」



 三広は急に目を剥いた。







「静かにしないか!
ここは公の場だぞっ」



 呆れた顔でソファの後ろに立つ綾波剛(あやなみ・つよし)が三広の首を締めているのだ。



「ちょっと――何をしてんのよ――!ガルル」


 
 桃子は目を剥いて立ち上がり綾波の腕に噛みついた。



「あいてっ……」



 綾波は、顔をしかめて三広から手を離すと桃子を睨む。



「お前なあ……年頃の娘にあるまじき凶暴さだなっ!三広!お前もよくこんな女と」




 すると桃子はうって変わって優しく甘い声を転がし三広の頭を抱き締めた。



「三広君~っもう大丈夫だからね~!よしよし~」



「え……えへへ……あはは……」



 三広もデロンと鼻の下を伸ばしているのを見て、綾波はやれやれ、と肩を竦めるとテーブルのメニューを真剣にチェックし始めた。







 桃子はそんな綾波を咎める様に唇を尖らせた。



「ちょっと――!スイーツのチェックをしてる場合じゃないでしょ――!お姉ちゃんに付いてなくていいのっ?」



「……フィッティングルームでスタッフに追い出されたんだよ……なんなら俺がドレスを着せてやりたいくらいだったんだがな」



 綾波は、メニューから顔を出してニヤリと笑うが、三広が真っ赤になり鼻を押さえて上を向く。


 桃子が素早く三枚重ねのティッシュをその鼻に宛がった。



「ぶふぅ――っ」



「間に合った……」



 三広の鼻血の噴水を阻止した桃子は満足げに頷くが、綾波は苦笑する。







 綾波は、恋人の灰吹美名(はいぶき・ひめ)と共にホテルウエディングの見学に来ていた。



 綾波はかつて三広がメンバーのバンドのマネージャーをしていたが、今は他の人間に任せて居る。


 美名の歌声とその美しさに心を奪われた綾波は、スカウトしたその日に彼女の身体を奪ったのだ。



 無理矢理犯された形の美名も、綾波に惹かれ、二人は恋人となり結婚の約束をした。



 こうしてざっくりと説明すると、簡単に事が進んだ様に聞こえるが、実際の処は、二人がここまで来る間にはアクシデントや擦れ違いの繰り返しだった。







 綾波がプロポーズをしてからも、易々と事は進まなかった。


 美名は、3人編成のロックバンド『princes & junky』の紅一点のギターボーカルで大人気なのだ。


 色々あって、美名と綾波の仲は世間にも知られていて公認みたいな物なのだが、デビューしたばかりの人気者がさあ結婚~となってもスムーズに結婚までこぎ着けられる訳がない。



 人気急上昇のプリキー(princes & junky)には様々な分野からのオファーが殺到し、結婚処では無くなってしまったのだ。



 だが、鉄は熱いうちに打てとばかりに綾波は事を急いだ。



 可愛くて健気な美名を狙う男は幾らでも居る。早く、名実共に自分だけの物にしたい――




 綾波は、マネージャーという立場を最大限に利用、活用し、スケジュールを綿密に計画し調整した。


 何の為に?勿論、美名との結婚の為に決まっている。





 美名と綾波の誕生日は偶然にも同じ8月31日。



 ふたりが出逢ったのは昨年の初夏だった。

 デビューまでの怒濤の忙しさ、そしてデビュー後にも、揉め事やら、美名を巡った他の男との、そしてライバルの歌姫との闘いやら……

 綾波自身も大怪我をして生死を危ぶまれた事もあった。




「……こうして考えると、息を付く間も無かった訳だな……」


 綾波は、運ばれて来たモンブランとアールグレイティーを見て、ふっと頬を綻ばせしみじみと呟く。



「なあに?綾ちゃん」



 鼻血がようやく止まった三広は、同じくテーブルの上に並べられた苺ショートを見て至福の笑みを浮かべた。



「きゃ~!これよこれ!一日百個限定のスペシャルシフォンケーキ――!ラスト一個、ラッキ――!」



 先程まで綾波に『お姉ちゃんを一人にするんじゃないわよ!』と怒っていた桃子も、目の前のスウイーツに上機嫌だ。






「しかし、お前ら、悪かったな……付き合わせて」



 綾波は、紅茶を啜り三広と桃子を交互に見た。



 三広は、苺を摘まんで頬張り、首を振る。



「いいんだ――!俺、綾ちゃんの幸せのお手伝いをしたいから――!綾ちゃんっ……素敵なお婿さんになるんだよっ?……ぐうっ」



「はは……」


 
 綾波は、苺を喉に詰まらせ目を白黒させる三広を見て苦笑する。



「ええ――っ!綾波が!まさかあんたの口から、悪いな、なんて台詞が出てくるなんて夢にも思わなかったわ――!てか、やめてよねっ!雨が降って済むならいいけど、また何か事件が起きたらど――すんのよっ!」



 桃子は、目を見開いて大袈裟な口調で言った。






 綾波は、フォークでサクリとモンブランを崩すと、眉をしかめる。



「洒落にならん事を言うなよ……これ以上何かあったら流石に身体が持たん」



「うっわあ――!綾波い~なんか、じじむさくないっ?……お姉ちゃんと只でさえ年齢が離れてるんだから、急に老け込まないでよね――っ!嫌われちゃうぞ――っ?ニヒヒヒ~!」



 桃子は、目を輝かせて綾波を弄り、三広は綾波を真顔でじいっと見つめたが何故か赤面する。



「俺と美名は……九歳しか離れてないぞ……きょうびこの程度なら歳の差とは言わないんじゃないか……?えっ?お前こそ、人を年寄り扱いするんじゃない!
……三広、どうした、また鼻血が出そうなのか?」


 三広は、頬を押さえて首を振ると、ボソリと消え入りそうに呟いた。



「ち、違う……あ、綾ちゃんて……やっぱ格好いいな……て」






 綾波は、長い睫毛をしばたかせ、三広の頭を叩いた。
 


「阿呆。当たり前の事を言うな」



「ちょ――っと待ちなさい――!お姉ちゃんに飽きたらず、三広君まで誘惑しないでよね――!エセ西本祐樹――!バカ――変態っ!」




 桃子は、綾波の視線を遮るかの様に、手で三広の目を覆った。



「おい……だからこんな場所で騒ぐな……そんなガサツじゃ嫁に行けないぞ」



 綾波は、桃子の罵倒にはもう慣れた風にさらりとかわし、ケーキを口に運び頷いた。



「これは……中々……美名にも後で頼んでやるか……」




「き――っ!何よ――!人の婚期を勝手に予測しないでよね――っ!あんたこそ安心して余裕ぶっこいてたら、今度こそ本当の本当にお姉ちゃんをトンビにかっさらわれちゃうんだからね――っ!」


 
 桃子は、三広の頭を掴みグラグラと揺すりながら喚いた。






 綾波は、桃子の高い喚き声を意識からシャットダウンし、今日までの自分の苦労を自分で讃えていた――心の中で。


 プリキーがデビューした時にプロデューサーの志村賢一(しむら・けんいち)と三年先までのスケジュールを組んだのだが、勿論あくまでも予定だった。


 何が起きるか分からないからこそ、どう売り出すのか、戦略と計画を立てる。予定通りにこなす事が、計画を立てる目的では決して無い。あくまで目標を定める為に、計画を立てるのだ。



 プリキーは美名とドラムの立花由清(たちばな・よしき)、ベースの倉田真理(くらた・まこと)という編成で、皆が妙齢の為、いつ恋人が出来たり結婚したりという事態になってもおかしくはない。



 由清や真理はともかく、女性である美名が結婚ともなると当然一定の時期は活動が制限される。



 妊娠、出産、育児のライフイベントは、女性の人生の中で大きなウエイトと影響を及ぼす。


 ミュージシャンとしての成功や活動も、女としての喜びも、美名には諦めて欲しくない――綾波はかねてからそう考えていた。


 そういった事も含め想定してスケジュールを考えていた事をメンバーは誰も知らないのだ。







 音楽の方ばかりを優先し先伸ばしにしていたら、それこそ桃子の言うように何が起こるか分からない。


 綾波は二人の誕生日に式を挙げるという事を突然思い付き、美名には黙っていたが密かに動いていたのだ。



 美名の実家には一度ふたりで挨拶に行ったが、美名の母の桃美(ももみ)は一目で綾波を気に入ってしまった。


 美名には内緒で、綾波は時々桃美に連絡を入れ、そつなく愛想を振り撒いていた。美名が出産をした時の手助けを頼んだりも既にしている。


 自分の娘の事だから、もしもそうなれば手伝う心づもりはあるだろう。だが今のうちから固めて置いて損は無い。



 勿論、自分の子供は綾波自身も可愛がって育てるつもりだが……





 美名が今妊娠している訳ではないが、いつそうなっても不思議ではない。


 だからこそ根回しや顔繋ぎは大切だ。


 綾波は、マネージャー業の傍ら自身の人脈を駆使し、8月31日に式を挙げる事が可能な施設を捜した。その中からいくつか厳選したもののひとつがこのホテルだ。


 美名には内緒でホテルの担当者と時間の間を縫っては連絡を取り合い、ある程度のプランを固めてから美名に『次の誕生日に式を挙げよう』と告げたのだ。





 式を挙げる事が結婚の総てではないが、節目とけじめ、思い出作りの為にはやっておいた方がいい。


 そして、式の前後、半年は結婚の事に集中出来る様、美名の仕事は入れていない。



 世間には一週間前、美名の結婚休業を発表したばかりだった。


 以来、祝いの手紙やらメールやら電話やらがひっきりなしに続き、その対応だけで毎日が終わってしまう程だった。


 ミュージシャン仲間――まあ主に面子は決まっているが……
『クレッシェンド』に『ボンバーダイアモンド』の連中が、代わる代わる押し掛けてきては祝福を叫び、朝まで歌って踊って騒ぐのだ。


 それに志村や、音楽雑誌『pockin'on』の編集チーフの芝原七海(しばはら・ななみ)こと"ペコ"やカメラマンの堺雅也(さかい・まさや)が加わるともう滅茶苦茶だった。





 勿論、同じバンドの真理や由清も毎日の様にやって来ては騒いでいく。


 真理などは、酔っぱらってはシクシクと泣いて美名に構って貰っては鼻の下を伸ばして綾波に殴られる、という事を毎晩繰り返している始末だ。


 しかし綾波が
「お前ら……いい加減にしないかっ」と言おうものなら美名はコロコロ笑って


「剛さん、いいじゃない……皆、お祝いしてくれてるんだし……
楽しいし」と、取り合わなかった。


 そこでまた怒ったりしたら、きっとまた連中に
"いいじゃんか――!綾ちゃんは、これから美名ちゃんをずっと独り占めなんだから、ちょっとぐらい俺らに貸してよ――!"

"束縛の過ぎる旦那は嫌われるぞ――!"


"そうだそうだ――!束縛はDVなんだからな――!"


"でぃーぶい!でぃーぶい!綾波はでぃーぶい――!"



 ……という、猛烈な反撃と、言い掛かりの集中砲火を浴びせられてしまうので、綾波は仕方なく我慢していたのだが……



 流石に、一週間が限度だった。






 結婚の準備と新生活の為に半年の休業を取るにあたり、綾波も美名も毎日が分刻みのスケジュールをこなして来た。

 プリキーのオフィシャルファンクラブのサービスコンテンツの動画も半年先まで一気に録り溜めて、新曲を三ヶ月連続リリースもした。

 休業の前に、テレビ収録も総て済ましている。




 殆ど不眠不休の過酷な毎日で、美名には無理をさせてしまったのだから、これからはゆっくりとさせてやりたい。

 ――というのは建て前で、綾波は、とにかく美名と二人きりで暫く過ごせるという事で頭が一杯だったのだ。



 ここ一ヶ月はあまりにも忙しくて、二人ともマンションには寝に帰るだけだった。



 美名は、ベッドに入るとあっという間にカクンと眠ってしまい、綾波も疲れ切って眠る美名を無理に起こすのはしのびなく、一月の間手を出していないのだ。






 マンションに帰るとまた誰の邪魔が入るか分からない為、ホテルウエディングの話を詰めながら暫くここに泊まる事にしたのだ。


 三広と桃子だけには言ってあるが、他の連中には内緒にしてある。



 綾波は、今頃白いドレスに身を包み、嬉しさに頬を綻ばせているであろう恋人を思い、そっと笑った。



 そして今夜ベッドの上でどんな風に啼かせてやろうか、と密かに思いを巡らせるが、気付けば桃子が不気味な物を目撃したかの様な嫌悪の表情で綾波を見ていた。



「ちょっと……何を考えたら、そんな顔になるのよっ!……時代劇の、厭らしい悪代官みたいよ――!
今に、町娘に向かって
"よいではないか~!"
て言いながら帯をクルクル解いて高笑いしそうだわ――!ギャアア」



「お……帯をっ……クルクル……ぶ――っ」



「あっ!大変っ!三広君――!ほら、ティッシュー!」



 綾波は苦虫を噛み潰した様な顔で、キャンキャン騒ぐ二人を見ながら紅茶を飲み、呟いた。



「……にしても、試着ってのは随分と時間がかかるんだな……」



※※








 純白のドレスに純白の靴に、純白のブーケに、純白のリボン……


 美名は、初めてのウエディングドレスにひたすら感嘆し、小さな女の子の様にはしゃいでいたが、ぶっ通しで十着目となると流石に疲れてきた。


 華やかなドレスに目がチカチカして目尻を押さえて首を振るが、小柄で元気な若い女性スタッフが尚も次のドレスを試そうと持ってくる。


 着せかえごっこの様に楽しんでいたが、ドレスは何しろ肩が凝る。


 それに、プリキーのハードスケジュールが終り、やれやれと思っていたら毎晩のバカ騒ぎで――
 

 皆がお祝いにマンションに駆け付けて、朝までパーティなのだ――


 美名も楽しんではいたが、しっかりと睡眠を摂って居ない為、先程から時折強烈な睡魔に呑まれそうになっている。






 女性スタッフ――制服の胸の名札には、『柳 栞奈』(やなぎ・かんな)と書いてあるが――

 柳というよりは、賑やかに飾り付けられたツリーだとか巨木……というイメージの人だと美名は思った。
 
 小柄なのだが、良い意味で大物感があるのだ。頼もしいというか……

 綾波とホテルウエディングの流れの説明を聞いたが、彼女の口調は嫌味がなく、かつ滑らかで、こちらが聞いた事にはハキハキと総て笑顔で答えてくれた。

 美名は、そんな柳に一気に好感を持ち、もしここで式を挙げるなら彼女に担当になってもらいたい、と綾波に耳打ちしたのだ。


――まあ、実はもう綾波は、此処で式を挙げる手筈を整えているし、柳が担当という事も決まっているのだ……



「お客様は、色がお白くてスタイルも抜群ですから何を着てもお似合いで……つい、色んな物を試したくなっちゃいます――!それでそれで、こちらは如何です?」




 柳は、目を輝かせて少しピンクがかった白のドレスを美名に充ててみせた。






 
 美名は、グラリと目眩を覚えたが、笑顔で柳にやんわりと言った。


「あの……私、このドレスがとても気に入って……剛さんにも見て貰いたいなあって……」


 
 柳は、ああ、と大きく頷くと舌を出した。


「そうですね~!あんまりにも着せがいがあって楽しくて、綾波様の事を忘れてしまってました~!申し訳ございません……!
今、お呼び致しますので、そのままお待ちくださいね?」



 柳は、機関銃の如くそう言うと風の様にピャッと走って行ってしまった。



 一人部屋に残された美名は、ふうと溜め息を吐いて壁一面の鏡に自分を改めて映して眺める。





 シンプルなデザインのドレスは、美名の身体の美しい曲線を一層引き立てている。


 背中の大きなリボンがとても華やかで、美名が気に入ったのはそこだった。


 ゆっくりと鏡の前でターンして、とびきりの微笑を作ってみる。


 綾波は、見たら何と言うだろうか?


 鏡にそっと手を触れて花嫁姿の自分を見つめるが、半分はまだ夢の中に居る様な気持ちだった。



――本当に、結婚……するんだ……剛さん……と。




 ひとりでに頬がゆるみ口の端が上がり、笑いが溢れる。








 綾波と出会ってから一緒に暮らしていたから、生活そのものが変わる訳ではないが、美名はここに来て胸が急に高鳴り始める。



――怒濤のスケジュールの後の、結婚休業宣言からの、これから始まる、彼との毎日……



 ワクワクする様な、怖い様な不思議な気持ちだった。



「……only……you are seen……貴方しか……見えない……」



 美名は、高揚するままに先日発表したばかりのプリキー初のウエディングソングを口ずさみ始めた。








 ――貴方の総てが欲しいの

 every day
 every night


 他には 何も要らない程の熱い Kissをちょうだい



 私の全部を 欲しいのなら蕩ける愛を 溢れる程に浴びせて


 every day
 every night……





 ドレスの裾を指で持ち軽くターンしながら夢見心地のままで美名は歌っていた。



 先程部屋からスタッフに追い出される前に、綾波が、美名に耳打ちした言葉を脈絡なく思い出し、頬が鮮やかに染まり身体の芯が火照る。




『……今夜、楽しみにしてろよ……』



 美名は歌いながら、自分の身体を抱き締めていた。



 忙しくて、綾波と身体を重ねないまま長い一ヶ月を過ごして来たが、あの囁きで、急に、自分が彼に奪われたくて疼いている事を自覚してしまったのだ。



(剛さん……早く……来て……)



 美名は、綾波を思い幸福に酔いながらラブソングに自分の思いを重ねて歌っていたが、部屋のドアがいつの間にか開いていて、見つめる鋭い目がある事に気付かずにいた。



――そして、その視線の主が音もなく入って来て、歌姫の身体を捕まえるまで、美名は不穏で妖しい気配を察する事が出来なかった。



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