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領都フルネンディク
13 契約獣1
しおりを挟む滞在二日目から濃い出会いをした今日。夕ご飯をノート兄様と二人で食べ、食堂から居間に移動し食後のお茶という名のコーヒーを頂きつつこれからの事を相談します。
私が領都に行く条件としてお父様が出した条件は。
一、ノート兄様と共同で行う事。
二、カフェの料理開発の材料集めは他の者に任せる事。
三、私が領都から出ることは許さない。
四、事業期限は七年。私が成人する前までに成果を出す。
一と四は良いとして、問題は二と三。
基本私の料理の知識は前世からなので、食材は目で見、味を見ないと何もできないのです。
かと言って市場にそろうものは、長期保存が可能な食品か半日程度の距離の生産地から送られてくるものに限られているので、領都で各地の農産物を見るのは不可能です。旬もあるしね。
という事で空蝉の術です。「空蝉の身をかへてける木のもとに」です。対外に関しては体調不良で私に似た背格好の人形をベッドに寝かせておけば良いのですが、内部にはちゃんと居る、という証拠を見せなければなりません。
「うーん、難しいかな?」
「飛行系の魔物と契約して毎日帰宅するのは?」
「ノート兄様! そんな簡単に!?」
「アンネの魔力量なら、大丈夫だと思うよ?」
「ええっ! そういう事は早く教えてくださいよ!」
「十歳にならなないと魔力量は測定できないし学べないからね。僕が前に教えた魔力循環を寝る前にやってるんだよね?」
「はい! 毎晩やってます!」
憧れの魔術! 魔女っ娘メグちゃんに憧れてました! (だから作者の年がバレるって。ちなみに作者はノン派)共通呪文&投げキッスで魔法発動なんて超絶カワイイじゃないですか! ノンなんか無詠唱で目の横でVサイン&たまにウィンクだよ! かっこカワイイじゃないですか! 前世の私なら公害だけど、現世のアングロサクソン系に生まれ変わったならやるでしょう! 今でしょう!
私の食いつきっぷりを見事に微笑んでスルーするノート兄様。流石、微笑みの魔術師ですね!
……冷静になると、ちょっとはずかしくなってきました。
「夜間に飛行する事もあるだろうから、猛禽類か小型のドラゴンかな」
「えっ! えっ! ドラゴンなんて見たことも聞いた事もないですよ!」
「アンネに見せたら魔術を使いたがるでしょ? ドラゴン欲しがるでしょ? だから自習できないように教本とか魔導書をすべて姉弟皆自分達のインベントリにしまっていたんだよ」
ちっ、過保護め。
「レディは舌打ちなんかしないよ?」
あれ? ノート兄様もアルカイックスマイル取得している? 何だか寒気が。
「僕だってレイ兄様達にやられたんだよ? で魔力循環を独学で考え出して修行していたんだから」
「独学で?! そうだったんですか?! 凄いです! ノート兄様は凄い努力をなさって魔力量を増やしたのですね?」
「そう……だね。でもこの魔力循環の方法は、まだ僕の研究段階だから二人だけの秘密にしておいてね?」そう言って人差し指を唇に当てて微笑むノート兄様。おう、最近色気が出てきましたね。流石イケメン。流石攻略対象者。
「はい、二人だけの秘密ですね!」ノート兄様のマネをして人差し指を唇に当てて微笑むとノート兄様が頭を撫でてくれました。えへ。
「じゃあまだ宵の口だし、庭に出てドラゴンを呼び出そうか」
「はい!」
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