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第1章
1-19 冒険者
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シルフィア視点
「おつかれさまでしたー!」
「はーい!お疲れ様ー!明日もよろしくねー!」
今日も無事に営業を終えて、自宅へ帰る。私が、この街に来たのは約50年前。10年周期で職を変えているため知り合いは少ない。私は人間の年齢で言うと、まだ17歳くらいだとか?エルフは元々長寿なので200歳ほどで一人前の大人と言える。
「さぁて、明日も早いし帰って寝よ!」
帰路へ向かっている途中で人影が見えた。
「?」
気のせいかと思い前を向き直した瞬間、最近よく食堂を利用している冒険者の方々がいた。
「うわっ!びっくりした!!どうしたんですか、急に」
「やぁ、シルフィアちゃん…俺たちさ、決めたんだ!」
「決めたって何をですか?それに、何か急に顔が怖くなったような…」
「俺たち…シルフィアちゃんを抱くことに決めたよ!!」
「ひっ!!」
急に手足を掴まれたと思ったらロープで縛られた。目隠しと口枷もされて、恐らく馬車に乗せられた。
「よしっ!確保!!打ち合わせ通り山の小屋に行ってヤるぞ!!」
「馬鹿俺が最初だろ?」
「忘れてた、すまんすまん!」
下衆な会話が聞こえてくる。私がこれからされる事を考えると恐ろしくて堪らない。
―――その頃、アキトは…
「この方角だと向かってるのは山か…このまま直線で行った方が早そうだな、油断した所を一気に倒した方が効率は良さそうだ…シルフィアには悪いけど…確実に倒せる手段を使わせてもらおう」
路地をひたすらに真っ直ぐに進み、木の上に登り様子を見る。すると…
「あれか…」
シルフィアを乗せた馬車を発見する。周りにあるのは1軒だけの古びた家と見渡す限りの森林。何が起きても恐らくバレることはないと思う。俺から言えることは、ただ一つ衛生的に良くなさそう。
「やっぱり見張りは2人付けてるか…だが、あの二人も相当シルフィアに興味深々なのか油断しているし今なら俺一人で倒せそうだ…よし!」
気を降り気づかれないように、背後へと忍び寄る。
「ふんっ!」
1人目の男を持っていた剣で貫いた。
「なっ!貴様何もんだ!!」
「原初の灯火」
「ぐあぁぁぁぁぁっっ!!あっつ!!あぁぁぁぁ!!」
不味い思った以上に手こずったもう一度木の上に隠れよう。
「おいっ!どうした!!これは…。二人とも死んでやがる…」
扉を開け中の連中が出てきた。
「お前ら、先に襲撃しているやつをやるぞ!!」
周りを経過し出したため、より正確に敵の数を把握する。家の前に2人探索に5人、部屋の中に一人…。
「安全策で行きたかったんだけど時間無いし手短に済ませるとしよう…」
木から降りて魔力を溜める。
「いたぞ、恐らくアイツだ!やっちまえ!!!」
「死ねクソガキが!!」
無数の刃が俺に向かって攻撃してくる。しかしながら、魔王や勇者と修行してきた俺からしたら一介の冒険者の攻撃等ぬるいもので、簡単に攻撃を捌くことが出来る。
「死ぬ気で駆け抜けたあの日々を思い出すと、強くなった実感を感じるよ」
「はぁはぁ…はぁ…何を…言ってやがんだ!!」
「そろそろ終わらせてあげよう、エクス…カリバー!」
剣圧と魔力を込めた聖剣の一撃が冒険者達に降りかかる。
「低出力で死んでしまうとは、さて…あとは中の一人か」
すると不意に、扉が開いた。
「まさか、本当に来るとは思わんかったぞ…14番目」
「それを、知っているって事はもしかしてアンタは期間メンバーか?」
驚愕の顔を隠すことは不可能だった、今現在機関メンバーと接触する事だけは、出来れば避けたかった。いくら強くなったとはいえ、まだまだアルシャやクロコに一撃も当てる事が出来ない俺では絶対に勝てそうにないからだ。
「無論だ、こうしてお前を待っていたということだ…私の名は、機関ナンバー07。迎えに来たぞ我が同士よ…一緒に戻ろう!あの場所へ」
「戻るも何も、俺はお前らの知っている13番目とは違うけど、ある意味で受け継いでいるってだけで。俺とアンタらは実質あまり関係の無い間柄だろ?」
「それは、本気で言っているのか?聖剣を引き抜いた時点でお前と言う存在価値が圧倒的に変わったのだ!今更何を言おうとこれだけは、覆らない結果なのだ」
「成程、んで俺がそちらに行かなかった場合はどうなる?」
「そんなの簡単な話さ、君を殺して新たに14番目を選定するだけの話」
「まだまだ謎多き組織って事か、お前らと戦い続けたら何か分かるかも知れないってことか」
機関的には俺が味方になろうとならなかろうとどうでもいいって感じだな。とにかく、今は逃げられる様に最善を尽くしかない。
「どうにか見逃してくれませんか?」
「それは、無理な話だよ?私はあなたを連れ帰りたいのだから…個人的にも」
「えぇ…」
どうしたものかと考えていた所、一つの案を思いついた。邪神様召喚しちゃおうと。
「やぁ!ってうぇぇ!?何で、こんな状況下で呼び出しちゃったの!?俺戦闘要因じゃないって!!」
「死ね!」
ナンバー07が放った魔法が邪神を消しさった。
「はぁ…邪神様弱!!」
こうして、決戦の火蓋が幕を開けたのであった。
「おつかれさまでしたー!」
「はーい!お疲れ様ー!明日もよろしくねー!」
今日も無事に営業を終えて、自宅へ帰る。私が、この街に来たのは約50年前。10年周期で職を変えているため知り合いは少ない。私は人間の年齢で言うと、まだ17歳くらいだとか?エルフは元々長寿なので200歳ほどで一人前の大人と言える。
「さぁて、明日も早いし帰って寝よ!」
帰路へ向かっている途中で人影が見えた。
「?」
気のせいかと思い前を向き直した瞬間、最近よく食堂を利用している冒険者の方々がいた。
「うわっ!びっくりした!!どうしたんですか、急に」
「やぁ、シルフィアちゃん…俺たちさ、決めたんだ!」
「決めたって何をですか?それに、何か急に顔が怖くなったような…」
「俺たち…シルフィアちゃんを抱くことに決めたよ!!」
「ひっ!!」
急に手足を掴まれたと思ったらロープで縛られた。目隠しと口枷もされて、恐らく馬車に乗せられた。
「よしっ!確保!!打ち合わせ通り山の小屋に行ってヤるぞ!!」
「馬鹿俺が最初だろ?」
「忘れてた、すまんすまん!」
下衆な会話が聞こえてくる。私がこれからされる事を考えると恐ろしくて堪らない。
―――その頃、アキトは…
「この方角だと向かってるのは山か…このまま直線で行った方が早そうだな、油断した所を一気に倒した方が効率は良さそうだ…シルフィアには悪いけど…確実に倒せる手段を使わせてもらおう」
路地をひたすらに真っ直ぐに進み、木の上に登り様子を見る。すると…
「あれか…」
シルフィアを乗せた馬車を発見する。周りにあるのは1軒だけの古びた家と見渡す限りの森林。何が起きても恐らくバレることはないと思う。俺から言えることは、ただ一つ衛生的に良くなさそう。
「やっぱり見張りは2人付けてるか…だが、あの二人も相当シルフィアに興味深々なのか油断しているし今なら俺一人で倒せそうだ…よし!」
気を降り気づかれないように、背後へと忍び寄る。
「ふんっ!」
1人目の男を持っていた剣で貫いた。
「なっ!貴様何もんだ!!」
「原初の灯火」
「ぐあぁぁぁぁぁっっ!!あっつ!!あぁぁぁぁ!!」
不味い思った以上に手こずったもう一度木の上に隠れよう。
「おいっ!どうした!!これは…。二人とも死んでやがる…」
扉を開け中の連中が出てきた。
「お前ら、先に襲撃しているやつをやるぞ!!」
周りを経過し出したため、より正確に敵の数を把握する。家の前に2人探索に5人、部屋の中に一人…。
「安全策で行きたかったんだけど時間無いし手短に済ませるとしよう…」
木から降りて魔力を溜める。
「いたぞ、恐らくアイツだ!やっちまえ!!!」
「死ねクソガキが!!」
無数の刃が俺に向かって攻撃してくる。しかしながら、魔王や勇者と修行してきた俺からしたら一介の冒険者の攻撃等ぬるいもので、簡単に攻撃を捌くことが出来る。
「死ぬ気で駆け抜けたあの日々を思い出すと、強くなった実感を感じるよ」
「はぁはぁ…はぁ…何を…言ってやがんだ!!」
「そろそろ終わらせてあげよう、エクス…カリバー!」
剣圧と魔力を込めた聖剣の一撃が冒険者達に降りかかる。
「低出力で死んでしまうとは、さて…あとは中の一人か」
すると不意に、扉が開いた。
「まさか、本当に来るとは思わんかったぞ…14番目」
「それを、知っているって事はもしかしてアンタは期間メンバーか?」
驚愕の顔を隠すことは不可能だった、今現在機関メンバーと接触する事だけは、出来れば避けたかった。いくら強くなったとはいえ、まだまだアルシャやクロコに一撃も当てる事が出来ない俺では絶対に勝てそうにないからだ。
「無論だ、こうしてお前を待っていたということだ…私の名は、機関ナンバー07。迎えに来たぞ我が同士よ…一緒に戻ろう!あの場所へ」
「戻るも何も、俺はお前らの知っている13番目とは違うけど、ある意味で受け継いでいるってだけで。俺とアンタらは実質あまり関係の無い間柄だろ?」
「それは、本気で言っているのか?聖剣を引き抜いた時点でお前と言う存在価値が圧倒的に変わったのだ!今更何を言おうとこれだけは、覆らない結果なのだ」
「成程、んで俺がそちらに行かなかった場合はどうなる?」
「そんなの簡単な話さ、君を殺して新たに14番目を選定するだけの話」
「まだまだ謎多き組織って事か、お前らと戦い続けたら何か分かるかも知れないってことか」
機関的には俺が味方になろうとならなかろうとどうでもいいって感じだな。とにかく、今は逃げられる様に最善を尽くしかない。
「どうにか見逃してくれませんか?」
「それは、無理な話だよ?私はあなたを連れ帰りたいのだから…個人的にも」
「えぇ…」
どうしたものかと考えていた所、一つの案を思いついた。邪神様召喚しちゃおうと。
「やぁ!ってうぇぇ!?何で、こんな状況下で呼び出しちゃったの!?俺戦闘要因じゃないって!!」
「死ね!」
ナンバー07が放った魔法が邪神を消しさった。
「はぁ…邪神様弱!!」
こうして、決戦の火蓋が幕を開けたのであった。
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