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黒滝の治療
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キェーー!!
キェーー!!
洞窟の奥に行くほど悲鳴のようなものが大きくなっていく。
「ここだ。」
雷神がそう言って立ち止まった。
あれだけ大きな鳴き声が聞こえたのだ。
どれだけ大きな竜かと思いあたしは周りを見回す。
キェーー!!
思わず耳を覆う。
「さぁ、早くしてくれ!」
どこに竜が??
耳を覆ったまま黒滝を探す。
「ここにいるだろ!」
雷神が指を指し、藁の中に小さな竜がいた。
こんなに小さかったの?!
あたしは驚いたが、苦しそうにもがく黒滝を見て、数珠でどこが悪いのかを探す。
数分後、数珠の不思議な力で黒滝の病気の正体が分かった。
「黒滝の逆鱗にトゲが刺さっていますね?それをとれば、黒滝は元気になります。」
あたしの言葉通り、黒滝の逆鱗にトゲが刺さっていた。
「じゃあ早く取ってくれ!」
あたしは考え込み、首を横に振る。
「なぜだ?!こんなに苦しがっているのに。」
あたしは焦っている雷神に諭すように言った。
「竜の逆鱗に触れることは、竜を怒らせることになります。」
「じゃあどうしたらいいのだ?!」
キェーー!!
「今その方法を探します。待っててください!一刻を争いますので。」
*
あたしは数珠をかざす。
そして。
「雷神様、黒滝を治す方法が分かりました。」
あたしはそう言った。
「どうすればいい?」
雷神様は、あたしに熱い視線を送る。
「ここに聖水がございます。これを黒滝の逆鱗にかけてください。」
あたしは懐から小さな瓶を取り出す。
「お前がやれ。」
雷神様はそれだけ言った。
あたしは、言われるまま、瓶のふたを取り黒滝の逆鱗に聖水をふりかける。
するとどうだろう。
あんなに苦しみもがいていた黒滝が静かになった。
「棘が取れました。」
雷神様の唇がまた弧を描く。
風神様や龍神様もあたしを見る。
「不思議な女だ。」
3人の声がはもった。
キェーー!!
洞窟の奥に行くほど悲鳴のようなものが大きくなっていく。
「ここだ。」
雷神がそう言って立ち止まった。
あれだけ大きな鳴き声が聞こえたのだ。
どれだけ大きな竜かと思いあたしは周りを見回す。
キェーー!!
思わず耳を覆う。
「さぁ、早くしてくれ!」
どこに竜が??
耳を覆ったまま黒滝を探す。
「ここにいるだろ!」
雷神が指を指し、藁の中に小さな竜がいた。
こんなに小さかったの?!
あたしは驚いたが、苦しそうにもがく黒滝を見て、数珠でどこが悪いのかを探す。
数分後、数珠の不思議な力で黒滝の病気の正体が分かった。
「黒滝の逆鱗にトゲが刺さっていますね?それをとれば、黒滝は元気になります。」
あたしの言葉通り、黒滝の逆鱗にトゲが刺さっていた。
「じゃあ早く取ってくれ!」
あたしは考え込み、首を横に振る。
「なぜだ?!こんなに苦しがっているのに。」
あたしは焦っている雷神に諭すように言った。
「竜の逆鱗に触れることは、竜を怒らせることになります。」
「じゃあどうしたらいいのだ?!」
キェーー!!
「今その方法を探します。待っててください!一刻を争いますので。」
*
あたしは数珠をかざす。
そして。
「雷神様、黒滝を治す方法が分かりました。」
あたしはそう言った。
「どうすればいい?」
雷神様は、あたしに熱い視線を送る。
「ここに聖水がございます。これを黒滝の逆鱗にかけてください。」
あたしは懐から小さな瓶を取り出す。
「お前がやれ。」
雷神様はそれだけ言った。
あたしは、言われるまま、瓶のふたを取り黒滝の逆鱗に聖水をふりかける。
するとどうだろう。
あんなに苦しみもがいていた黒滝が静かになった。
「棘が取れました。」
雷神様の唇がまた弧を描く。
風神様や龍神様もあたしを見る。
「不思議な女だ。」
3人の声がはもった。
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