巫女さんに惚れた雷神様

kinmokusei

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時を止めて

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時を止める?


あたしはそれで理解した。

千紗様は時が昔のまま止まっているのだ。

あたしが千紗様から目を雷神様に向けたその時。


「ダメよ!雷神!!」

千紗様が大声を上げた。

あたしはその声にまた千紗様に視線を向けた。

「メユの事を忘れたの?時を止めてメユがどうなったか忘れた訳じゃないわよね?」

千紗様は厳しい顔をしている。

「千紗は成功している。」

雷神様はそれだけ言った。

「メユは失敗したわ!確実じゃないのよ!それにこの子が時を止めることに同意したの?!」

雷神様はあたしを見つめ、

「こいつは俺の贄だ。どうするかは俺が決める。」

そう言った。

「ダメよ!メユが元に戻るまで!危険なんだから!」

千紗様は頑として反対のようだ。

でも待って。

あたしも人間界に戻らなければならないし、時を止められては困る。

それにさっきからメユさんって?

あたしが黙っていると、千紗様は黒竜を連れ、竜神様とその場を離れた。

「絶対ダメだからね!!」

そう言葉を残して。
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