巫女さんに惚れた雷神様

kinmokusei

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吸魔の数珠

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千紗様と竜人様が去った後、ずっと黙っていた風神様が口を開いた。

「おい、娘!」

「は、はい!」

あたしは驚いて返事をした。

「不思議な力を持っているな?」

風神様はあたしを見つめて言った。

「は、はい、この数珠が、、、」

あたしはしどろもどろになりながら答えた。

「お前にメユが救えるか?」

風神様は間髪入れずにあたしに問う。

「え?あの、、、?」

その時だった。



『あと3回、、、』



あたしの頭に老婆の恐ろしい声が聞こえた。


「これがメユだ。時を止める神通力を使ったら人形になってしまった。」


あたしがぼーっとしていると、


「おい!娘!聞いているのか?!」


あたしは恐ろしい老婆の声から現実に引き戻された。


「、、、え、、、?」


見ると風神様が、可愛らしい人形を持って厳しい顔をしている。


すると、頭の中でまた老婆の声が聞こえた。


『千紗にメユが魔女だと言えば戻る』


頭が痛い。


『あと2回、、、』


頭に響く老婆の声。


その時だった。


「雷神!!今すぐその娘から数珠を取り上げ、その娘の時を止めろ!!!」


竜神様の声だった。
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