3 / 5
心を読める男
しおりを挟むとりあえずあたしも少し情報を整理してみよ。
依頼主の女性は、婚約者を取られた。
その取った女性が、ミッドナイト・チカータというらしいが、そんな女性は存在しないと言う。
つまり、偽名。
で、婚約者だった男性は死亡。
調べても不信な点はない死に方。
ミッドナイト・チカータという女性だけではそんなに簡単に男1人を殺し、偽装なんか出来ないから、、、つまり組織的な犯罪、、、の予感。
今分かるのはこれだけ。
と。
(あれ?)
考え事している時でも気配というものは研ぎ澄ましている。
(つけられてる?)
左後方。
茶髪の男。
あたしは路地裏に入り自販機の裏に隠れた。
やっぱり、茶髪の男はついてきた。
茶髪の男は左右を見回している。
(あたしを探している?)
自販機の陰に隠れ、あたしの前方に来たところで、あたしは茶髪の男の裏に立った。
完全にあたしは気配を消している。
あたしはルートが作ってくれたいつもの武器で茶髪の男の後頭部に標準を合わせる。
そして声をかけようとしたその瞬間だった。
「それで殺すの?」
え?
茶髪の男はあたしに背を向けたまま言った。
「殺し屋さん?探したよ。」
あたしは少しうろたえた。
しかし。
「あなた何者?」
このくらいでは動揺もすぐ消える。
「オレはただ心が読めるだけのただの男さ。」
茶髪の男はゆっくり振り返ろうとした。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる