私が生きた証を遺したい、ただそれだけ。

工藤 愛香

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誕生

いち

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 かの有名な文豪、太宰治は「恥の多い生涯を送って来ました。」と書いた。これは、私が大好きでやまない太宰の小説の中でも、最も有名な一文とも言えるだろう。…メロスの方が有名か?いや、どちらでも構わない。私の人生を語る上で、太宰のこの一文がかなり重要であるので、今回は引用した。
 さて、私の人生を語る前に一つ話をしよう。
 家族とはなんだ、という話だ。
 家族とは、血のつながりがあるもののことだという人間もいれば、心のつながりがあるもののことだという人間もいる。ではその定義とは?互いが家族だと思ったら家族になれるのだろうか?
 日本の法的な話をすると、一緒の籍に入っているものとなる。では、同じ籍に入っていたら絶対的に家族であるといえるのか。答えは割れるだろう。なぜかというと、家族にはいろいろな形があるからだ。その家庭ごとに、様々な独自のルールがあり、百の家族がいれば百の形がある。だから明確に定義がしにくいのだと、私は考える。
 もちろん、法的な定義や広辞苑での定義はある。…が、ここでいうのは人間の心の問題。家族はこうあるべきである、などと安易に断言はできない、という話。
 この後、私が語る”私の家族”は、その百あるうちの一つに過ぎない。こんな家族もあるのか、という感覚で見て欲しい。私が生きた証を、ここに遺す。
 今日は「私」の新たな誕生である。
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