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交わる月と暁の光
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「この鏡に映った顔を見たら、まるで、別々の顔に見えたの」
尭司の腕に身を任せ添い寝しながら、亜夜果はお守りの鏡を手に取る。
「確かに、ちょっと色味が違うけど」
「うん、陰陽って、男女を表すこともあれば、人間にある二面性を表すこともあるんだってね」
お守りに添付されていた、神社の縁起に書かれていた言葉。
『誇り高い【高豊日奈良保日古】は【照月呼夜闇見比売】に妻問いしながらも、その思慕を見現されることを厭っていた。やがて、月夜には【照月呼夜闇見比売】のもとに今度は【加見豊日奈良保比古】が妻問いした。思うまま乱暴に振る舞う夫に、比売は嘆き、訪れを拒んだ』
「よく読んでなかった。でも、何だか変な話だね。この、なんとか姫のところに、二人がそれぞれ別人として訪れて? 両方とも、妻問いって、結婚したってこと?」
「曖昧に書いてあるけど、神話の時代っていうか、昔は女の人は家で待っていて、申し込んだ相手を受け入れるかどうかも、決定権は原則女の人にあったんだって大学のどこかの講義で習ったけど。結婚して嫁ぐっていう形は、江戸時代近くなってからで。まあ、強引に押し入ってくる男の人もいたみたいだけど。源氏物語とかにも載ってるし」
「亜夜果、博識だな」
「一応文系の学部だったからね。でも、やっぱり違和感あって……この流れで、この……えっと、最初の男の人、姫に嫌われたって嘆いて自殺しちゃうの、おかしいよね? 嫌われたの、2番目の男の人なのに。それで、姫も後追い自殺して。なのに、この2番目の人も、一緒に黄泉の国に行っちゃっているんだよね。そこで、月読……月の神様が、封印してくれるんだけど」
「……俺が聞いた話と、少し違うな」
「うん。子安先輩が、後で思い出したって教えてくれた話とも、少し違うし」
「どんな話?」
「日の兵士と月の兵士は、実は同じ体を昼と夜で使い分けていて。昼も夜もそれぞれが月の巫女の元に通って一緒に過ごしているから、仕事もしなくなって……怒って分離させて、片方を封じ込めたって。それで、反省して、ちゃんと勤めを果たすようになったって。会うのは夜だけにして。少し、七夕の話に似てるよね?」
「あ、彦星と織姫の。まあ、あっちは一年に一度だけしか会えないんだから、夜だけでも毎日会えるなら、こっちの方がましだね」
「それでね、思ったの。優しい日の兵士も乱暴な月の兵士も、同じ人だとしたらって。乱暴なのはよくないけど、片方だけ封じ込められたら、きっとツラいだろうなって。それに、人間って、きっと、心の中に、いろんな自分がいるんじゃないのかなって」
「俺が、二人いるかもって?」
「そこまでハッキリとじゃなくて。あのね、私、あのあと、ちょっと体がツラくて、そのまますごく寂しくなって。何でこんな時に、尭司はそばにいてくれないんだろうって。自分で距離を取っておいて、矛盾しているよね? でも、それも確かに私の本心で。尭司に会いたくなくて、でも会いたくて」
「うん」
「だから、尭司の中にも、他の尭司がいたとして。でも、私が好きになった尭司と、丸っきり別人だなんてことないって。だから、一回は、ちゃんと受け入れてみようって。私の体だけが欲しいっていう尭司が、望むようにしてみようって。でも、それでも心は、渡せないって」
「……もし、あのまま、俺が亜夜果の体だけ手に入れて、好きにして、満足していたら?」
「わからない。もしかしたら、そのまま受け入れたのかもしれないし、……ダメだったかもしれない。でも、尭司、自分の気持ち、本当は知られたくない部分とか、みんな話してくれたでしょう? 尭司自身が受け入れているなら、それをさらしてくれたなら、私ができることは、そのままの尭司に、身を任せることだけだって、覚悟が決まったっていうか」
「……あの、身勝手な『俺』は、消えた訳じゃないと思う。ただ、今は満足して、隠れているけど、またいつか、現れるかもしれない」
「……そんな尭司ごと、やっぱり、私は尭司が好きだから。そう開き直ったら、何だかあんまり怖くなくなったっていうか、それも尭司だと思ったら、……愛しくて」
尭司を乗っ取り、操っていたかのように見えるけど、もしかしたら、あれは、尭司の……そして、亜夜果の、人には見せたくない暗部が、形になって現れたのかもしれない。
きっかけは分からない。
尭司と同じ街に暮らすようになって、現れた、あの夢。
尭司との距離が近付いて、どんどん明確に現れた、あの闇。
独り暮らしの不安やストレスが、精神を敏感にしたのかもしれないし、オカルト的な要素があるのかも分からない。
けれど。
「……尭司が、丸ごと好きだから」
「俺も。まだ知らない亜夜果を、知りたい。でも、きっと、好きになる」
尭司は、その腕で亜夜果の体を包み込む。
「あの声の主が、亜夜果にひどいことをして、でも、それが、押さえつけていた自分なのかもしれないって思ったら、何だか、かわいそうになった。本当は、亜夜果が好きでたまらなくて、でも上手く行かなくて……ああ、なんだ、昔の俺なんだって、思えた。亜夜果を傷つけた、高校生の時の、俺なんだって。そんな罪悪感を、見ないようにしていたのが、原因なのかもしれない」
「もう、いいよ。自分の気持ちに素直にならなかったのは、私も同じ。これから、少しずつ、お互いに、理解していこうよ」
「そうだね……亜夜果、愛してるよ」
「私も、あ……」
尭司は、亜夜果の言葉を丸ごと吸い込むように、自分の唇で口をふさぎ。
……やがて、カーテンから差し込む月の明かりだけを頼りに、恋人たちは、身を絡ませ、互いを愛おしげに、むさぼり。
夜明けの光が代わりに部屋を照らす頃。
甘やかな営みを終えて、安らかに夢の中に遊ぶ幸せな二人が、そこにいた。
「じゃ、これは、もう1人で大丈夫ね」
「はい」
笑顔で仕事に励む後輩に指示を与えたあと、子安絵巳子は自分のデスクに戻る。
元気を取り戻し、前よりもいっそう快活さを増したかわいい後輩の姿を見て。
(彼氏と、上手く行っているみたいね)
充実した私生活で満たされ、花がほころぶような笑顔は、さらに美しさを増して。
お陰で職場内では報われぬ想いに身を焦がす男性社員も後を絶たないが、すでに恋人がいることもそれとなく伝わっていることも絵巳子は知っていた。
(前みたいに、ひっそりと控えめな彼女も、見ていて可愛らしかったけど、恋をしてどんどんきれいになっていくのは、またいいわね、でも)
パソコンに向かいながら、目の端に、チラリと映る、ひとりの若い社員の顔。
(まだ諦めきれていない人もいるのね)
真面目に仕事に取り組む亜夜果を、食い入るように見つめるその眼差しに宿るのは、恋情と……欲情。
(仕方ないか。あっちも充実しているのか、色香も増して、ますます魅力的だもの。……これは、また何か起きるかも?)
絵巳子は、トラブルの種を感じ取り。
………………ひそかに、ほくそ笑む。
(おまじない、案外効果があるのね)
闇に堕ちた月の兵士を招き寄せる、地元で密かに伝わる、お呪い。
幸せな恋人同士に災いを起こすだけでなく、美しい娘にも、災いを呼び込む、呪い。
(あの娘がこの会社に来て、楽しみが増えたわ。もう、毎日退屈だったもの)
おまけに、それを一番近くで観賞できる人間関係も持てたし。
(きれいな娘さんには、周りを楽しませる義務があるわよね)
何だかんだで、結局恋人との仲は壊れず、上手く行っているようだけど。
(そろそろ、何か起きないと、マンネリになっちゃうから、これは、親切よね)
おまじないだけでは、さすがにもう効果が薄いかもしれない。
あの男性社員を、上手く使えないか、思案しながら。
(これでもうしばらく、退屈せずにすみそう)
……無意識に、若い社員を目で追う絵巳子を。
同じ部署の、エース営業マンの、前田が、見つめる。
その昏い瞳に宿る、嫉妬の光に、我知らず握りしめて震える拳に、絵巳子は気付いていない。
幸せな恋人同士に災いを呼び込む、おまじない……呪い。
人を呪わば、穴二つ。
自分の身に近付いている災いの芽に、まだ絵巳子は、気付いていなかった。
~終~
尭司の腕に身を任せ添い寝しながら、亜夜果はお守りの鏡を手に取る。
「確かに、ちょっと色味が違うけど」
「うん、陰陽って、男女を表すこともあれば、人間にある二面性を表すこともあるんだってね」
お守りに添付されていた、神社の縁起に書かれていた言葉。
『誇り高い【高豊日奈良保日古】は【照月呼夜闇見比売】に妻問いしながらも、その思慕を見現されることを厭っていた。やがて、月夜には【照月呼夜闇見比売】のもとに今度は【加見豊日奈良保比古】が妻問いした。思うまま乱暴に振る舞う夫に、比売は嘆き、訪れを拒んだ』
「よく読んでなかった。でも、何だか変な話だね。この、なんとか姫のところに、二人がそれぞれ別人として訪れて? 両方とも、妻問いって、結婚したってこと?」
「曖昧に書いてあるけど、神話の時代っていうか、昔は女の人は家で待っていて、申し込んだ相手を受け入れるかどうかも、決定権は原則女の人にあったんだって大学のどこかの講義で習ったけど。結婚して嫁ぐっていう形は、江戸時代近くなってからで。まあ、強引に押し入ってくる男の人もいたみたいだけど。源氏物語とかにも載ってるし」
「亜夜果、博識だな」
「一応文系の学部だったからね。でも、やっぱり違和感あって……この流れで、この……えっと、最初の男の人、姫に嫌われたって嘆いて自殺しちゃうの、おかしいよね? 嫌われたの、2番目の男の人なのに。それで、姫も後追い自殺して。なのに、この2番目の人も、一緒に黄泉の国に行っちゃっているんだよね。そこで、月読……月の神様が、封印してくれるんだけど」
「……俺が聞いた話と、少し違うな」
「うん。子安先輩が、後で思い出したって教えてくれた話とも、少し違うし」
「どんな話?」
「日の兵士と月の兵士は、実は同じ体を昼と夜で使い分けていて。昼も夜もそれぞれが月の巫女の元に通って一緒に過ごしているから、仕事もしなくなって……怒って分離させて、片方を封じ込めたって。それで、反省して、ちゃんと勤めを果たすようになったって。会うのは夜だけにして。少し、七夕の話に似てるよね?」
「あ、彦星と織姫の。まあ、あっちは一年に一度だけしか会えないんだから、夜だけでも毎日会えるなら、こっちの方がましだね」
「それでね、思ったの。優しい日の兵士も乱暴な月の兵士も、同じ人だとしたらって。乱暴なのはよくないけど、片方だけ封じ込められたら、きっとツラいだろうなって。それに、人間って、きっと、心の中に、いろんな自分がいるんじゃないのかなって」
「俺が、二人いるかもって?」
「そこまでハッキリとじゃなくて。あのね、私、あのあと、ちょっと体がツラくて、そのまますごく寂しくなって。何でこんな時に、尭司はそばにいてくれないんだろうって。自分で距離を取っておいて、矛盾しているよね? でも、それも確かに私の本心で。尭司に会いたくなくて、でも会いたくて」
「うん」
「だから、尭司の中にも、他の尭司がいたとして。でも、私が好きになった尭司と、丸っきり別人だなんてことないって。だから、一回は、ちゃんと受け入れてみようって。私の体だけが欲しいっていう尭司が、望むようにしてみようって。でも、それでも心は、渡せないって」
「……もし、あのまま、俺が亜夜果の体だけ手に入れて、好きにして、満足していたら?」
「わからない。もしかしたら、そのまま受け入れたのかもしれないし、……ダメだったかもしれない。でも、尭司、自分の気持ち、本当は知られたくない部分とか、みんな話してくれたでしょう? 尭司自身が受け入れているなら、それをさらしてくれたなら、私ができることは、そのままの尭司に、身を任せることだけだって、覚悟が決まったっていうか」
「……あの、身勝手な『俺』は、消えた訳じゃないと思う。ただ、今は満足して、隠れているけど、またいつか、現れるかもしれない」
「……そんな尭司ごと、やっぱり、私は尭司が好きだから。そう開き直ったら、何だかあんまり怖くなくなったっていうか、それも尭司だと思ったら、……愛しくて」
尭司を乗っ取り、操っていたかのように見えるけど、もしかしたら、あれは、尭司の……そして、亜夜果の、人には見せたくない暗部が、形になって現れたのかもしれない。
きっかけは分からない。
尭司と同じ街に暮らすようになって、現れた、あの夢。
尭司との距離が近付いて、どんどん明確に現れた、あの闇。
独り暮らしの不安やストレスが、精神を敏感にしたのかもしれないし、オカルト的な要素があるのかも分からない。
けれど。
「……尭司が、丸ごと好きだから」
「俺も。まだ知らない亜夜果を、知りたい。でも、きっと、好きになる」
尭司は、その腕で亜夜果の体を包み込む。
「あの声の主が、亜夜果にひどいことをして、でも、それが、押さえつけていた自分なのかもしれないって思ったら、何だか、かわいそうになった。本当は、亜夜果が好きでたまらなくて、でも上手く行かなくて……ああ、なんだ、昔の俺なんだって、思えた。亜夜果を傷つけた、高校生の時の、俺なんだって。そんな罪悪感を、見ないようにしていたのが、原因なのかもしれない」
「もう、いいよ。自分の気持ちに素直にならなかったのは、私も同じ。これから、少しずつ、お互いに、理解していこうよ」
「そうだね……亜夜果、愛してるよ」
「私も、あ……」
尭司は、亜夜果の言葉を丸ごと吸い込むように、自分の唇で口をふさぎ。
……やがて、カーテンから差し込む月の明かりだけを頼りに、恋人たちは、身を絡ませ、互いを愛おしげに、むさぼり。
夜明けの光が代わりに部屋を照らす頃。
甘やかな営みを終えて、安らかに夢の中に遊ぶ幸せな二人が、そこにいた。
「じゃ、これは、もう1人で大丈夫ね」
「はい」
笑顔で仕事に励む後輩に指示を与えたあと、子安絵巳子は自分のデスクに戻る。
元気を取り戻し、前よりもいっそう快活さを増したかわいい後輩の姿を見て。
(彼氏と、上手く行っているみたいね)
充実した私生活で満たされ、花がほころぶような笑顔は、さらに美しさを増して。
お陰で職場内では報われぬ想いに身を焦がす男性社員も後を絶たないが、すでに恋人がいることもそれとなく伝わっていることも絵巳子は知っていた。
(前みたいに、ひっそりと控えめな彼女も、見ていて可愛らしかったけど、恋をしてどんどんきれいになっていくのは、またいいわね、でも)
パソコンに向かいながら、目の端に、チラリと映る、ひとりの若い社員の顔。
(まだ諦めきれていない人もいるのね)
真面目に仕事に取り組む亜夜果を、食い入るように見つめるその眼差しに宿るのは、恋情と……欲情。
(仕方ないか。あっちも充実しているのか、色香も増して、ますます魅力的だもの。……これは、また何か起きるかも?)
絵巳子は、トラブルの種を感じ取り。
………………ひそかに、ほくそ笑む。
(おまじない、案外効果があるのね)
闇に堕ちた月の兵士を招き寄せる、地元で密かに伝わる、お呪い。
幸せな恋人同士に災いを起こすだけでなく、美しい娘にも、災いを呼び込む、呪い。
(あの娘がこの会社に来て、楽しみが増えたわ。もう、毎日退屈だったもの)
おまけに、それを一番近くで観賞できる人間関係も持てたし。
(きれいな娘さんには、周りを楽しませる義務があるわよね)
何だかんだで、結局恋人との仲は壊れず、上手く行っているようだけど。
(そろそろ、何か起きないと、マンネリになっちゃうから、これは、親切よね)
おまじないだけでは、さすがにもう効果が薄いかもしれない。
あの男性社員を、上手く使えないか、思案しながら。
(これでもうしばらく、退屈せずにすみそう)
……無意識に、若い社員を目で追う絵巳子を。
同じ部署の、エース営業マンの、前田が、見つめる。
その昏い瞳に宿る、嫉妬の光に、我知らず握りしめて震える拳に、絵巳子は気付いていない。
幸せな恋人同士に災いを呼び込む、おまじない……呪い。
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