14 / 16
助け合い
しおりを挟む
タルは随分と走った。満月の光を頼りに、できるだけ狼がいないところを探した。ペコは泣き疲れたのか、いつの間にか寝てしまっていた。
タルは大きな木の下そばに穴をみつけ、そこにペコを置いた。
「ペコ、そこで待っててくれ。すぐに戻るからな」
タルはペコをその場に置いて、来た道を走って戻って行った。
「なあバルク、まだやるのかよ」
バルクはヨレヨレになりながら立ち上がった。
口や腹、手足からも血を出し、全身が血だらけになっていた。
バルクは気を失う寸前まで戦っていた。
「…当たり前だ…お前たちをこの先には行かせはしない…」
「なあ、何故そこまであいつらにこだわる?なんの知識も技術もないあいつらのどこがいいんだ?」
「あいつらは…お前達にはないものを持っている…俺はそこに惹かれただけだ…」
「悲しいねぇ…俺たちのしてやったことを忘れたのか?お前に散々尽してきた。お前を立ててやった。なのに俺たちよりあいつらを選ぶのか?」
「ああ、そうだ」
「…そうか」
「なぁ、もうやっちまおうぜ。俺腹減ってきたからよ」
「…そうだな…悪いな、バルク」
そう言うと、取り巻きのリーダーが腕を振り上げた。
バルクには避ける気力も残っておらず、ただ、目を瞑った。
「いてっ!」
すると、腕を振り上げた取り巻きが吹っ飛ぶ音が聞こえた。
バルクが目を開けると、ペコのお父さんが取り巻きの1人にタックルして吹っ飛ばしたようだった。
「なっ…!」
みんなが驚いた顔で見ていると、お父さんはその場に倒れ込んだ。
「大丈夫か…!」
バルクがヨレヨレになりながら駆け寄った。
「おい、大丈夫か…」
「大丈夫…だよ。ありがとう。君こそ大丈夫かい…?」
「なぜ俺なんか助けた…動けるなら早く逃げればよかっただろう…」
「君がペコを助けてくれたからさ…ありがとう、私の息子を助けてくれて」
「俺は別に…」
「ペコは昔から1人だったんだ…。君や、タル君見たいな友達ができて安心したよ…。あの子を、よろしくね」
「へへっ…俺なんかが友達になんて…」
「いてて…何2人で話してやがる…もう許さねえからな…2人とも食ってやる…お前ら!かかれ!」
そこ掛け声で狼たちが一斉に飛びかかった。
もうここまでか…と2人は覚悟を決めた。
「うおっ!!」
「うわぁ!!」
その時、狼たちが次々に倒れていった。
「大丈夫か!?2人とも!」
「タル…なのか?」
「よかった、まだ生きてるな。動けるか?」
「へへっ、見てのとおり、もう動けねえや…すまねえな…」
「そうかい、じゃあそこでじっとしてな。」
タルはそう言うと、狼たちに襲いかかった。
「怯むな!タルごときにやられるかよ!一斉にかかれ!」
狼の1人が叫ぶが、みんなの動きよりもタルの方が早かった。
狼たちはあっという間にやっつけられ、誰も動けなくなった。
「ありがとう…タル…」
バルクはそこで気を失った。
タルは大きな木の下そばに穴をみつけ、そこにペコを置いた。
「ペコ、そこで待っててくれ。すぐに戻るからな」
タルはペコをその場に置いて、来た道を走って戻って行った。
「なあバルク、まだやるのかよ」
バルクはヨレヨレになりながら立ち上がった。
口や腹、手足からも血を出し、全身が血だらけになっていた。
バルクは気を失う寸前まで戦っていた。
「…当たり前だ…お前たちをこの先には行かせはしない…」
「なあ、何故そこまであいつらにこだわる?なんの知識も技術もないあいつらのどこがいいんだ?」
「あいつらは…お前達にはないものを持っている…俺はそこに惹かれただけだ…」
「悲しいねぇ…俺たちのしてやったことを忘れたのか?お前に散々尽してきた。お前を立ててやった。なのに俺たちよりあいつらを選ぶのか?」
「ああ、そうだ」
「…そうか」
「なぁ、もうやっちまおうぜ。俺腹減ってきたからよ」
「…そうだな…悪いな、バルク」
そう言うと、取り巻きのリーダーが腕を振り上げた。
バルクには避ける気力も残っておらず、ただ、目を瞑った。
「いてっ!」
すると、腕を振り上げた取り巻きが吹っ飛ぶ音が聞こえた。
バルクが目を開けると、ペコのお父さんが取り巻きの1人にタックルして吹っ飛ばしたようだった。
「なっ…!」
みんなが驚いた顔で見ていると、お父さんはその場に倒れ込んだ。
「大丈夫か…!」
バルクがヨレヨレになりながら駆け寄った。
「おい、大丈夫か…」
「大丈夫…だよ。ありがとう。君こそ大丈夫かい…?」
「なぜ俺なんか助けた…動けるなら早く逃げればよかっただろう…」
「君がペコを助けてくれたからさ…ありがとう、私の息子を助けてくれて」
「俺は別に…」
「ペコは昔から1人だったんだ…。君や、タル君見たいな友達ができて安心したよ…。あの子を、よろしくね」
「へへっ…俺なんかが友達になんて…」
「いてて…何2人で話してやがる…もう許さねえからな…2人とも食ってやる…お前ら!かかれ!」
そこ掛け声で狼たちが一斉に飛びかかった。
もうここまでか…と2人は覚悟を決めた。
「うおっ!!」
「うわぁ!!」
その時、狼たちが次々に倒れていった。
「大丈夫か!?2人とも!」
「タル…なのか?」
「よかった、まだ生きてるな。動けるか?」
「へへっ、見てのとおり、もう動けねえや…すまねえな…」
「そうかい、じゃあそこでじっとしてな。」
タルはそう言うと、狼たちに襲いかかった。
「怯むな!タルごときにやられるかよ!一斉にかかれ!」
狼の1人が叫ぶが、みんなの動きよりもタルの方が早かった。
狼たちはあっという間にやっつけられ、誰も動けなくなった。
「ありがとう…タル…」
バルクはそこで気を失った。
0
あなたにおすすめの小説
独占欲強めの最強な不良さん、溺愛は盲目なほど。
猫菜こん
児童書・童話
小さな頃から、巻き込まれで絡まれ体質の私。
中学生になって、もう巻き込まれないようにひっそり暮らそう!
そう意気込んでいたのに……。
「可愛すぎる。もっと抱きしめさせてくれ。」
私、最強の不良さんに見初められちゃったみたいです。
巻き込まれ体質の不憫な中学生
ふわふわしているけど、しっかりした芯の持ち主
咲城和凜(さきしろかりん)
×
圧倒的な力とセンスを持つ、負け知らずの最強不良
和凜以外に容赦がない
天狼絆那(てんろうきずな)
些細な事だったのに、どうしてか私にくっつくイケメンさん。
彼曰く、私に一目惚れしたらしく……?
「おい、俺の和凜に何しやがる。」
「お前が無事なら、もうそれでいい……っ。」
「この世に存在している言葉だけじゃ表せないくらい、愛している。」
王道で溺愛、甘すぎる恋物語。
最強不良さんの溺愛は、独占的で盲目的。
ナナの初めてのお料理
いぬぬっこ
児童書・童話
ナナは七歳の女の子。
ある日、ナナはお母さんが仕事から帰ってくるのを待っていました。
けれど、お母さんが帰ってくる前に、ナナのお腹はペコペコになってしまいました。
もう我慢できそうにありません。
だというのに、冷蔵庫の中には、すぐ食べれるものがありません。
ーーそうだ、お母さんのマネをして、自分で作ろう!
ナナは、初めて自分一人で料理をすることを決めたのでした。
これは、ある日のナナのお留守番の様子です。
大人で子供な師匠のことを、つい甘やかす僕がいる。
takemot
児童書・童話
薬草を採りに入った森で、魔獣に襲われた僕。そんな僕を助けてくれたのは、一人の女性。胸のあたりまである長い白銀色の髪。ルビーのように綺麗な赤い瞳。身にまとうのは、真っ黒なローブ。彼女は、僕にいきなりこう尋ねました。
「シチュー作れる?」
…………へ?
彼女の正体は、『森の魔女』。
誰もが崇拝したくなるような魔女。とんでもない力を持っている魔女。魔獣がわんさか生息する森を牛耳っている魔女。
そんな噂を聞いて、目を輝かせていた時代が僕にもありました。
どういうわけか、僕は彼女の弟子になったのですが……。
「うう。早くして。お腹がすいて死にそうなんだよ」
「あ、さっきよりミルク多めで!」
「今日はダラダラするって決めてたから!」
はあ……。師匠、もっとしっかりしてくださいよ。
子供っぽい師匠。そんな師匠に、今日も僕は振り回されっぱなし。
でも時折、大人っぽい師匠がそこにいて……。
師匠と弟子がおりなす不思議な物語。師匠が子供っぽい理由とは。そして、大人っぽい師匠の壮絶な過去とは。
表紙のイラストは大崎あむさん(https://twitter.com/oosakiamu)からいただきました。
【完結】アシュリンと魔法の絵本
秋月一花
児童書・童話
田舎でくらしていたアシュリンは、家の掃除の手伝いをしている最中、なにかに呼ばれた気がして、使い魔の黒猫ノワールと一緒に地下へ向かう。
地下にはいろいろなものが置いてあり、アシュリンのもとにビュンっとなにかが飛んできた。
ぶつかることはなく、おそるおそる目を開けるとそこには本がぷかぷかと浮いていた。
「ほ、本がかってにうごいてるー!」
『ああ、やっと私のご主人さまにあえた! さぁあぁ、私とともに旅立とうではありませんか!』
と、アシュリンを旅に誘う。
どういうこと? とノワールに聞くと「説明するから、家族のもとにいこうか」と彼女をリビングにつれていった。
魔法の絵本を手に入れたアシュリンは、フォーサイス家の掟で旅立つことに。
アシュリンの夢と希望の冒険が、いま始まる!
※ほのぼの~ほんわかしたファンタジーです。
※この小説は7万字完結予定の中編です。
※表紙はあさぎ かな先生にいただいたファンアートです。
【奨励賞】おとぎの店の白雪姫
ゆちば
児童書・童話
【第15回絵本・児童書大賞 奨励賞】
母親を亡くした小学生、白雪ましろは、おとぎ商店街でレストランを経営する叔父、白雪凛悟(りんごおじさん)に引き取られる。
ぎこちない二人の生活が始まるが、ひょんなことからりんごおじさんのお店――ファミリーレストラン《りんごの木》のお手伝いをすることになったましろ。パティシエ高校生、最速のパート主婦、そしてイケメンだけど料理脳のりんごおじさんと共に、一癖も二癖もあるお客さんをおもてなし!
そしてめくるめく日常の中で、ましろはりんごおじさんとの『家族』の形を見出していく――。
小さな白雪姫が『家族』のために奔走する、おいしいほっこり物語。はじまりはじまり!
他のサイトにも掲載しています。
表紙イラストは今市阿寒様です。
絵本児童書大賞で奨励賞をいただきました。
左左左右右左左 ~いらないモノ、売ります~
菱沼あゆ
児童書・童話
菜乃たちの通う中学校にはあるウワサがあった。
『しとしとと雨が降る十三日の金曜日。
旧校舎の地下にヒミツの購買部があらわれる』
大富豪で負けた菜乃は、ひとりで旧校舎の地下に下りるはめになるが――。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
児童書・童話
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
生まれたばかりですが、早速赤ちゃんセラピー?始めます!
mabu
児童書・童話
超ラッキーな環境での転生と思っていたのにママさんの体調が危ないんじゃぁないの?
ママさんが大好きそうなパパさんを闇落ちさせない様に赤ちゃんセラピーで頑張ります。
力を使って魔力を増やして大きくなったらチートになる!
ちょっと赤ちゃん系に挑戦してみたくてチャレンジしてみました。
読みにくいかもしれませんが宜しくお願いします。
誤字や意味がわからない時は皆様の感性で受け捉えてもらえると助かります。
流れでどうなるかは未定なので一応R15にしております。
現在投稿中の作品と共に地道にマイペースで進めていきますので宜しくお願いします🙇
此方でも感想やご指摘等への返答は致しませんので宜しくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる