好きでした。

廃墟のアリス

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愛してました。

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あの日私はどん底に堕ちていった。

それは受け入れがたい現実で、でも信じれなくて、信じたくなくて。

悲しい程に私の心は壊れていった。

苦しみと、絶望に苛まれて。

どうして彼は私の事を好きになってくれないの?

どうして私じゃ駄目なの?

どうしてあの子はいいのに私じゃいけないの?

ねぇ………、どうして…?って。

振り向いて。私の事を見て。好きになって。

願っても願っても私の願いは叶わない。

叫んでも叫んでも私の叫びは彼に届かない。

どうしてって、自問自答を繰り返す。

結局答えは見つからない。見つかるはずがない。もし見つかるなら、今頃彼は私のものだ。

誰か私の願いを叶えて下さい。苦しみを代わって下さい。私の恋が報われるように…願う。

そんな日はこないというのに。

それを分かっている私は、あの日自ら命を絶った。

そうすれば彼の意識が私に向くと思った。

彼女への思いより、私を失った悲しみが強くなればいいと思った。

どうなったかは分からない。

でも、例え彼の意識が私に向こうが向かまいが、私以外のものである彼をずっと見続けるなんて無理だった。

苦しくて…、苦しくて…、今にも狂いそうだった。いや…、もう私は狂っているか。

彼に振り向いてほしくて、好きになってほしくて、どんどんどんどん狂っていった。

壊れていった。

だから死んだ。そんなことしたって無駄なのに。

でもいいんだ。もう疲れてしまった。

もう耐えられないの。だからね、もういいんだ。

ありがと凛。だからもういいよ。もういいの。

うん…、私も愛してる。いや…、愛してた。

ずっと昔から、ずっとずっと好きだった。ありがとう凛。

こんな私を好きになってくれてありがとう。
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