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第3章:最強ヤンキーはコスプレが苦手?
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しおりを挟む「クマの抜け殻なんか集めてどうすんだ?」
「ぬいぐるみです。俺、可愛いものが好きで、特にテディベアが好きなんです。部屋に飾って眺めてると癒されるんですよ」
「……癒し、ね」
物に癒されるなんて考えたこともなかった。でもテディベアのことを話す黒橋はとても幸せそうに見える。
俺も探してみようかな、癒し。
「あ、お前の鞄についてるのがそれか?」
「はい。これはキーホルダーなんですけど、家にはもっと大きいのを置いてます」
黒橋が持っている学校用のカバンには、ふわふわの茶色いクマのキーホルダーがついていた。
「……やっぱり、変ですかね」
「何が?」
「あ、その……俺みたいな男がこんなクマのぬいぐるみを持ってるなんて。昨日もこのキーホルダーを見たやつらに絡まれたんです」
黒橋は体育座りをして膝に顔を埋めた。
「別に変じゃねえだろ」
「え?」
「自分が好きなもんを自分が大事にしないでどうすんだよ」
「……!」
「ま、それで絡まれたら、俺がそいつらを殴りに行ってやるから」
ばっと顔を上げると、目に涙を浮かべた黒橋はいきなり俺の両手首を掴んだ。
「ありがとうございます……!」
「あ、うん……それはいいけど、お前力強いな」
「改めて、あなたのお名前を教えてください!」
ここまできて名前を言わないのはさすがに不自然だよな。同じ学校に通ってる以上、どうせいつかはバレるし、まあ、もう隠さなくてもいいか。
「俺は……」
「悠雨、こんなところで何してんだ?」
名前を言おうとした瞬間、いきなり冬牙の声がした。
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