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第4話 くすぐりハーピー
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深い森を抜け、アレックスはようやく険しい峡谷の入り口に辿り着いた。眼下には底の見えない深い谷。幅はせいぜい五メートルほどだが、渡る手段は一本の古びた丸太の橋だけだ。風が吹き抜けるたび、橋が微かに揺れる。アレックスは深呼吸をして、慎重に一歩を踏み出した。
「ふぅ……ここさえ越えれば、あのサキュバスの巣に近づけるはずだ」
集中していたその瞬間…
「ねえ、そこのお兄さん♪」
突然、背後から甘く弾んだ声が降ってきた。振り向く間もなく、ふわりと柔らかい羽音が耳元をかすめる。次の瞬間、鮮やかな青と白の羽を持つハーピーが、アレックスの目の前に舞い降りた。長い金髪を風になびかせ、鋭い爪の足を丸太に軽く乗せた彼女は、いたずらっぽく目を細めて笑う。
「こんにちは!私はくすぐりハーピーのセレナだよ~。こんな危ない橋を渡ろうだなんて、勇気あるねぇ……でもさぁ」
彼女はにやりと口角を上げ、両手をくねくねと動かしながら近づいてきた。
「くすぐったいことされちゃったら、どうなっちゃうと思う?」
「…!?」
アレックスが剣に手を伸ばすより早く、セレナの細い指が彼の両脇に滑り込んだ。
「ひゃっはははははっ!? や、やめっ、くっ、くすぐったっははははは!!」
耐えきれず笑いが漏れる。身体がビクビクと跳ね、足元がぐらりと揺れた。
「うわっ、だめっ、落ちる…!」
バランスを崩したアレックスは、反射的に目の前のセレナの身体にしがみついた。柔らかい羽毛と、意外に温かい肌。ハーピーの華奢な体に両腕を回し、必死に抱きつく形になってしまう。セレナは目を丸くしたあと、すぐに悪戯っぽい笑顔に戻った。
「え~? そんなにこちょこちょが好きなの? 自分から抱きついてきちゃって~♪」
「ち、違う! これは…ははっ、待てっ、やめっ…!」
セレナの大きな翼が、するりとアレックスの背中を包み込んだ。まるで巨大な羽毛の毛布にくるまれたように、逃げ場が完全に塞がれる。そして…両手と、翼の内側の柔らかい羽が、一斉に動き始めた。
「ひゃははははははっ!や、やめっ、うわははははは! だめだめだめっ! いひひひひひ!」
脇腹、脇の下、首筋、腰、太ももの内側…… ありとあらゆる弱点を、容赦なく、同時に攻め立てられる。
「やだぁ、君ってば、すっごく可愛い声で笑うんだねぇ~!もっともっと笑ってよぉ♪」
セレナは楽しそうに囁きながら、羽を細かく震わせ、指を高速で動かし続ける。 アレックスは笑いすぎて息も絶え絶えになりながら、最後の力を振り絞って剣の柄に手を伸ばした。
「くっ……このっ……!」
だがその瞬間、セレナの腕がぐっと強くなり…ふわり。二人の体が、丸太の橋から浮き上がった。
「…!?」
「ふふふ、君が剣を抜くことぐらい、想定済みだよ!でも、こんな空中で攻撃したらどうなると思う?」
セレナはアレックスの耳元で甘く囁く。
「私、君のこと……ぽいって谷底に落としちゃうかもしれないよ?」
アレックスは凍りついた。こんな高さから落ちたら、絶対に助からない。剣を抜くことも、振りほどくこともできない。ただセレナの腕と翼にがっちり捕らえられたまま、深い谷の上で宙に浮かされている。
「ほらほら~、動いちゃダメだよ~♪」
セレナはにっこり笑うと、両手の指をゆっくりとアレックスの脇の下に這わせた。そして…空中で、本格的なくすぐり地獄が始まった。
「ひゃあああああはははははは!! やめろぉぉぉ!! 落ちるっ、落ちるぅぅ!! はははははははっ!!」
笑いながら必死に足をばたつかせるアレックス。
だがセレナは微動だにせず、優雅に羽ばたきながら、執拗に弱点を責め続ける。
「ふふっ、暴れても無駄だよぉ~。私、こうやって抱きしめてる方が、くすぐりやすいんだから♪」
時間にして数分が永遠に感じられた。やがて力尽きたアレックスは、ただ笑い続けることしかできなくなっていた。
「……もう……だめ……」
「うん、いい子になったね~♪じゃあ、私のおうちに連れてってあげる!」
セレナは楽しそうにくるりと旋回し、峡谷の崖の上にそびえる岩壁の奥…彼女の巣へと向かった。
その夜。
ハーピーの巣の中で、アレックスは羽毛のベッドに両手両足を柔らかい蔓で拘束されていた。目の前には、満面の笑みを浮かべたセレナが立っている。
「朝まで、たっぷり遊ぼうね、アレックスくん♪」
「待っ……もう勘弁してくだしゃ……ははっ……!」
最初の羽が、脇腹に触れた瞬間…
「ひゃああ!あはははははははは!」
峡谷に響く笑い声は、朝まで途切れることなく続いたのだった。
「ふぅ……ここさえ越えれば、あのサキュバスの巣に近づけるはずだ」
集中していたその瞬間…
「ねえ、そこのお兄さん♪」
突然、背後から甘く弾んだ声が降ってきた。振り向く間もなく、ふわりと柔らかい羽音が耳元をかすめる。次の瞬間、鮮やかな青と白の羽を持つハーピーが、アレックスの目の前に舞い降りた。長い金髪を風になびかせ、鋭い爪の足を丸太に軽く乗せた彼女は、いたずらっぽく目を細めて笑う。
「こんにちは!私はくすぐりハーピーのセレナだよ~。こんな危ない橋を渡ろうだなんて、勇気あるねぇ……でもさぁ」
彼女はにやりと口角を上げ、両手をくねくねと動かしながら近づいてきた。
「くすぐったいことされちゃったら、どうなっちゃうと思う?」
「…!?」
アレックスが剣に手を伸ばすより早く、セレナの細い指が彼の両脇に滑り込んだ。
「ひゃっはははははっ!? や、やめっ、くっ、くすぐったっははははは!!」
耐えきれず笑いが漏れる。身体がビクビクと跳ね、足元がぐらりと揺れた。
「うわっ、だめっ、落ちる…!」
バランスを崩したアレックスは、反射的に目の前のセレナの身体にしがみついた。柔らかい羽毛と、意外に温かい肌。ハーピーの華奢な体に両腕を回し、必死に抱きつく形になってしまう。セレナは目を丸くしたあと、すぐに悪戯っぽい笑顔に戻った。
「え~? そんなにこちょこちょが好きなの? 自分から抱きついてきちゃって~♪」
「ち、違う! これは…ははっ、待てっ、やめっ…!」
セレナの大きな翼が、するりとアレックスの背中を包み込んだ。まるで巨大な羽毛の毛布にくるまれたように、逃げ場が完全に塞がれる。そして…両手と、翼の内側の柔らかい羽が、一斉に動き始めた。
「ひゃははははははっ!や、やめっ、うわははははは! だめだめだめっ! いひひひひひ!」
脇腹、脇の下、首筋、腰、太ももの内側…… ありとあらゆる弱点を、容赦なく、同時に攻め立てられる。
「やだぁ、君ってば、すっごく可愛い声で笑うんだねぇ~!もっともっと笑ってよぉ♪」
セレナは楽しそうに囁きながら、羽を細かく震わせ、指を高速で動かし続ける。 アレックスは笑いすぎて息も絶え絶えになりながら、最後の力を振り絞って剣の柄に手を伸ばした。
「くっ……このっ……!」
だがその瞬間、セレナの腕がぐっと強くなり…ふわり。二人の体が、丸太の橋から浮き上がった。
「…!?」
「ふふふ、君が剣を抜くことぐらい、想定済みだよ!でも、こんな空中で攻撃したらどうなると思う?」
セレナはアレックスの耳元で甘く囁く。
「私、君のこと……ぽいって谷底に落としちゃうかもしれないよ?」
アレックスは凍りついた。こんな高さから落ちたら、絶対に助からない。剣を抜くことも、振りほどくこともできない。ただセレナの腕と翼にがっちり捕らえられたまま、深い谷の上で宙に浮かされている。
「ほらほら~、動いちゃダメだよ~♪」
セレナはにっこり笑うと、両手の指をゆっくりとアレックスの脇の下に這わせた。そして…空中で、本格的なくすぐり地獄が始まった。
「ひゃあああああはははははは!! やめろぉぉぉ!! 落ちるっ、落ちるぅぅ!! はははははははっ!!」
笑いながら必死に足をばたつかせるアレックス。
だがセレナは微動だにせず、優雅に羽ばたきながら、執拗に弱点を責め続ける。
「ふふっ、暴れても無駄だよぉ~。私、こうやって抱きしめてる方が、くすぐりやすいんだから♪」
時間にして数分が永遠に感じられた。やがて力尽きたアレックスは、ただ笑い続けることしかできなくなっていた。
「……もう……だめ……」
「うん、いい子になったね~♪じゃあ、私のおうちに連れてってあげる!」
セレナは楽しそうにくるりと旋回し、峡谷の崖の上にそびえる岩壁の奥…彼女の巣へと向かった。
その夜。
ハーピーの巣の中で、アレックスは羽毛のベッドに両手両足を柔らかい蔓で拘束されていた。目の前には、満面の笑みを浮かべたセレナが立っている。
「朝まで、たっぷり遊ぼうね、アレックスくん♪」
「待っ……もう勘弁してくだしゃ……ははっ……!」
最初の羽が、脇腹に触れた瞬間…
「ひゃああ!あはははははははは!」
峡谷に響く笑い声は、朝まで途切れることなく続いたのだった。
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